maidoの”やたけた”(ブログ版)

ジジイの身辺雑記。今日も生きてまっせ!

喜愛香港-049 香港の結婚式-6

2004-04-02 16:13:46 | 虚々実々-喜愛香港

何やらよう判らん内にいとも簡単な開宴の儀が済んで、乾杯、ちゃう!飲勝、飲杯。
威勢良く「飲勝(ヤムセッ)!」
しかし料理の姿が見えんなぁ?
「食事は大体3~4時間ぐらい掛かるから楽にしてね」
3~4時間!?これはメシを喰うのにも体力要りまっせ。
うちのテーブルは当たり前やけれど私とカミさん以外は香港人。
皆さん段取りを承知してるから、飯に合わせて準備万端怠り無く元気一杯。
私等もう相当消耗してしもてるがな。

「これ直ぐ上のお姉さんのダンナサン」とマンサン君がスポーツシャツ姿の、いかにも威勢の良さそうな筋肉質のオジさんを連れてきました。
「直ぐ上のお姉さんて、蘿葡羹(ロォポォゴォ=大根餅)のお姉さん?」
「ハイハイ、ロォポォゴォ〇X△〇X△、マンサン〇X△ヤップン〇X△・・・」
オジさんニッコリ笑ってでかい声で機関銃みたいに話してくれるけど、大根餅とマンサン、日本以外は皆目判らん・・・。

関係をご説明すると、新婦の母親=マンサン君のお姉さんは長女で、沢山いてる妹弟の中で下から2番目の妹だけが香港に住んでるんです。
旦那は街市(市場)でお肉屋さん。
「弟(マンサン)が世話になって」と旧正月前には大根餅を作って送ってくれるんです。
デンマーク・クッキーの大きな空き缶に流し込んで蒸し上げたこの蘿葡羹が最高、天下一品。
具が沢山で、商売柄、風肉(フォンヨッ=臘肉、乾肉)が絶品。
しばらくは他所の大根餅が食べられんかった。
その旦那なんですわ。

そらもう香港の下町の活気が服を着て汗まみれで走り回ってるようなオジさん。
感が良いと言うか、コッチのインチキな廣東語を拾っては、何十倍も喋ってくれるんで、マンサン君の通訳が到底追い着きませんねん。
追い着くどころか、通訳してる最中も喋ってるし、マンサン君も逐一こちらに伝えようとするから話が周回遅れ。
オジさんは業煮やしてして、そこいら中の紙切れに書き殴って渡してくれるけど、その字が勢い良すぎて読めん・・・。

やがて出てきた前菜を見て息を呑んでしもた。
これは張り込んだなぁ!
ヨ~シこうなったら死に物狂いで食うぞ。
ところが、こちらが言葉に不自由なのも全く意に介せずに、周りから話し掛けてくるからその応対に大変。
大根餅のオジさんは、廣東人の鑑ですねぇ、男らしく食い、男らしく飲み、楽天的で陽気。他にも同じような人が揃ってるから賑やかというか騒がしいと言うか。
ウチのテーブルだけかと思えば全体にそうみたいですなぁ。
声がでかいし、隣のテーブルとも喋るから、会場内がワ~ンとしてますねん。

他のテーブルにいたユム君が彼女を連れて紹介しに来ました。
姓がウチの親父の名前と一緒!珍しい姓やなぁ。
それに色白であんまり香港人らしないなぁ?と思ってると、私を脇へ引っ張っていって小さな声で「実は彼女上海人やねん」
これはこれは、香港仔で生まれ育った香港人の中の香港人、香港人の標本として展示したい位のユム君としたことが何で又?
というのは、香港で話題がなくなったら、贔屓の粥麺屋と上海人の悪口を持ち出したら間違いなく盛り上がると言うほどですねん。
単純明快、サッパリした気性を好む香港人と、怜悧陰険で勘定高い評判のある上海人とでは合わんというのが常識みたいになってますねん。
話を聞いたら北角(パッコック)生まれやから、まぁ相当香港化した上海人ですわねぇ。
ちなみに、その後、無事彼女と結婚にゴールイン、男の子にも恵まれて、最近の写真ではユム君かなり中年ぶとりになってきてますなぁ。

大声で喋ってると食べる端から消化するのか結構食べられるもんですなぁ。
おめでたい「大極」の模様に盛り付けた二色のスープや、料理の盛り付けもいかにも結婚披露宴ですねぇ。
しかし止め処なく料理が出てくるねぇ。

おや?微妙にテーブルを囲んでるメンバーが入れ替わってるね。
そうか席が決まってるんや無いから、皆さん自由にウロウロしてるんや。
それでは私もと、腹ごなしにウロウロしてたらシュイちゃんが手招きしてるんです。
新婦の友達が集まってるテーブルで若い可愛い香港娘の展覧会。
「今までに私のパジャマ姿を見せたのはお父さんとこの人だけよ」
それは何ちゅう紹介のしかたやいな・・・。
しかしそれまで廣東語で盛り上がってたテーブルが、私等が混じった途端にパッと英語に切り替わるのには感動しましたねぇ。
折角英語に切替えていただいたのに、受け答えがシドロモドロですんませんねぇ。
大阪弁に切替えてもらえたら、ミッチリお相手させて貰うんやけどねぇ。

拍手が湧いたので見ると新婦がピンクのカクテルドレスにお色直しで登場。
いうても日本みたいにピンスポットでジャジャ~ンと出てくるのや無しに、極自然に何気なしに登場ですわ。
写真アルバムの思いっきり芝居がかった演出と、この披露宴のアットホームな雰囲気の落差は何なんやろ?
そう言えば司会者さえ居て無いんや!
新郎新婦はアッチのテーブルに呼ばれ、コッチのテーブルに引っ張り込まれで大変でっせ。

こんな長丁場を出ずっぱりで、ゥエンちゃん明日は1日ノビびてしまうで・・・。

2004/04/02

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