NEST OF BLUESMANIA

ミュージシャンMACが書く音楽ブログ「NEST OF BLUESMANIA」です。

音曲日誌「一日一曲」#329 ザ・ローリング・ストーンズ「Little Red Rooster」(ABKCO)

2024-02-29 07:59:00 | Weblog
2024年2月29日(木)

#329 ザ・ローリング・ストーンズ「Little Red Rooster」(ABKCO) 






ローリング・ストーンズ、64年リリースのシングル・ヒット曲。ウィリー・ディクスンの作品。アンドリュー・ロング・オールダムによるプロデュース。

ストーンズの英国本国での5thシングルとなった本曲は、前曲「It’s All Over」に続いて2連続チャート1位を獲得、バンドの人気を確立した。

ブライアン・ジョーンズのスライド・ギターをフィーチャー、淡々としたバッキング。攻撃的なサウンドとはいえないが、後半のミック・ジャガーのハープが実にいい雰囲気を出している曲だ。

もともとは、米国のブルースマン、ハウリン・ウルフの61年リリースのシングル「The Red Rooster」。これを少し遅れてカバーして大ヒットさせたわけだが、今になってみれば、どう考えても若手の人気ビート・バンドが演るタイプの曲ではないよな、これ(笑)。以前のシングル4曲と比較してみれば、それは歴然としている。

中年の黒人ブルース・マンが歌う、スローめで地味なブルース・ナンバーを、あえてカバーシングルとして選曲した彼らのセンスは、スゴいとしか言いようがない。要するに、彼らの「趣味」100%で選んでいる感じ。

まあ、チャート1位という結果は、曲自体が持つ力と言うよりは、当時のストーンズの破竹の勢い、人気の盛り上がりによるものだと考えるべきなんだろう。

そして、この曲がヒットすることで、ハウリン・ウルフというシンガー、さらには米国の黒人ブルース全体に対して再注目、再評価がなされるようになった、英米いずれの国でも、ブルース・リバイバルが沸き起こっていった。

この曲が縁となったのだろうか、翌65年には米国のTVショーで、ストーンズはハウリン・ウルフと共演を果たしている。観客側になって、ウルフの歌を聴く様子が、動画として残っている。

海の向こう、米国の黒人音楽に憧れる、英国の少年たち。彼らの「趣味」が世界的に広まることで、今日のロックは生まれた。

原曲の良さを生かしつつ、ハープを加えることでストーンズならではの味わいを加えている。

レコードデビューして60年、史上最長にして最強のバンド、ザ・ローリング・ストーンズ。その若わかしい黎明期を代表するブルース・ナンバー。改めてチェックしてみて。




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音曲日誌「一日一曲」#328 B・B・キング・アンド・ラリー・カールトン「Rock Me Baby」(Musique De Lune)

2024-02-28 07:44:00 | Weblog
2024年2月28日(水)

#328 B・B・キング・アンド・ラリー・カールトン「Rock Me Baby」(Musique De Lune)





B・B・キングとラリー・カールトンの共演アルバム「Amis Ensemble」より。キング、ジョー・ビハリの共作。

このアルバムは、今年1月末にフランスでリリースされたばかりだが、内容は83年にレコーディングされたもの。かつて「In Session」というタイトルでゴシップ・レーベルよりリリースされていた。カナダのTV番組でのスタジオ・ライブから。

B・B・キングとラリー・カールトン、共に過去何度も取り上げて来たので、今さら紹介する必要もないだろうが、それぞれブルース・ギター界、フュージョン・ギター界を代表するトップ・アーティスト。この二大巨頭によるコラボだから、悪い内容になるわけがない。

「Rock Me Baby」はキングの十八番として知られているナンバーだが、もともとはテキサス・ブルースマン、リル・サン・ジャクスン(1915年生まれ)が51年にリリースした「Rockin’ And Rollin’」がその原型で、歌詞を改変して64年に「Rock Me Baby」が生まれた。本バージョンでも前語りのところで、BBがジャクスンについて話しているくだりがある。

