maidoの”やたけた”(ブログ版)

ジジイの身辺雑記。今日も生きてまっせ!

雨上がりの妄言-1

2004-05-21 19:43:16 | 支離滅裂-迷想迷夢-雨上がりの妄言

<お断り>
例によりまして、記事の内容は特定の団体個人とは全く関係ございません。
文中に登場する551及び千代崎の松重はたまたま同名の店が実在して居りますが、全く関係なく単なる偶然です。
岩やんも思い当たられる方があってもそれは思い過ごし、決して貴方がモデルでは有りません。
</お断り>

「あっめあがりのあさ~♪と、とどいた一つのてがみぃ~♪かぁ!エエ天気になりましたやんか。せっかくやから何ぞ注文おくれ。」

難儀な奴が来たなぁ・・・
朝の口開けには最悪のパターンやがな。

「えらい古い歌歌うて、ご機嫌さんやなぁ。注文無いで」
「そういう、ケンモホロロなことを朝から言うてはいけませんよ、人という字はもたれ合い。助け助けられて世の中は動いてまんねん。別に注文するものが無かっても、せめてねじ回しの1っ本、ペンチの1丁でも愛想に注文しなはれ」
「今日は悪いが、お前の相手をするだけの気力が無い。ほな、ねじ回し1っ本注文するよって、一番安いのでエエから出来るだけ遅う持って来てんか」

「まぁ、この大将は意地が悪い、何ぼなんでもホンマにねじ回し1っ本の注文でっか?
言葉のアヤをそのまんま取られては難儀やなぁ。
ウチは卸やから、1箱単位やないと困るねんけど、いつもお世話になってることやし、特別に小分けさしてもらいます。ほんでプラスでっか?マイナスでっか?サイズと長さは貫通、検電でのうてよろしいんか?」
「何でもええねん、あんたが頼むから愛想に注文したんや、適当に見繕うてくれたら結構」
「お言葉ですが大将、商売の利は元にあり、そういうエエ加減な仕入れ態度ではこのお店も長うは無い。マサイ族や無いねんから投げ遣りはいけません。第一、トップがそういうことでは社員に悪い影響を与える。」

「・・・・・・・・・・・・・」
「何でんねん急に難しい顔をして、下痢でっか?」
「オドレ!人が黙ってたら何ちゅう事を言いさらすねん?要りはせんけど手ぶらで帰すのも可哀想や思うて言うたってるのに、ゴジャゴジャ要らん頬げた叩いてたら木津川に蹴込むどォ」
「あ~た、そういう風に直ぐカッとなるのはいけません。お歳もお歳やねんから血管プッツンになりやすい、穏やか~に生きんと長生き出来ませんで。ワタイは大将の事を師とも親ともペットやとも思うてるからこそご注意を・・・」

「オイ、そこらにマキリ転がって無いか?持って来い!」
「ちょっと、ちょっとそんなオトロシイ刃物を持ってどないする気でおます」
「お前の頬っぺたに切れ目入れて、空気が漏れて喋れんようにしたる!」
「待って待って、待ってぇ~!すんまへん、口が過ぎたら勘弁しとくんなはれ、それにしてもえらいご機嫌斜めでんなぁ、さては浮気がばれた?」
「おい、もう一回マキリ持って来い」
「ウワ~・・・」
ドタドタ、バッタン、ガラガラ、ポテッ、プチュ・・・

「おいおい、岩やんどないしよってん?」
「へぇ、飛んで逃げた拍子に錨に蹴躓いて、よろめいたのはエエけれど、拍子の悪い事に吸殻入れの一斗缶に足突っ込んで引っくり返ったところを自転車に踏まれたんですわ」
「自転車引っくり返れへんかったんか」
「毎朝吹っ飛んで走ってる高校生で、それはもう手練の見事なハンドルさばき。何のためらいも無く轢いたかと思うと、岩やんには目もくれず、バランスを立て直して日吉橋の方へ走っていきましたわ。」
「私より自転車を心配するとは薄情な」
「当たり前やんかい、お前が生きてるのが残念なくらいや」
「冗談にしては度が過ぎる・・・」
「本気やわい!」

「しかし岩やんも不幸中の幸い」
「何が?」
「いや、女子高生やったから、朝からエエ眺めを見られたかと・・・」
「イタタタ、それがスパッツをはいとったんや・・・。あれは卑怯・・・」
「負けた、あんた等には到底太刀打ちできん。もう観念した、岩やん連れてきてお茶でも入れたり。おや?擦り剥いたんかいな?」
「へぇ、たいしたことはおまへん」
「いや、この辺は決してキレイ事は無いから、そんな唾をつけたぐらいでは化膿するかも知れん。ましてお前の唾では毒気が多かろう。壊疽、脱疽にでもなって足を切り落とさんといかんてな事になっては一大事。」
「私ゃ、コブラか百歩蛇でっか?」
「自惚れも甚だしい、そんなエエもんやあるかいな。まぁまぁ、消毒しときなはれ、オ~イ何ぞ塗るもんないか」

「へ~い」ペチャ。
「何やねん、その無闇に濃い赤い薬は?」
「錆び止め」
「え?」
「錆び止めのペンキでんがな。今、表でハッチ(艙口)塗ってましてん。丁度新(サラ)の缶開けて、刷毛にペンキをつけたとこ、岩やんあんたはまんのエエ人」
「それはまた何するねんな!鉄板に塗るもんを傷に塗って別状ないか?」
「そらもう、塩水が掛かっても1年やそこいらは絶対に錆びん」
「アホなこと言うてるんやないで。どないや?傷にしみへんか?」
「へぇ、よう効くお薬で楽になりました」

「なんとどっちもどっち、粗雑な奴等やなぁ、まぁお茶でもお上がり」
「大将もお茶でも飲んで落着きなはれ、ホンで浮気は宗右衛門町、畳屋町、鰻谷?新町、坂町、まさか飛田てな事はおまへんやろ、それとも・・・・」
「まだそんな事を言うてるんかいな?もう一回表へ行って今度は市バスにでも二、三回念を入れて轢かれといで」
「無茶言うたらかなわんなぁ。それでもこの間、松重でお昼を奢ってもろた時に、女将さんが『浮気お好きでしたなぁ?』いうたら『そやねんワシは浮気が大好きやねん』と言うてはりましたやんか。昼日中から何をジャラジャラした事をと、しかしカメの甲より歳の功、他にお客も居てるのに大威張りで白昼堂々と臆面も無く『浮気が大好き!』と公言するとは大胆不敵。さすがは大将と密かに尊敬してましてんで」

おっと、昼休み終了につき、次回へ続く、(はてさて、続けられるやろか?)

2004/05/21

雨上がりの妄言-2



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