まき子の酒

日本酒が好き。純米酒が好き。そんな飲兵衛が「母親」になってしまいました。今はムスコを飲兵衛へと英才教育中?!

竹の露 酒蔵巡り & 知憩軒

2009-02-18 11:40:08 | 酒蔵巡り

山形酒蔵巡り旅行もようやく最後の記事です。

前日は、日付が変わるまで宴会をしていたにもかかわらず、翌朝は 元気に6時起き!!

というのも、大進坊のご主人が、6時半から我々のための祈祷を行ってくれるからなのだ。
いーっぱい飲んで、美味しい料理を頂いた上に、さらにこんなありがたいお祈りまで。。。

みんなの名前が読み上げられる中、自分の名前が出たときは、思わず、じ~~んと来てしまった。

こんな至れり尽くせり、朝食も美味しい山菜いっぱいの大進坊さんにお別れを告げて、
2日目スタート!


この日も盛りだくさん。 まずは、いよいよ 竹の露 さんの蔵見学。

昨晩は、一足先にお帰りになった相沢さんご夫妻と、再びご対面。
今日はキリっと “蔵人” の顔だ。

蔵の中に入ると、ちょうど蒸し終わったお米を出しているところだ!

はあぁぁぁぁ~~~。いい香り(うっとり)
お米のこの香りをかぐと “酒蔵に来たなぁ” って感じがする。しみじみしてしまう。
重さを1つ1つ、きちっと計って。

次は麹室。

大勢の人数なので、さすがに中には入れないけど、
いろんな説明、麹蓋の説明を熱心に語る相沢社長、そして熱心に聴く我々。

いつも思うのだけど、この 麹蓋 というものを考え出した昔の人って、スゴイなーって思う。
重ねる工夫、蓋として使う工夫・・・現代科学とかそんなの無い、自然のものを自然に扱う工夫だなぁ。


酒母の部屋に入ると、ちょうど 初添 をしているところに遭遇!

初添っていうのは、日本酒の造り方・三段仕込における、一段目。
竹の露さんでは、この酒母部屋でやっちゃうんだとか。

もろみタンクも見せていただいて。

今度は洗米している現場に遭遇!

2人の蔵人さんが し・ん・け・ん!! に見つめている先は・・・ 時計
3秒でお米を水の中に入れて、●秒で浸して、▲秒で上げて、■秒水のなかに再び浸水。

そんな一秒もごまかせない作業を、
2人で パパパパパパパ!! とこなしてしまうその手つき動きは、
あまりにもスムーズで、目を見張ってしまう。


最後は、忘れてはいけない、地下水をくみ上げて使っている仕込水について。

竹の露さんでは、仕込水として、地下からくみ上げた水を使っているというのだけど、
この井戸は、昔からあったわけではなく、相沢さんが決心して掘ったんだとか。
相沢さんの「ここにあるはず」という研究と、博打心(笑)が、見事にヒット!!

この部屋ではタンク6個を使って、水を絶えず流して、浄化しているよう。

笑いながら気さくに語っているけど、
ここまでやるのは本当に大変だったんじゃないかな、と思ってしまう。


こうして竹の露酒蔵巡りは終了~。
相沢さん、そして蔵人さん、こんな忙しい時期に、本当にありがとうございました!!


といっても、ここで相沢さんたちとお別れになるわけではない。
OBがお手伝いに来てくださっているお陰で、このあとの予定にもご一緒できるというから嬉しい。


お昼ごはんに向かったお店も、これまた素敵な場所なのだ。

畑がずーーっと広がる道を延々と行き、民家や農家がある、道もせま~い一角に、
隠れ家のようにポツリとあるそのお店は 知憩軒 という。

いわゆる農家レストランで、
化学調味料を使わず、自然のものを自然に食べさせてくれるお店なのだ。

お客さんが入れる場所は、古くからある民家の一角をそのまま利用していて、
もう・・・んもう、これぞ「和」。。。とーーーーっても良い雰囲気。
 

こんな座敷にくつろいでいるだけでも癒されるのに、お料理も素晴らしい。

見るだけでも癒される、体が浄化されそうな、美味しそうな野菜たち。
そして山菜もいっぱい!