B・B・キング以外ではマディ・ウォーターズも「Rock Me」のタイトルで歌い、このふたりによってブルース・スタンダードの地位を獲得したのだ。

歌詞の内容をいちいち説明するのは野暮なのだが、要するに男女の営みに関するナンバー。「ロックンロール」という言葉自体が性行為の比喩であることは、ポピュラー・ミュージック・リスナーの基礎知識なのですよ(ホンマか?)。

まぁそれはともかく、とてもエロい歌詞であることは間違いない。そんな曲を堂々と歌うBBやマディは、やはり断トツのセックス・アピールの持ち主と言えますな。共に生涯何度も結婚して、子供も大勢いるという共通点がありますし。

今回取り上げたバージョンは、過去何度もレコーディングされて来たもの、あるいはBBとエリック・クラプトンの共演盤などとも微妙に違う、ゆったりとしたテンポで少しジャズ寄りの仕上がりだ。

前語りに続いて、BBがワンコーラスを歌い、続いてもうひとりの若手ギタリストが珍しくスライド・ギターでソロを弾く。トーンを抑えた、ピュア・ブルースなスタイルがいい感じだ。

今回、カールトンがあくまでもバッキングに徹しているのが面白い。

再びBBがワンコーラス歌い、ピアノ・ソロが引き継ぐ。
クレジットは不明だが、ジャズィ&ブルーズィな感覚に満ちた、手だれの演奏である。

最後にBBがおなじみのソロ・ラインをワンコーラス決めて、曲は終わる。

アダルトな(いろんな意味で)雰囲気が横溢する、好演。B・B・キング58歳、ラリー・カールトン35歳の円熟したプレイを、じっくり味わってくれ。



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音曲日誌「一日一曲」#327 ロバート・ナイトホーク「Someday」(Chess)

2024-02-27 08:32:00 | Weblog
2024年2月27日(火)

#327 ロバート・ナイトホーク「Someday」(Chess)





ロバート・ナイトホークのシングル曲。64年リリース。ナイトホーク自身の作品。

ナイトホークは本名ロバート・リー・マッカラムといい、1909年アーカンソー州ヘレナ生まれ。幼少期に家を出て大道芸人となり、ミシシッピ州を経てメンフィスにしばらく定住。スライド・ギターをヒューストン・スタックハウスに学んでマスターし、ミシシッピ州ジャクソンのラジオで師と共に演奏していた。

ステージネームとして母方の姓からとってロバート・リー・マッコイと名乗り、ビッグ・ジョー・ウィリアムズ、サニーボーイ一世らと共に30年代末にレコーディング。当時はアコースティック・ギターを弾いていた。

カンザスシティ・レッド、アイク・ターナーといったメンバーと共に、いくつものレーベルでレコーディングしたが、40年代半ばにいったん廃業。

48年にエレクトリック・ギターを携え、ロバート・ナイトホークという芸名でカムバック。マディ・ウォーターズの例で分かるように、時代はやはり、エレクトリック・サウンドを求めていたのである。

アリストクラット、チェスレーベルで出したシングルがヒットする。代表曲は「Black Angel Blues」「Anna Lee」「Jackson Town Gal」など。これらの曲はチェスのコンピレーション盤「Drop Down Mama」に収録されて、今でも聴き継がれている。

これらの40年代末の曲は、ピアノのアーネスト・レーン、ペースのウィリー・ディクスンらから成る、ザ・ナイトホークスというバンド名がクレジットされている。

チェスでのレコーディングは50年までで、その後はユナイテッド、あるいはステイツレーベルでレコードをリリースしたものの、さしたるヒットは出なかった。

本日取り上げた「Someday」はその後64年にリリースした曲。ハーブにビッグ・ウォルター・ホートン、ギターにヒューバート・サムリン、バディ・ガイ、ペースにジャック・マイヤーズ、ドラムスにクリフトン・ジェイムズを配したメンバー。お馴染みのブルースミュージシャンが勢ぞろいといった感がある。間奏の、いなたいギターソロはサムリンかな?

