スシの暗黒狂

挫折した理系人の狂的科学空間

正直残念な結果だった

2006-07-30 02:02:14 | 科学・技術・教育
何が残念とは以下のニュース
「東芝フラッシュメモリー事件」の和解

理系OBさんのブログでは「まずは目出度い決着でした。」と述べられているが、私にしてみれば、この程度でどこがめでたいのか?と思う。

和解の結果を見ると、舛岡教授(現東北大学)が東芝時代に取得したフラッシュメモリーに関する特許すべてに対する発明の対価は約8700万円。
現在、東芝がサムソンとタメを張って戦っていけるその最大の功労者であり、東芝の半導体事業の利益の大半を稼いでいる、その大元を造った技術者に対して・・・

たった8700万か!!(怒)

10億は無理でもせめて2~3億は堅いだろうと思っていただけに、この結果は大いに不満である。
もっと技術者はお金に対しても、どん欲であるべきだ。

今、大学の工学部志願者が少子化のスピード以上に減少している。
その理由を社会(企業を含む世間一般)はわかっているのだろうか?

工学部は文系学部に比べ沢山学ばなくてはならずあまり遊べない。
しかも、将来就職したあとも文系(特に法・経学部)に比べて平均生涯年収が低い。
医学部は学生時代に遊べないという意味では工学部と同様だが、医師となることで将来大きな収入が期待できるから、勉強するという投資も十分にペイする。

これが最近の学生や高校生の本音である。
工学部に入学した時点で「負け組」という声もある。

私は数年後、「日本の技術者不足が深刻」なんていう新聞記事を見る日が来るような気がしている。