ひえ~~~!
す!
すっごーーーーおい!!!
開店前から行列できてるのを見るなんて初めて。
というのは、神戸は元町駅からすぐの 酒商熊澤 さん。
いつもは平日の15時にサクッと立ち飲みに行くのだけど、
この日は土曜日の13時から ”熊澤ジャック” というイベントDAY。
お店に蔵元を呼ぶイベントを「○○酒造を囲む会」ってよく表現するけど、
熊澤さんでは立ち飲みならではのやり方で、
蔵元が店員になって、カウンター内からお酒を用意してくれたりお話してくれたりするので
「○○酒造が熊澤をジャックする!」
という。
熊澤さんでのこういったイベントに行くのは実は初めてなのだけど、
いやはやまさか開店前に行列ができてるとは。
さすがというか何というか、
この日はなんと 剣菱酒造 さんが、熊澤さんをジャック!!
自分にとっては、よくも悪くも ”大手の大企業” 過ぎて、
まさかそんな蔵元に会えるとは思いもしなかったので、
この日は土曜日ということもあり、相方にムスコを見てもらっての参戦。
きっと同じように
「あの剣菱が?!」という方がたくさん居てこの行列なんだろな。
蔵元からいらっしゃったのは、
専務理事 と・・・
部長さん!
乾杯のお酒にふるまってくれた なんでんのん という銘柄について聞くと、
とっても熱心にお話してくださる。
剣菱って通常は熟成させたお酒しか市場に出してないと思っていたのだけど、
これは別で、
障害者施設の人たちが作ったお米で造られたものを熟成させずに出している純米酒。
これが、うま~~~い!
あまり量を造っていないためか、先着50名で利き猪口一杯だけの振る舞い。
貴重なお酒が飲めたなぁ。
それに、蔵元のお二人とお話ができて、本当によかった。
”大手の酒蔵さん” というだけで変な偏見を持ってしまっていたワタシ・・・
ごめんなさあああああい!
もっと ”高飛車” な蔵元さんをイメージしてたのに、
お二人とも、とっても素朴でステキな方なのです(>_<)。
専務、要するに社長の息子さんだけど、自分と同じくらいの年齢で親しみ持てちゃうし、
部長のなんとも ”優しい爺や” みたいな味のある雰囲気がすっごい良くて。。。
剣菱っていうと、
自分の中での第一印象は「お父さんが剣菱大好き」。
世の中一般のお父さんではなく、私の本当の親父のこと。
日本酒のお燗が大好きで、いつも
「翌日に頭が痛くならないお酒が良いお酒なんだぞ。」とか言ってた。
父親の世代にとっては、
人工的なアルコールを添加してカサ増しした粗悪な日本酒が蔓延っていた中で、
この「剣菱」というお酒は、まるで ”救世主” のような存在だったらしい。
そして、自分もいつしか日本酒を堂々と飲める年齢になった頃に、
再び「剣菱」という銘柄に改めて出会った時。
(こんなこと書くと炎上しそうだけど)
大手の酒蔵、特に灘のお酒って、あんまし良いイメージはないし、
実際、自分に日本酒のことを色々教えてくれた大先輩たちの間からも
あんまし良い言葉を聞いたことがない。(ってゴメンナサーイ)
ただし、剣菱を除く。
剣菱だけは、大先輩たちはみんな口を揃えて
「あんな大手なのに、造りはほぼ全て人の手でやっていてすごい」
「あそこは格別」
「いわるゆ大手とは違う」
そんな言葉をよく聞いてた。
でも。
親父からの印象、そして先輩が絶賛する言葉を聞いてきていたけど、
なんとなく自分にとってグレーな存在だった剣菱。
今回、なんでグレーだったかわかった。
蔵元の顔をまったく知らなかったからだ。
単純っちゃ単純な自分です、ハイ。
「あ~こういう人たちが芯に居るんだ~」って思ったら、
一気に身近な存在になってしまいました。
専務や部長から聞いたお話いろいろ、
「灘の生一本はこんなお酒で・・・」
「瑞祥はこんなお酒で・・・」
って最初は書こうかと思ってたけど、
お二人と話しているうちに、そんなうんちくを書く気が吹っ飛んでしまった。
うんちくじゃなくて、やっぱ
「心で飲める、心で楽める」かどうかだよなーーー。
さてさて。
後回しになっちゃったけど、おつまみ。
いわゆる「蔵元を囲む会」は会費制が多いけど、
熊澤ジャックは、
飲んで食べた分だけのお支払いっていうのもありがたい。
こんな剣菱さんジャックに合わせて、
はっしーさん(シェフ)が用意してくれた食べ物も、この日は、すっごい力が入ってる!
お通しで出される うに豆腐 と さつまいもバター焼き しかり。
おばんざいメニューも、なんだか濃厚なものがいっぱい。
写真は撮り忘れちゃったけど、ピータンらっきょ を。
あと、何と言ってもこの日のチーズメニューに ”鼻ふんがふんが♪ ”
ああああ、全部つまんでみたい!!
けど、厳選して、青カビ大好きなので ヴァルデオン 。
くぅぅぅ…このカビカビした旨さ…久しぶりにこんな美味しいチーズを食べたなぁ(涙)。
この後、
偶然会った隣のお友達から イエトオスト もお裾分けしてもらっちゃったりして。
これが炙って出されているものだから、また剣菱のお燗に合う~~♪
それにしても。
やっぱ ”剣菱” って世の中の皆さんにとっては格別なのかなぁ。
この日は、熊澤さん店内、ずーーーーっと150%くらいの満席率で、
店主の愛子さんも「こんなのは初めてですうううう!」と、すっごい忙しそう。
自分がおあいそして出た時も、入りきれず外にも待ち人がいっぱい。
先にも書いたけど、
良いという評判は聞いていたけど、
なんとなく大手で、なんとなくグレーで、手が伸びなかった剣菱、
この日、蔵元さんに会えて、そしていっぱいお話もできて、本当によかった!