手だれのバックのおかげもありこの曲、実にのびのびとした演奏に仕上がっている。ナイトホークのボーカルは、スローな曲ではネットリとした感じがちょっと鼻について、聴く人を選んでしまうところがあるのだが、アップテンポの本曲では、それもあまり気にならない。筆者としても、スローナンバーよりこちらの方が断然好みである。

曲調も軽快、メロディアスで歌いやすく、なかなかの良曲なのだが、ブルース・ファンにさえあまり知られていない。ブルース・セッションで歌われることも、オーセンティックなシカゴ・ブルースばかり演るタイプのセッションを除けば、ほとんどない。これはとても残念なことだ。

非シカゴ系、ブルース・ロック中心のセッションでも、もっと歌われていい曲だと、筆者は思っている。歌詞をネット検索してもまったく出てこないのが、最大のネックなんだろうな。

筆者としては、そのうち自分のレパートリーに加えられたらと思っている。そのくらい、歌い手の意欲をかき立てる、キャッチーさがあるのだ。ぜひ、この隠れた名曲をチェックしてみて欲しい。

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音曲日誌「一日一曲」#326 フリートウッド・マック「Madison Blues」(Blue Horizon)

2024-02-26 08:10:00 | Weblog
2024年2月26日(月)

#326 フリートウッド・マック「Madison Blues」(Blue Horizon)





フリートウッド・マック、69年リリースのアルバム「Blues Jam In Chicago Vol.1」より。エルモア・ジェイムズの作品。マイク・ヴァーノン、マーシャル・チェスによるプロデュース。

フリートウッド・マックは69年1月に渡米、シカゴのチェスレーベルのスタジオで、現地のブルースマンたちとの共演を果たす。それがアルバム「Blues Jam In Chicago」である。

マックの5人のメンバーに加えて、昨日取り上げたピアノのオーティス・スパン、ベースのウィリー・ディクスン、ハープのビッグ・ウォルター・ホートン、ギターのハニーボーイ・エドワーズ、バディ・ガイといった面々が、和気藹々と、あるいはホットに共演する様子を2枚のレコードに収めている。

その1枚目に収録されているのが、この「Madison Blues」だ。オリジナルは、63年に亡くなっているエルモア・ジェイムズ。60年にアルバムの中の一曲としてリリースされている。

マックには、先日の本欄でも触れたようにジェレミー・スペンサーという、エルモア・ジェイムズを神と崇めるメンバーが居たので、もちろん彼の希望により、このナンバーがセッションで演奏されたのだろう。

そして、特筆すべきは、かつてジェイムズのバンドでテナーを吹いていたJ・T・ブラウン(当時50歳)がこのレコーディングに参加していることだ。

名手ブラウンと共に、尊崇するジェイムズの曲を演奏する。スペンサーにとっては、至福この上ない時間であったに違いない。

実際、ここでのスペンサーの歌と演奏への気合いは、ハンパない。煌めくようなスライド・ギター、そしてスゴみのあるボーカル。それを引き継ぐ、ブラウンの力強いソロ・ブロー。

フリートウッド、ディクスンら、バックの叩き出すリズムも、実にご機嫌だ。シャッフルのリズムに、思わず知らず、身体が踊り出しそう。

国籍や人種、そしてプレイ・スタイルの違いによる違和感など、微塵も感じさせない、全地球的なブルースがそこにはある。

ブルースを愛する者たちが集えば、そこに余計な言葉はいらない。ただ一緒に演奏すれば、それでOK。

ジャム・セッションの楽しさを教えてくれるナンバー。

スパン、ブラウン、共にこのレコーディング後、ほどなく亡くなってしまったが、彼らの晩年の演奏を聴くことが出来る貴重な記録でもある。何度でも、レコード・ライブラリーから引っ張り出して聴きたい、そんな一曲である。

