茨城新聞 http://ibarakinews.jp/news/news.php?f_jun=13452134677614
朝日新聞 http://mytown.asahi.com/ibaraki/news.php?k_id=08000001208180004
対比の為に茨城新聞を青、朝日新聞を赤として引用します。
東京電力福島第1原発事故の影響で、放射線量が国の基準の毎時0・23マイクロシーベルトを超えている、土浦市立右籾小学校(同市右籾)の校庭の芝生約 5400平方メートルが、線量低減のため全て剥ぎ取られることになり、17日から作業が始まった。芝は児童の体力向上やヒートアイランド緩和などを目的 に、地域住民らが苗から育て、日々管理していたもので、住民らは「仕方ないが、国が責任を持って原状回復すべき」としている。
市によると、同小の除染作業は芝の剥ぎ取り、その下の表土の削り取りと、それらの敷地内埋設などで、新学期までに終了させる。同様の作業は、園庭芝生化の対象になった市立大岩田幼稚園(同市大岩田)でも始まり、線量の比較的高い幼稚園や保育所、児童館でも順次実施される。
セシウムなどの放射性物質は土のグラウンドより芝生にたまりやすいとされ、積極的な芝生化が結果的に裏目に出てしまった格好だ。右籾小校庭の放射線量は現在も、平均で毎時0・23マイクロシーベルト以上が計測されており、剥ぎ取りを余儀なくされた。
「裸足で遊べる校庭を」と地域住民が土浦市立右籾小学校に贈った芝生が、東京電力福島第一原発の事故に伴う除染のため、はぎ取られることになり、 市が17日、作業に着手した。再生の見通しは立っていない。「せっかく子どもたちに親しまれていたのに」。手塩にかけて育ててきた住民も学校もがっかりし ている。
右籾小の校庭からはぎ取られる芝生の面積は5400平方メートル。地上50センチでの放射線量の測定値が国の基準の毎時0・23マイクロシーベルト以上だったためで、厚さ5センチの表土ごとはぎ取り、推定540トンを敷地内に埋める。夏休みの今月中には工事を終える。
同小の校庭を全面芝生化する「右籾小グリーンプロジェクト」は、町内会や商工会議所など地域住民100人以上が関わり、2009年にスタート。生育の早い 洋芝を同年6月に植え付けた。3カ月ほどで“緑のじゅうたん”は根付き、児童らは芝の上をはだしで駆け、転げ回るようになった。地域住民らがローテーショ ンを組んで芝の維持・管理に取り組んでいた。
同小の矢口一則校長は「体力測定の数値も徐々に上がってきていて、子どもの発達にいい」と評価。市は10年度から、園庭芝生化をすべての市立保育所と児童館、幼稚園3園に拡大し、健康と環境両面からの効果を期待していた。
しかし、昨年3月の原発事故で状況が一変した。同市には、放射線量が比較的高いエリアが桜川以南に多く、市は放射性物質汚染対処特措法に基づく汚染状況調査重点地域の指定を国から受けた。その後、除染実施計画を策定して学校など公共施設や民家の除染を進めている。
同プロジェクトの海老原定男代表(60)は「これからという時に残念。芝生化はまた来春からやりたいが、元に戻す作業は国にしてもらいたい」と話している。
芝生を贈ったのは、商店主や住民100人以上でつくる「右籾小グリーンプロジェクト」=海老原定男代表(60)。
2009年5月に苗作りを始め、6月に子どもたちと父母、教師を含む約160人で芝苗の植え付けをした。昨年秋に市教委がスプリンクラー12基を設置するまでは、夏場はほぼ毎日、住民が交代で水やりをしてきた。週1回の芝刈りと施肥は今も続いている。
緑のじゅうたんは子どもたちのお気に入りだった。休み時間などには、芝生に寝転んでヒンヤリした感触を楽しむ子も。芝生のない土の校庭の 時には見られなかった姿で、矢口一則校長も「子どもたちは芝生だと転ぶことに抵抗がないようで、思いきり遊んでいる。体力も向上してきた」と芝生の効用を 指摘する。
それだけに、矢口校長は今回の措置を残念がる。「芝生がなくなるのは寂しい。地域住民と連携して来年度には再生したい」と話す。
海老原代表は「精魂込めて芝生を育ててきた。残念でならないが、子どもたちの健康を考えれば、しかたがない」と、はぎ取りに理解を示す。
芝生の再生については、海老原代表も「来年6月には再生したい」と話し、矢口校長と一致。ただ、その費用負担については、「芝生の再生は汚染原因者の東電と国が負担するべきだ。市は国にそう要望してほしい」と話している。
記事の読み比べはよく書くのですが、この記事の書き方は間違っている、合っているではなく、同じ事柄を違う人がみると表現の仕方が変わるということを知っていただくために掲載しています。
同じような内容を並べてみましたが、表現などが微妙に異なることが読み取れると思います。
これは以前にも書いたのですが、「そうじゃない」という言い回しが、否定と取られる地域と肯定と取られる地域があります。これはイントネーションを聞けば、否定か、肯定かは直にわかるのですが、文字上ではどちらかわかりません。
更に、「そうじゃない。」と示し、その前後の会話を割愛すれば・・・。完全なミスリードができるわけです。
本来、記者はそのような誤解を招く言葉に関し、聞き分けのトレーニングを受けているとは思うのですが・・・。
気になる記事は、記事上で読むだけではなく、映像を探してみると面白いかもしれません。
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