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たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

(1)新潟の小さな旅 またまた山頂を踏めなかった坂戸山

2017年03月24日 | 
『雪を見ながら温泉に浸かり魚沼の美味しいコシヒカリを食べたい』

こんな計画を立ててからもう何年経った事でしょう

漸く実現に漕ぎつけました


六日町ICで降り先ずは昨年、登山途中の姉の怪我で山頂を踏めなかった坂戸山の

リベンジ登山です

この山は直江兼続ゆかりの山で有り山中には坂戸城の遺構が各所で見られますが

この事につきましては以前、記しましたので今回は省きます

標高634m(スカイツリーと同じ高さ)

コースタイムは1時間半位ですが標高差470mはかなり急峻と言う事でしょうか




前回は直進して沢コースを登りましたが今回は右に折れ薬師尾根コースを選びました

登山口に有る鳥坂神社でアイゼンを装着し尾根を目指します

尾根コースは階段が多いと聞きましたが

幸いこの時期は雪に隠され登ったのは最初の数段だけでした




鼻っからの急登ですが足が慣れるまでのウオーミングアップ、頑張れ

今日の陽気は汗が吹き出します

上衣を脱ぎまた頑張ります




幾分、傾斜が緩んだ所に祠と鳥居が立ちその向こうに

六日町の街並みと笠置山の連なりが見えてきました




急な登りは容赦なく続きます

左右の景色も増々ダイナミックになって来ますが今は、それを楽しむ余裕もなく

ただ、ひたすら一歩一歩 足を前に出すのみ


(五合目当たり)


7合目近くまで来て振り返りますと後ろに居た雄さんの姿が見えません

登山者に赤いザックを背負った男性は居ませんでしたか?と聞くも

気が付かなかったという返事ばかり

それでも来る人、来る人に私は声を掛けました

「大分、苦しそうに登っていた登山者がいたが、その人かな?」

気が付いてくれた登山者が一人だけおりました


山頂まではあと40分ほど






魚野川が如何にもゆったり流れています

教えて下さった登山者の言うには登って来ているという事でしたので

私はそこで周辺の景色をカメラに納めながら待つ事にいたしました

20分ほどして漸く雄さんの姿が確認できました

足の運びが悪く立ち木を見つけると腰を下ろしてしまいました

暫くして立ち上がりましたが、またその場所に腰を下ろしてしまいます

私が下りかけますと「来なくていい、行け」と手で合図を送っていますが

私が登れば雄さんの事、無理してでも登って来てしまいます


話を聞いてみますとサングラスを車に置いて来てしまい雪目になってしまったのと

体調不良も有ったのでしょう、目に星が飛ぶ様になってしまったらしいのです

「二回とも山頂を踏めない山になってしまった」と残念がっていましたが

此処まで来れば登ったも同然、潔く諦める事にしました

思えば六日町は高倉山で私が骨折したという苦い思い出も有ります

昨年の姉の事故と言い余程、縁の無い場所なのでしょうか


バランスを崩した女の子に「大丈夫?」と声を掛けた直後

オットット、今度は私がスッテン

腐った雪に軽アイゼンは上手く効いてくれません

6本爪にしなかった事を後悔する下りでした

しかし地元の人は強い、会う人の大半が長靴登山なのです

「滑りませんか?」と聞くといとも簡単に「滑るよ!」だって

要は雪道の歩き方を心得ていると言うことなのでしょうね


少々心残りはしますが無事が一番

昼食を神社でとり汗で冷えた体をコーヒーで温め車に向かいました

  

魚野川では鴨が戯れています

私達の惨敗を気使ってくれているのかな?

目を合わせもせず、そっと離れて行きました

  

駐車したお隣の家は豪雪地帯の知恵なのでしょうね

ちょうど玄関から出てきた奥さんが

「冬の間、地下から水を汲み上げて落ちてくる雪を融かしているんですよ」

と仰っておりました


此方は雪囲いを外している高齢者の御夫婦ですが

時間はたっぷりある、慌てる事は無いと言わんばかりに

一つ外しては腰を下ろし又、立ち上がっては一枚を外す、それを繰り返していました

そんな生活が羨ましく目に映りました

(続く)

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