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音曲日誌「一日一曲」#325 オーティス・スパン「Ain’t Nobody’s Business」(Blue Horizon)

2024-02-25 07:56:00 | Weblog
2024年2月25日(日)

#325 オーティス・スパン「Ain’t Nobody’s Business」(Blue Horizon)





オーティス・スパンの69年リリースのソロ・アルバム「The Biggest Thing Since Colossus」より。グレインジャー=ロビンスの作品。(クレジットはジミー・ウィザースプーン)。マイク・ヴァーノンによるプロデュース。

スパンはミシシッピ州生まれ。生年は1924年、あるいは30年とも言われる。音楽一家に育ち、7歳からピアノを学ぶ。

10代にしてミシシッピ州ジャクスンのローカルバンドを振り出しに、46年シカゴに移住してマディ・ウォーターズ・バンドのピアニスト、ビッグ・メイシオ・メリーウェザーに師事しつつ、ラウンジで演奏活動を続ける。

52年後半よりメリーウェザーに代わってマディ・バンドに参加して、その名を知られるようになる。並行して、ハウリン・ウルフ、ボ・ディドリー、チャック・ベリー、サニーボーイIIといったミュージシャンのバックでレコーディングする。

マディ・バンドを68年まで続けた後は、英国のロックバンド、フリートウッド・マックとジャムセッションで共演して、ロック・ファンにもおなじみの存在となる。

今日取り上げた「Ain’t〜」が収録されたアルバム「The Biggest Thing Since Colossus」は、そのフリートウッド・マックとの共演がきっかけで生まれた一枚。

ギターはピーター・グリーンとダニー・カーワン、ベースはジョン・マクヴィー、ドラムはS・P・リアリー。マックの5分の3が参加したかたちだ。

この曲は、ブルース・クラシック中のクラシック。原題は「Tain’t Nobody’s Biz-ness If I Do」。22年にポーター・グレインジャー、エベレット・ロビンスのコンビにより作曲され、女性シンガー、アンナ・マイヤーズにより初録音。

その後、ビリー・ホリデイ、ベッシー・スミスをはじめとする数え切れないシンガーによって歌われたが、中でも49年のジミー・ウェザースプーンのバージョンは決定的なヒットとなった。スパン版もそれに準拠している。

スパンはその特徴的な塩辛声でしみじみと歌い上げ、手だれのピアノでそれをしっかりと盛り上げる。とりわけそのトリルは、短くてもわれわれの心を揺さぶってくる。

バックのピーター・グリーンの、ぐっと抑えめのソロも実にいい感じだ。

哀感に満ちたこの「エイント・ノーバディズ・ビジネス」は、名歌手ウィザースプーンに勝るとも劣らぬ出来映えだと思う。

まことに惜しいことに、スパンはこの録音の1年後、70年に肝臓癌でこの世を去ってしまう。

チェスレーベルで数多くのレコーディングを残したことが、われわれブルースリスナーたちにとっての唯一の慰めだろう。

レコードをかければいつでも、スパンのツボをおさえたピアノ・プレイ、シブい喉を味わうことが出来るのだから。

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音曲日誌「一日一曲」#324 ジョン・メイオール・アンド・ザ・ブルースブレイカーズ「All Your Love」(Decca)

2024-02-24 08:40:00 | Weblog
2024年2月24日(土)

#324 ジョン・メイオール・アンド・ザ・ブルースブレイカーズ「All Your Love」(Decca)





ジョン・メイオール率いるブルースブレイカーズ、66年リリースのアルバム「Bluesbreakers With Eric Clapton」のトップ・チューン。オーティス・ラッシュの作品。マイク・ヴァーノンによるプロデュース。

