スシの暗黒狂

挫折した理系人の狂的科学空間

ニッチを埋める。自分の頭で考える。

2010-06-11 17:37:16 | 科学・技術・教育
もっともだと思った記事を見つけたので、備忘録代わりに書く。

AKB48と「賢いにもほどがある」ベッキー・クルーエル

見事な分析というべきで、米国の州立大学で教鞭が執れる人はさすがである。
「あらゆるキャリアにおいて、競争が激しい時に取るべき戦略は、
闇雲に競争相手と戦うことではなくニッチを埋め差別化すること」

は通常、企業経営に限らず個人にとっても社会生活をしていく上で非常に重要だ。
自分の代わりになる者がいくらでもいる、からこそブラック企業は従業員を使いつぶしていくことができる。
代わりになる者がいなければ、他社へ流出されるのを防ぐために待遇を改善せざるを得ない。

では、このような人材になるためにはどうしたらよいだろう?
こういう人材になるためには日頃から自分の頭で考える訓練がなされていなければならない。
常に物事を自分の頭で考え、自分の頭で決断し、自分の頭で判断する。
これは頭の善し悪しではなく、日頃から訓練されているかどうかの問題である。
そして日本の学校教育ではそのような訓練を全く行っていない。

私は別にAKB48のファンでも何でもないが、あえて上記の記事に対してAKBを養護するならば、
「AKBのメンバーはほとんどが純粋な日本育ちの日本人であり、ベッキー・クルーエルのように英国式の“自分の頭で考える訓練”をする教育を受けてはいない。
したがって、受けた教育の質の違いを考慮しないで“AKBのメンバーは自分の頭で考えていない”と批判するのは彼女らに対していささか酷である」
となるであろうか。

PISAのテスト問題に関連して、“自分の頭で考える”訓練も最近では行われつつあるようだが、まだまだ道半ばではないだろうか?

ザ・ムーン

2009-01-25 00:41:17 | 科学・技術・教育
映画「ザ・ムーン」観てきた。

CGその他一切無しの純粋ドキュメンタリー映像のみの作品で、だからこそ感動できた。
作り物で無いからこその迫力がすばらしい。
かつて、これほどの事業を成し遂げるだけの情熱と力が人類にはあったんだ、と思うともう感動で・・・T_T

ホームページのインタビューにもあったが、NASAに眠っていた膨大な資料映像から
「ほう!こんなのもあったんだ!!」
と思わせるもの満載で、非常によかった。

宇宙にあこがれた理系人間なら絶対泣ける!!
#映画で泣いたのなんて久しぶりだ・・・

DVDでたら絶対買うぞ!!

医者は・・・?理系は・・・?

2008-11-19 23:10:21 | 科学・技術・教育
ローゼン閣下が、

医者は社会的常識が欠落している人が多い。
ものすごく価値判断が違う。

と発言したらしい。
これって、

理系は(文系的な)社会的常識が欠落している人が多い。
(文系とは)ものすごく価値判断が違う。

ってこと?
そういう意味なら、まあ納得できなくはないが・・・
それにしても、心配していた通りローゼン閣下は口が軽いなあ。
政治家なんだから話すときはもうちょっと慎重にしてほしいもんだ。
米国の次期大統領なんか、あれだけ慎重な物言いに終始しているんだから・・・

祝 小林・益川理論

2008-10-07 20:22:30 | 科学・技術・教育
6年ぶりの日本人ノーベル賞受賞はめでたい。

小林・益川理論はもう何年も前からノーベル賞候補と言われ続けていたが、ようやく・・・といった感じである。

#小林・益川理論の詳細はまあ他の人にお任せするとして・・・

今年は戸塚先生が亡くなられて日本の物理学賞候補の有力者が一人消えたと日本の理系人は意気消沈していたのだが、これでまた活気ずくというものだ。

なんにせよめでたい。

日本のソフトウェア産業がダメな理由

2008-05-31 02:09:31 | 科学・技術・教育
池田信夫氏のブログから

元記事はコチラ

ちょっと長文引用---
IPA主催による、IT業界の重鎮と学生の対話集会が、今年も開かれた。去年の集会では「3Kの“帰れない”は、帰りたくない人が帰れないだけ。スケジュール管理の問題だ」という重鎮の発言で、かえってIT業界のネガティブイメージが定着してしまったが、今年はIPAの西垣浩司理事長(元NEC社長)の「入社して最初の10年は泥のように働いてもらい、次の10年は徹底的に勉強してもらう」という発言に、学生はみんな唖然としたらしい。
引用終わり---

そりゃそうだ。ちょっとわかってる情報工学系の学生なら唖然とするとともに、NECだのCTCだのには行きたくなくなることだろう。
私も10年前は情報工学系の学生だったからよく理解できる。

私の場合、指導教官に
「普通の大手SIerとかにいったら、10年くらいで使いつぶされそうで・・・」
といって進路相談をし、今は全く別の職業に就いているが、あの時の私の直感は今になって振りかえってみればまさに正しかったことがわかる。
私はどういうわけか、普段は全く勘の働かない男だが、こういう切羽詰ったような事柄に対する直感はなぜかよくあたる。
おかげで、ヤバそうげなことをいつもギリギリで回避しているが、もうちょっと余裕を持っていたいところなんだが・・・

話がそれた。
IT産業の大きな特徴としてひとつあげられるのは、他の一般的な製造業と違い、ある種の天才的な技術者が一人いれば、製品(ソフトウェア)製造のための大半の問題は解決できてしまい、あとはそれを下支えする下っ端だけでいいという場合がほとんどだということがある。

自動車のような製造業なら、さまざまな部品の設計から大量生産のための技術にいたるまでさまざまな要素技術のすりあわせを多数の人間で行わなければならない。
しかし、ソフトウェアの製造の場合、モジュール化された技術なら製品の製造に際し、全く劣化すること無しにしかもほとんどコスト0で複製することができる。

こういったソフトウェア(情報)の本質がわかっていない人間がIT産業の重鎮になっているというんだから、日本のソフトウェア業界がどうしようもないことはすぐにわかるというものだ。