ちょっとした絵(?)日記

思うところをつらつら書き並べているだけです。深い意味のない場合が多いですかね?

経営状態が安定してきた時こそコスト削減の努力のできる時・・・。その3

2015-12-31 20:18:58 | 世相

http://blog.goo.ne.jp/maniac_club/e/3e19ac73983578738db6cab5285b8cd1

続いています。

さて、余談がかなり入ったが、その余談を頭の片隅においていていただきたい。

経営と言うのはある種のバランスの上に成り立っている。このバランスは業種や業態、企業義母などによって異なり、絶対的な正解というものは存在しない。(近年は時間というものもこのバランスを構成する要素となっている。)
このエントリーのような総論的な部分での話というのは、其々の企業の実態にそぐわない部分もあることがご留意願いたい。

昨今、企業が利益を得ることを否定的捉える風潮があるのだが、余談でも記したとおり、企業が生み出す利益とは会計上生まれるものであり、実際に現金で所持するわけではなく、様々な資産に含まれていく。一口に資産と言っても換金性の高い資産もあれば、換金性が低い資産もあり、会計上の利益は資本の増加と言う形で表示される。

この中で一番厄介なのは、”含み資産”である。株式や土地などは購入時の価格で資産として計上されるが、株式や土地は経済状況によりその価格が変化していく、取得時の価格が現在よりも高ければ”含み益”、低ければ”含み損”となる。
問題はその含み資産の”生産性”である。

土地や建物については多くの場合は生産設備や販売拠点などの”生産性”・・・売上を生み出すための設備であるので所有する必要がある場合が多い。しかし、バブル期には投機的な目的で土地や株式を資産とした企業は少なくなく、結果的にその後の不況の際に取得価格を下回る価格で手放さざるを得なくなった。

土地や建物は金融機関からの融資担保になるので一定の所有は必要であるし、昨今の企業の業務提携などで株式の持ち合いなどもあるので一概に不要と切り捨てることはできないのだが、本業で生み出す利益を生産性の低い資産に投じることは避けねばならない。また、それらの資産が年間で必要となる経費も考えねばならない。

株式は所有していてもコストは掛らない。また、所有による利益配当も少なからずあると・・・以前はこのようなセールス・トークもあったのが、時価が取得額を下回る状況での処分をリスクとして含み置かねばならない。

。しかしながら、売却益や売却損は営業に直接関わらない歳入や歳出なので関係がないと考えてしまうのだが、該当年度の利益を押し上げたり、押し下げたりする。取得年度での歳出なので資金繰りに直接影響を与えるわけではないが、利益の過度の上下は金融機関の融資審査や新規の取引先への好印象とはいえない部分がある。

土地や建物については、生産力とランニング・コストとの関係を見ねばならない。
土地や建物とは関係がないが、車両を例にとってみたい。最近は営業用車両をリースにする企業が少なくはない。(このリースについても問題があるので先に進んでいく中で解説してみたい。)

車両の導入の際にどうしても目を向けてしまうのが”初期の導入費用”である。つまり、車両の購入価格である。
軽自動車でA社が90万円、B社が110万円であれば、大抵の場合はA社を選択する。これが普通の経営感覚ではないかと考える。特に取引先との関係がなければB社を選択する理由はない。

しかしながら、B社のほうが耐久性に優れ、A社よりも数万キロ余分に走れたとしよう。
仮にA社が10万キロ、B社が13万キロ仮定したとして・・・。

A社 3台で30万キロ、B社 2台で26万キロ。1キロ当たりの初期価格はA社0.9に対してB社0.85になる。
これには車検の回数などは含まれないので、一概にB社が優れるとは言いがたいのであるが、資産。この場合は固定資産になるが、固定資産の場合には導入時のコストを単年度でみるよりも複数年度で考えねばならないということである。

また、上記の例では車検費用などのランニング・コストを除いたが、土地などは”固定資産税”が景気のよし悪しに反映される。では、逆に固定資産税の低い地方に立地すればよいのかというと、今度は輸送費用などのコストが掛かる。

ここで指摘したいことは二つある。一つは会計上、資金の出入りは常に確認できるが資金繰りが正常であっても検証すれば出費が抑えられるものもあるということ。これは余談に書いたことだが、悪習慣をルーチンさせないということである。常に内容の確認、見直しをすることで売上高が低下した際の耐性を持つことである。
二つ目は”原価概念”を単一商品や単一ラインで持つのではなく、企業単位で考えるということである。中小企業において「忙しい割りに儲からない。」原因はここにある。営業に直接携わらない経費が営業から生み出される利益を圧迫しているという認識が薄いと言ってよい。必要とされる経費が本当に適正なのか?この疑問を常に持つことが必要と考える。



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