オーティス・ラッシュはこの曲を59年にコブラよりシングル・リリースして、ヒットさせた。ラッシュの一番の代表曲ともいえるナンバーだ。

7年後、白人ブルース・ミュージシャン、ジョン・メイオールがこうしてカバーしたことで、さらに世界的にも知られるようになったのだ。

バックのブルースブレイカーズはスタート当初、ロジャー・ディーン、ジョン・マグヴィー、ヒューイ・フリントというメンバーだったが、65年にギターのディーンが脱退して、その後釜に元ヤードバーズのエリック・クラプトン(当時わずか20歳)が加入したのである。

若き天才ギタリスト・クラプトンの参加により、先駆者メイオールの存在も、一躍注目を浴びるようになった。クラプトンもまた、メイオールの元で自らのブルース演奏、そして歌をさらに深めることが出来た。

言ってみれば、両者はウィン・ウィンな関係にあったといえる。クラプトンは、わずか1年数か月の在籍ではあったが。

この「All Your Love」では、メイオールがリードボーカルをとっている。オリジネイター・ラッシュの渋めの声とは対処的な、ややうわずった甲高い声が印象的だ。

彼の歌は、いわゆる上手い歌ではないのだが、ブルースとは技巧よりも個性で勝負する音楽ジャンルだと言えるので、こういうのも十分あり、だろう。

愛を求める悲痛な心の叫び、これがメイオールの「All Your Love」の本質だと思う。

そんな彼の歌を、完璧にサポートしているのが弱冠21歳のクラプトンだ。

ヤードバーズ時代はテレキャスターを使って明るく軽いトーンでプレイしていたが、ブルースブレイカーズではレスポールに持ち替えて、その太く厚みのあるトーンでギターを最大限に泣かせている。これも本曲の聴きどころ。

原曲より心持ちスローなテンポで、繰り広げられる重厚な演奏を楽しんで欲しい。

このカバー・バージョンがあったからこそ、われわれ日本のリスナーもオーティス・ラッシュという、不世出の黒人ミュージシャンを知ることが出来た。

ロック史、ブルース史上、この1ピース無くして「物語」は始まらなかった、マジでそう思うよ。

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音曲日誌「一日一曲」#323 エルモア・ジェイムズ「Dust My Broom」(Trumpet)

2024-02-23 08:49:00 | Weblog
2024年2月23日(金)

#323 エルモア・ジェイムズ「Dust My Broom」(Trumpet)






エルモア・ジェイムズのファースト・シングル曲。1951年リリース。ロバート・ジョンスンの作品(クレジット上はジェイムズ)。

エルモア・ジェイムズは1918年ミシシッピ州リッチランド生まれ。10代から楽器を弾き始め、ダンス・バンドを率いるようになる。

ロバート・ジョンスン、タンパ・レッドなどのミュージシャンの影響を受け、彼らの曲をレパートリーとしていく。10代後半には、サニーボーイ・ウイリアムスンIIとも組むようになる。

兵役を経て、ミシシッピに戻り、同州ジャクスンのレコード会社、トランペットでサニーボーイらのサイドマンとして初レコーディングを行ったのが51年。同年8月に初リーダー録音したのが、この「Dust My Broom」だ。

翌52年にこの曲に火が点く。R&Bチャートで9位というスマッシュ・ヒットとなったのだ。これによりジェイムズは一躍、ブルース界の寵児となる。

もともとはロバート・ジョンスンによりアコースティック・ギターで弾き語りされた30年代のナンバーが、ハープも加えたバンド・サウンドにアレンジされたことで、50年代に再び蘇ったのである。

この曲があまりにもウケたせいだろうか、ジェイムズはしばらくは同工異曲のリメイク・ナンバーばかりリリースすることになる。

53年リリースの「I Believe」はまさにそれで、55年の「Dust My Blues」然り。54年の「Standing At the Crossroads」も曲こそ違え「Dust My Broom」同様、ロバート・ジョンスンの作品で、アレンジもまた「Dust My Broom」そっくりの、攻撃的な3連リフが印象的なシャッフルなのだ。

さらには60年代にも「Dust My Broom」をホーンを含むラウドなバンド・サウンドにリアレンジしてリリース。一般的に知られているのは、このバージョンだろう。

