30代ポスドクの就職問題だが、一つ忘れていた点がある。
かつて日本育英会(現独立行政法人 日本学生支援機構)の大学院の奨学金はアカデミックポストに就いて15年たつと返還を免除するという規定があった。(平成16年度から廃止)
当時の博士後期課程の学生がほとんど民間企業を志向しなかった大きな理由の一つに、これがある。
当時月額11万円ほどの奨学金を3年間借り続けたとすると396万円。
修士課程(約8万円×2年間)から借り続けていたとすると合計で588万円。
民間企業に就職すると、無利子とはいえ、これを15年で返済しなければならず、返済するとなれば結構な負担である。
この経済的なインセンティブが博士課程進学者をアカデミックポストへと駆り立てる最大の要因ではなかったか・・・
前言ををひるがえすようだが、今振り返ってみると、私の大学院時代でも博士課程修了だからといって民間企業が全部ダメだったかといわれればそんなことはなかった。
私は工学部情報系出身なので情報系の企業しか知らないが、当時情報系の大手企業は博士課程修了でも(大手ならば)募集・採用はあった。
#私の先輩に実際に大手情報系民間企業就職した人はいた。
ということは、この奨学金制度による経済的なインセンティブが悪い方向に働き、現在のポスドク問題の原因の一つになっているということはないのだろうか。
だとすれば、当時必要だったのは民間企業に就職しても(大手企業に就職すれば)返済の負担に耐えられるだけの給料はもらえますよ、という情報を広く流布させることではなかったか・・・?
かつて日本育英会(現独立行政法人 日本学生支援機構)の大学院の奨学金はアカデミックポストに就いて15年たつと返還を免除するという規定があった。(平成16年度から廃止)
当時の博士後期課程の学生がほとんど民間企業を志向しなかった大きな理由の一つに、これがある。
当時月額11万円ほどの奨学金を3年間借り続けたとすると396万円。
修士課程(約8万円×2年間)から借り続けていたとすると合計で588万円。
民間企業に就職すると、無利子とはいえ、これを15年で返済しなければならず、返済するとなれば結構な負担である。
この経済的なインセンティブが博士課程進学者をアカデミックポストへと駆り立てる最大の要因ではなかったか・・・
前言ををひるがえすようだが、今振り返ってみると、私の大学院時代でも博士課程修了だからといって民間企業が全部ダメだったかといわれればそんなことはなかった。
私は工学部情報系出身なので情報系の企業しか知らないが、当時情報系の大手企業は博士課程修了でも(大手ならば)募集・採用はあった。
#私の先輩に実際に大手情報系民間企業就職した人はいた。
ということは、この奨学金制度による経済的なインセンティブが悪い方向に働き、現在のポスドク問題の原因の一つになっているということはないのだろうか。
だとすれば、当時必要だったのは民間企業に就職しても(大手企業に就職すれば)返済の負担に耐えられるだけの給料はもらえますよ、という情報を広く流布させることではなかったか・・・?