「これは蕗だよね、これは何だろう??」 なんて、みんなでワイワイ。
聞いてみると、分からなかった2つの山菜は やーこん と うるい でした~。

素朴だけど本当に本当に美味しい。。。
というか、やっぱりお酒が欲しくなります。

というワケで、竹の露を再び。
ここは お酒を持ち込んでもOKなのも嬉しい♪

とはいえ、この後も色々あるから、お猪口2杯程度に控えて・・・。


さらに、目の前の小さな囲炉裏には、葉っぱに包まれたおにぎりのようなものを乗せてくれる。

これは 弁慶飯 といって
おにぎりに味噌を塗って、さらにを葉っぱでくるんだものを、じっくりじっくり焼く郷土料理のひとつ。

この写真では、まだまだコンガリいってないかな?
葉っぱが「かりかり」するまで焼くのがポイントなんだとか。

「何で弁慶って言うんですか~?」なんていう質問に対して、お母さんが色んな説を語ってくれる。

ちなみに、このお店では、お母さんを始め娘さんだけで経営しているとか。
女性ならではの温かいおもてなしがうけられる、なんとも素敵な空間だ。


しかも、このお店では機織りもしているんだそう。
 
この日は日曜日だったので、機織りしている方はいらっしゃらなかったのだけど、
知憩軒のお母さんが 
「地元の女性にも自信を持ってもらいたい、みんなに世間に誇れる仕事をさせてあげたい」
と、このお店でやり始めたことなんだそう。

すごいよなぁ・・・。
率先して、無添加の農家レストランを、こういった職を与える場を・・・。

そんなお母さんは、本当に心が温かい素敵な方でした。
ご馳走様でした!



午後は再び酒蔵巡り。
楯野川 という銘柄が有名な 楯の川酒造 では、佐藤社長が直々に案内してくれる。

とはいっても、もう既に甑倒しが終わっていて、もろみタンクがあるのみで、蔵の中はすっかり綺麗。
早~い!!

さあさ、試飲♪試飲♪
もちろん、勿体無いので 「ぺっ」 はしません。(←これだから素人は・・・)


楯の川酒造を後にして、次は やまと桜 を造っている 佐藤佐治右ェ門 へ。

こちらの建物は、とーーっても年季があって、蔵の中もちょっとした展示場所になっている。
蔵案内をしてもらって、広いお座敷でみんなでまったり飲んでいると、
午前中は青空の出ていた天気が、がらりと変わる。

大きな粒の雪が、ぼたぼたぼたぼた!!と降ってきているではないか。

茶色い畑の土が見えていた光景が、見る見るうちに、真っ白になっていくー!!

“これぞ庄内” の天気なんだろうな。


しかし。


2泊する方もいたけど、自分はこの日、この後、飛行機で帰る予定。。。
「この大雪、ちょっと、いや、かなり? フライトに影響が出そうですよ。」 などという声がチラホラ。

“まぁ、自然には抗えないから、飛ばなかったら良い言い訳ができますからね~(笑)”

などなど、バスで空港まで送ってくれる相沢ご夫妻。
あははー確かに(笑)。


とはいえ、空港に向かうに連れて、どんどん天気が良くなってしまい。
残念なことに、飛行機はバッチリ羽田に向けて、飛んだのでありました。。。
またいつものように、帰りの飛行機の中では、毛穴から日本酒香が漂っていたに違いない自分。