聴く人によっては「全部同じ曲に聴こえる」と言われてしまう、そんなワンパターン。まとめて「ブルーム調」などと呼ばれてしまうのも、無理はない。

とは言え、リメイクが量産されてヒットを続けたということは、それだけこの「ブルーム調」が強烈な魅力を持っていたことの証明でもある。

ラジオから流れて来た途端、「ああ、あのエルモア・ジェイムズね」と万人に思わせることが出来る。ワンパターンほど、ある意味強いものはない。

その後ジェイムズは、アップテンポのブルーム調だけでなく、スロー・ブルースでも「It Hurts Me Too」「The Sky Is Crying」といった、今でも多くのミュージシャンにカバーされる名曲を数多く生み出した。

いずれの曲でも、ジェイムズのエグみの強いボーカル、そしてテンションの高いスライド・ギターがフィーチャーされていて、それらに魅せられた多くのエルモア・フォロワーを生むこととなる。

その代表がフリートウッド・マックのジェレミー・スペンサーである。彼はスライド・ギターだけでなく、ボーカルのスタイルも忠実にフォローしている、いわば信者だ。

そして、ロック界においてスライド・ギターで覇権を取ったデュアン・オールマン、そしてその直系であるデレク・トラックスにしても、ジェイムズの存在なしには登場しなかったはずだ。

全てのスライド・プレイヤーたちにとって、神となったエルモア・ジェイムズ。63年に45歳の短い生涯を終えるまでに残した作品群はいまだに多くのブルース・ピープルを惹きつけてやまない。

その第一歩にして、すでに完成されたスタイルを持った「Dust My Broom」。永遠のマスターピースとは、この曲をおいて他にない。必聴。

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音曲日誌「一日一曲」#322 ジュニア・ウェルズ「Hoodoo Man Blues(Delmark)

2024-02-22 08:30:00 | Weblog
2024年2月22日(木)

#322 ジュニア・ウェルズ「Hoodoo Man Blues(Delmark)






ジュニア・ウェルズのファースト・アルバム「Hoodoo Man Blues」のタイトル・チューン。65年リリース。ウェルズ自身の作品。ボブ・コースターによるプロデュース。

ジュニア・ウェルズは本名エイモス・ブレイクモア、1934年テネシー州メンフィス生まれ。

周囲にジュニア・パーカー、サニーボーイ・ウィリアムスンIIといったミュージシャンが多い環境で育ち、幼少期よりブルースハープに馴染む。

10代半ばよりシカゴに移住、酒場やパーティなどでミュージシャンとして活動するようになる。マイヤーズ兄弟、フレッド・ビロウのジ・エイシズに参加、アンプリファイド・ハープの演奏で注目されるようになる。

52年、弱冠17歳にして大御所マディ・ウォーターズのバンドに迎え入れられ、マディ・バンドと共に初のリーダー・レコーディング。

50年代以降はチーフ・レーベル、プロファイル・レーベルにて「Messin’ with the Kid」「Come On in This House」「It Hurts Me Too」などのシングルをリリース。

中でも60年リリースの「Little By Little」はR&Bチャートで23位のスマッシュ・ヒットとなり、彼を人気シンガーたらしめた。

人気、実力共にトップ・ミュージシャンとなっていた65年に制作されたのが、「Hoodoo Man Blues」というデルマークでのファースト・アルバムだ。

パーソネルはウェルズの他にバディ・ガイ(当初フレンドリー・チャップという変名でクレジット)、ジャック・マイヤーズ、ビル・ローレンス。

当時のブルース・レコードはまだまだシングル曲が主流で、アルバムも既存のシングル曲の寄せ集め的な性格が強かった。また、リスナー側もアルバムを通しで聴くという習慣がほとんど無かった。

そんな時代の作品としては珍しく、このアルバムはコンセプトをきちんと持ち、トータリティを感じさせる出来に仕上がっている。(プロデューサー、コースターによる雰囲気のあるジャケット写真も含めて)

