ふるかわ （佐賀） で 有明海の珍味に地酒

美味しい日本酒を飲みにちょっくら行ってきた。　佐賀　まで。

何よりも一番の目的は、自分にとって、お酒で繋がったお父ちゃんとお母ちゃんに会うこと。

初めて出会ったのは４年前になるだろうか。
田町の行き着け店の店長に「俺の師匠に会いに行くぞ。」と連れて行ってもらって以来、
毎年、年に２回は会いに行かないと気が済まない。


お父ちゃんは 居酒屋　ふるかわ のマスター。お母ちゃんと２人でやっている。

初めて行った時のことは、すんごいよく覚えている。
佐賀駅から歩いて行くと「なんだかいかがわしい界隈になってきたんですけど(汗)」という辺りの
本当に何ともない雑居ビルの２階にある。



知らなかったら、開けにくい扉かもしれない。
けど、一歩店内に踏み入れると、笑顔で迎えてくれるお父ちゃんとお母ちゃんに、
すぐに安心感が広がるだろう。

この日も「まきちゃーん、いらっしゃーい！」と、温かく迎えてくれた。
私も本当に会いたかったです！！


ごっつくてイカツイ体に坊主頭のお父ちゃんは、外見とはミスマッチなチャーミング顔がステキ。
笑うと見える、欠けた歯がまた可愛い。

お母ちゃんは、ちゃきちゃきな性格でオシャレ好き。
そして、このヒトこそ本物のウワバミだと思う。

仕事中にも日本酒をかぱかぱ飲むけど、
一緒にドライブする時、
朝っぱら車の中で（しかも運転手の隣で）ビールを飲む楽しみを教えてくれたのは、このお方だ。
（あさひがのぼるさん達、ごめんなさい）


店内はカウンター６席くらいと小上がり２つの小さな店内で、
時にはお父ちゃん達の痴話喧嘩も見られたりする、とってもアットホームな雰囲気。

目の前の大きな冷蔵庫とカウンターに並べられた大皿料理は、存在感がある。



お酒は佐賀の地酒がほとんどだけど、他にも全国の美味しいお酒がずらり。

そして何よりも、大皿料理がすんごいのだ！
有明海の珍味たち　をお母ちゃんが調理してくれるのだけど、本当に珍しいものばかり。

私は めかじゃ と イソギンチャク が大好き！

　


お父ちゃん達と一緒に柳川の市場に買い出しに行くこともあるのだけど、
この市場に行くと、有明海の珍味の多さに、びっくりする。



他にも わらすぼ や むつごろう 、　ガニ漬け　 に　 くっぞこ（下の写真）。


マメ知識：舌平目のことなんだけど、靴の底のようだから「くつぞこ」　→　方言でなまって「くっぞこ」。
　　　　　　一般的には「くつぞこ」　→　「くちそこ」　→　「口底」と言われることが多いのかしらん。


そう、くっぞこの刺身　が、これまたうまーい！



手前にあるのは 甲貝（コウカイ）、周りに並べられたのが くっぞこの刺身だ。

今の時期は卵もついているので、お刺身と卵を一緒にポン酢につけていただく。
魚本来の甘さがふわ～っと広がって…なんとも言えない幸せを感じる。


コウ貝は、ヒモがうまい。



大きなヒモは、こりっこり。身は、歯が悪い人は食べられないんじゃ・・・というくらいゴリっゴリ。
でもそれが最高！


お酒は　「これは旨かよ～」　と、おかあちゃんオススメの　松浦一　特別限定 純米酒　から。



いい感じに旨味が乗っているし、程よい酸味がお刺身にも合う。

ペースが遅かった私には　「まきちゃんはちょこっとずつあげた方がよかね。色々飲みたいでしょ。」
と、色んなお酒を飲ませてくれる気遣いも嬉しい。


虎之児 純米酒 ／ 岩の蔵 純米酒／宮の松 特別純米 ／ 太閤 純米酒

  

東一　特別純米 ／ 窓の梅　花伝 ／　萬代　あらばしり

  


他にもたくさん頂いた佐賀の地酒は、どれもこれも地の肴とのハーモニーが素晴らしい。


そして、お肉はあまり進んで食べない自分でも、
ほっぺたが落ちそうなくらいで絶賛したいのが 佐賀牛 。




これがお父ちゃんはの手にかかれば・・・　




何とも立派なタタキへ変身！
柔らかくて甘～い。油っぽさもほとんど感じない。
あぁ、ほっぺたが落ちる…。


こうして、旨い地酒に佐賀の郷土料理、
そして優しいお父ちゃんとお母ちゃん、楽しい仲間に囲まれて深けていった一夜。

いつものメンバーで行く佐賀だけど、いつもいつも新鮮に感じて感動してしまう。
やっぱり、それは、ふるかわに集まる人となりがあるからだろう。

飲み終わった後も、お店を去り難く、いつまでもいつまでも、お父ちゃんとハグハグしていた。


［お店情報］
住所：佐賀県佐賀市愛敬町3-7
電話：0952-26-6380
営業時間：17：00～24：00
定休日：日曜、祝日