なにはともあれ。
たった2日だったのに、バスでアレンジしてくださったみんなのお陰で、
とーっても充実した2日間となりました。

本当に本当に!お世話になりました(>_<)!! 【山形旅行 完】




[知憩軒]
山形県鶴岡市西荒屋宮の根91
TEL 0235-57-2130

★おむすびランチ(550円)以外は予約制
11時~14時 1,000円
17時~21時 1,800円

素泊まり 3,500円 / 食事付き(2食) 5,500円

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20 コメント

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葉っぱも食べれちゃうの? (葛飾のオヤジ)
2009-02-18 12:20:58

>●秒で浸して、▲秒で上げて、■秒水のなかに再び浸水。

テケトーに摘まんで、テケトーな量で、テケトーに煮込んでの小生料理とは大違いっ(>_<)

葉っぱに包まれた「弁慶飯」・・・初めて知ったお料理!
キャンプでもできそうな感じ?
Unknown (酒飲みおやじ)
2009-02-18 12:26:57
はの字は昨日、体調が優れないといいながら、
生詰めを堪能していたよ。
やーこんって (たく@酒遊倶楽部)
2009-02-18 13:26:29
やーこんいものこと?

今、茶にして飲んでるけれど・・。
鳥取の田中農場でも作ってらっしゃいますよ。
鳥取は多い・・・
■葛飾のオヤジさん (まき子)
2009-02-18 14:43:55
葉っぱは食べられますよ♪
でも、こんがり焼かないと、筋が残っちゃって食べづらいので、
しっかり遠赤で焼くのがポイントです。
キャンプでも、もちろんできると思いますよー!
■酒飲みおやじさん (まき子)
2009-02-18 14:45:31
はの字さん、日曜は本当につらそうでしたもん。
なのに昨日は7杯近くも飲んだそうで!!
もう残り少ないから早く行った方が良いよーなんて連絡がありました。
でも・・・今週は、もう厳しいっす(涙)。
■たく@酒遊倶楽部さん (まき子)
2009-02-18 14:48:45
そーです!
やーこんいもですよ~。
「お茶にも使うよね」なんて話をしていました。
3種類乗ってるお皿の一番右のモノです。
田中農場さんでも作ってらっしゃるんですね~。
鳥取地方でたくさん取れるんでしょか。
Unknown (sumiyosi)
2009-02-18 15:06:09
真ん中のの緑&白がうるいですかな・・・?

昨日茹でて、
酢味噌で、食べたので・・・。
タイムリーネタでした。

弁慶飯には、興味ガンガン!!
同じ物は作れなくても、
変化形で挑戦してみたい。
■sumiyosiさん (まき子)
2009-02-18 17:45:31
そーです!3点もりのお皿ではなくて、
真ん中の一品もりのお皿がうるいです♪
あ!!そうだー。
sumiyosiさんしか伝わらない話なんですが、
今日、ブレーメン通りのはずれにあるスーパー(Vert・・・絶対知ってますよね)に行ったら
うるいが売っておりました。。。
綺麗な状態で売ってたので、どっかで人工的に作ってるのを売り出してるのかなぁ。
チラっと横目で見ただけなので、値段も覚えてないんですが(汗)。

弁慶飯はおいしいですよ!
郷土料理といいつつ、やっぱり家庭ごとに作り方は違うみたいですし、
「同じもの」ってのはないので、ぜひぜひオリジナル弁慶飯を挑戦してみてください♪
雪は・・・・ (aonami24)
2009-02-18 22:28:16
良い蔵巡りでしたね。
暖冬のこの冬、庄内平野は如何でしょうか。
昔から、大雪の歳は豊作といわれたようです。
積もる雪がじょじょに土に沁みて、川に流れる
自然の恵みかと思います。
私も昔々、鶴岡から出羽三山を抜けて、寒河江に旅した事があります。
真夏でしたが、鶴岡の郊外に氷室もあり驚きました。
寒いけどあったか? (akiko)
2009-02-18 22:57:23
さすが山形、雪~
さぶそうです。
でも、寒い中のお酒造り
郷土料理、あったかですね。
弁慶飯食べてみたいです。

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