今の時代も、名盤、ウェルズの最高傑作(マスターピース)と評価されているゆえんである。

筆者が思うに、ウェルズの魅力とはそのアグレッシブはハープ演奏はもちろんのことだが、やはり彼の声の持つ独特の「スゴみ」だという気がする。

今日取り上げた「Hoodoo Man Blues」もまさに、そのスゴみが遺憾なく発揮されたナンバー。

バディ・ガイの弾く、レスリー・スピーカーを通した揺らぐようなギター・サウンドをバックに、おどろおどろしいウェルズの歌声が響きわたる。

妖しげな歌詞、呪術とさえ感じさせるウェルズの唸り声、そういった全てが、独自の世界を築き上げている。


Buddy Guy & Junior Wells – Hoodoo Man Blues

Buddy Guy & Junior Wells – Hoodoo Man Blues

Well, I wonder, what's exactly the matter / Child you know the time / Seemed like an hour / Everything had changed / But I hold up my head / Girl, I'm ju...

Genius

 


歌詞はぜひ、上記のサイトで原文を確認して欲しい。

ウェルズの作詞家としての異才ぶりもまた、彼の魅力のひとつであるから。

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音曲日誌「一日一曲」#321 ジミー・リード「High and Lonesome」(Vee-Jay)

2024-02-21 08:00:00 | Weblog
2024年2月21日(水)

#321 ジミー・リード「High and Lonesome」(Vee-Jay)





ジミー・リードのデビュー・シングル曲。1953年リリース。リード自身の作品。

ジミー・リードは1925年、ミシシッピ州ダンレイス生まれ。後に組んでレコーディングすることの多かったエディ・テイラーとは幼なじみで、楽器もテイラーから教わったという。

40年ごろシカゴに移住。兵役を経てインディアナ州ゲイリーに移る。ここで、ジョン・ブリムやアルバート・キングといったミュージシャンと知り合い、その伝手でゲイリーにあるレコード会社、ヴィージェイと契約してレコードデビューを果たした。それがこの「High and Lonesome」である。

盟友テイラーと共に録音した本曲は、テイラーの代表作「バッド・ボーイ」にもよく似た雰囲気の、ミディアム・スロー・キューン。

お馴染みの、ハーモニカ・ホルダーに挟んだハープを吹きながら歌うスタイルが、すでに確立している。

歌声にもまた、いかにもリードらしい、ラフで気だるけなムードが漂っている。

ギターのコンビネーションプレイもよく、曲の出来ばえとしては、十分合格点だと思う。

しかし残念ながら、この曲がヒットチャートに登場することはなかった。次のシングル、アップテンポのインスト曲、「Jimmy’s Boogie」にしても同様である。

2年後の55年、ようやく三度目の正直、「You Don’t Have to Go」でR&Bチャート5位のクリーン・ヒットを放ち、知名度を一気に上げたのである。

なぜ「You Don’t Have to Go」がヒットしたか考えてみると、単なるテンプレートなブルースではなく、メロディラインやハープのプレイに、リードならではのオリジナリティが過去曲よりも強く出ていることが挙げられるのではないかな。

つまりシンガーソングライターとして、初めて認められたのが「You Don’t Have to Go」なのだと思う。

その一方で「High and Lonesome」は、リードの作品群では一番埋もれてしまった曲ということになるが、後にリリースされた「The Legend - The Man」などのコンビネーションアルバムで聴くことが出来る。

孤独感を抱えつつも、けなげに生きる男のブルース。グッと来ます。

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音曲日誌「一日一曲」#320 ジョニー・ウィンター「I’m Yours and I’m Hers」(Columbia)

2024-02-20 08:18:00 | Weblog
2024年2月20日(火)

#320 ジョニー・ウィンター「I’m Yours and I’m Hers」(Columbia)