自分にとってお酒を美味しく飲むということって
”作り手の顔がわかる”
っていう要素も大きかったんだなー。。。と改めて思わされちゃった。
でもそれって、ある意味、贅沢な飲み方だよな♪
[ 酒商熊澤 ]
神戸市中央区北長狭通4-4-151F
078-333-0087
月~土 15:00~23:00LO
日 15:00~21:00LO
[ 以前の日記 ]
2014/12/20 抱っこ紐の子連れ友達と!
2014/10/20 「熊澤ジャック」とは
2014/9/13 初めて来ました
そうなんです!!剣菱って私にとってもグレーな存在でした。
でも、まき子さんの記事を読んでみて、すぐに買いに走りたくなりましたよ。
近々呑んでみますね~
熊澤さんのある通りは、ほんとに元町やハーバーに遊びに行った帰り道なのです~。
いつも15時くらいに買い物帰りで通るときにふら…っと入ってしまいます(笑)。
剣菱っていつでもどこでも手に入るくらい全国区で有名だからか、
スーパーでも買えちゃうお酒なので、そんなとこで敢えてお酒を買おうとは思わない。。。
でも周囲の人たちの評価は不思議と高い。。。
どんなお酒なんだろう。。。
と思いつつもなんだか敬遠してたんですよね~。
今回、こんな機会があったおかげで、
ぐっと自分の中で近い存在になった感じです。
友人、某醸造学部で専務さんのお父さんと同級で研修は剣菱に行ったそうです。かなり辛辣なこと言ってました。
醸造技術、”マーケティング”、資金では大手はすごいと思いますし、最近はいいお酒も出しているようですが天邪鬼なのであまり飲む気にはなりません。素直に味わえればいいんですが、、、。^^;)
人と巡り合える場所だね!
俺は神戸で1,2を争うバーテンと会いたい!
記事読んでて「蔵元じゃなく、蔵人だろ!」って突っ込んでたけど、専務さん、息子さんなんだね。
蔵元で合ってました。 笑
イエトオストって何?
なかなか味のある部長さんだね!
ミモレット・・惜しい!おれは24ヶ月以上が好みなんだよな。まあ、酒と同じで誰が作ったかで随分味は変わるが・・・
でも、そうかもなーって思った。
知り合いになるとどうしても、贔屓目にみちゃう。
もっとも、そのせいで、正確な判断が出来ない可能性もある。 笑
大手でやっぱり剣菱が置いてあると結構嬉しい!
いやいや、庄助さんの年代の方々からのお言葉は、
リアルにお勉強になります。
面白いですね、時代は巡って、
そんなお酒を今は私は魅力的に感じてしまう。
一方、私もそこそこ?!天邪鬼なので(笑)、
”今ニューヨークとかでブイブイいってるような冷たいお酒”
は飲む気になれません。えへ。
英語では「Goat cheez」
ってことで、Benさんの苦手な山羊のチーズでーっす!
とはいっても、いわゆるシェーブルとはぜんっぜん違うフレッシュタイプのチーズでした。
原料に牛の生乳も入ってるらしい?!私も専門的なことはわからないんですが、
とにかくクセはなくて、すっごいクリーミイなデザートみたいなチーズでしたよ♪
熊澤さんでは、blogにこそ書いてないけど、
他にも同じように幼い子供の居るママさんと出会ったり、
いろんな「先生」に出会ったり、
とにもかくにも、いつも楽しくて濃厚な時間を過ごせます。
残念ながらまだ子連れの身なので、
そんな人たちと連絡をとって再会・・・!とまでは図ってできないんですが、
偶然再会!は何度もありますよ~。
でもあのバーテンさんはあれきりだなぁ。。。
けんびし けんびしと大きな声で連呼しないほうがいいと酒呑みの先輩のうんちくで知りました(笑)
剣菱は地酒専門店さんや銘酒居酒屋さんで置いてあるところもありますからね
タンタンさんのコメントがなかったら
「なんだ、、、地酒置いてないお店なのかな」で終わってたかもしれないです。
ありがとうございます!
こっちは剣菱が、だいたいどこも置いてありますよね。
関東ではそこまで見かけず、
八海山とかの方がメジャーかなぁと思います。
今、他の酒蔵さんもそうですが、親世代から子供への交代の時代なのもあって
「今までのままじゃだめだ」と色々変えているところもありますね。
剣菱もその一つ(だった?)なのかなぁと思ったりしています。
バーテンなの?ソムリエとバーテンは似て非なるものだよ!
で、俺が会ってみたいのは神戸1,2のバーテンさん。 笑
昔やってた経験もあるので。
イエトオストはヤギのチーズだったか!
家で食べるようなトーストって意味かと思った。 笑
確かに苦手。でも、食べれないって事はないよ。
よく覚えてたね!
チーズも安いね。
見た感じの量で300円なら、東京なら売値に近いかも。 笑
そうです、私が会ったのはソムリエです。
そいえば、本物のバーテンダーは「バーテンって言われるのを嫌がる」
ってのを、ふと思い出しました。
失礼しましたー!!
あはは(笑)、「家トースト」ぢゃーないっす。
でもほんとにヤギっぽくないのですよ。
特にバーナーで炙ってだしてくれたからか、
”こんがりキャラメル” を彷彿とさせる味わいです。
値段は、それぞれのチーズの市場価格がよく分からないのですが、
熊澤さんなので、原価と提供された量のバランスからいっても、
すっごいCP良く提供してくれていると思います。