ジョニー・ウィンター、コロムビアでのファースト・アルバム「ジョニー・ウィンター」のオープニング・ナンバー。ウィンター自身の作品。69年4月リリース。

ジョニー・ウィンターは1944年テキサス州生まれ。ローカル・バンドで活動してマイナーレーベルで一枚アルバムを出した後、大手コロムビアと契約して「100万ドルのギタリスト」という惹句で華々しくデビューした。

そのファースト・アルバムは全米24位となり、ウィンターの知名度を一気に高めた。

アルバムの一曲目に収められたこの「I’m Yours and I’m hers」は、いかにもウィンターらしいブルース・ロック・ナンバー。重厚なベースラインに導かれて、彼の達者なスライド・ギターが全面に展開する。

オーバーダビングによるツインギターというのも、えらくいかしている。

筆者は実はこの曲を、ウィンターのオリジナルではなく、カバー・バージョンで聴いて初めて知った。

中学3年ごろだったか、NHKテレビでローリング・ストーンズのハイドパーク・コンサートが放映されたのだが、ライブ前にミック・ジャガーが急逝したブライアン・ジョーンズを悼んで詩を朗読した後、この曲からスタートしたのを、今でも鮮明に覚えている。

バンドに参加して間もないミック・テイラーも交えてのラインナップで、リハも十分とは言えず、かなり不安定な演奏ではあったが、ツイン・スライドギターという斬新なスタイルは、新生ストーンズにふさわしいように思えた。

久しぶりのライブ・パフォーマンスの皮切りとして、デビュー間もない外国人ギタリスト、ウィンターのアルバム曲を選んだストーンズのセンスはなかなかに先進的であった。

筆者はその後ようやく、オリジナルのバージョンに遭遇したのだが、ウィンター自身のプレイも、キースやミック・テイラーに劣ることなく、実にファンキーでグルーヴィだった。

一曲聴くと、ホント、お腹いっぱいになる音の洪水。まさにテキサス・フラッドだ。思い切り、奔流に溺れてみて欲しい。

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音曲日誌「一日一曲」#319 スペンサー・デイヴィス・グループ「I’m A Man」(United Artsts)

2024-02-19 07:50:00 | Weblog
2024年2月19日(月)

#319 スペンサー・デイヴィス・グループ「I’m A Man」(United Artsts)





スペンサー・デイヴィス・グループ、1967年リリースのヒット・シングル曲。グループメンバーのスティーヴ・ウィンウッド、プロデューサーのジミー・ミラーの共作。

スペンサー・デイヴィス・グループ(以下SDG)は英国バーミンガムで63年に結成されたロック・バンド。当時24歳のギタリスト、デイヴィスがリーダーで、その後何度もメンバーを変えて、2020年まで活動を続けている。

このバンドから生まれたスター・アーティスト、それは言うまでもなくスティーヴ・ウィンウッドである。

彼はバンド参加時は弱冠15歳の現役高校生だったが、その若さにそぐわぬ歌やオルガンのうまさ、高い作曲能力で、リーダーをしのぐフロントマンとなった。

65年に「Keep On Running」で初めてナンバーワンヒットを出して以来、チャートの常連となっていたSDGだが、彼ら最大のスマッシュ・ヒットとなったのが66年秋リリースの「Gimme Some Lovin’(邦題・愛しておくれ)」だ。

これはウィンウッドが中心となって作った曲である。英国チャートで2位となっただけでなく、米国でも7位と、大西洋を股にかける特大ヒットとなり、グループを瞬く間にトップバンドとした。

この勢いを得て67年初頭にリリースしたのが、今日取り上げた「アイム・ア・マン」である。ウィンウッドはプロデュースを担当したジミー・ミラー(後にストーンズも担当したあの人)と共に作曲した。

この曲も全英で9位、米ビルボードでも10位と見事な成功を収めて、SDGは世界的人気バンドとしての地位を獲得したのだが、その勢いは意外と短期のものとなってしまった。

同年4月にグループの人気の中心、ウィンウッドが実兄でベーシストのマフ・ウィンウッドと共に脱退してしまったのだ。

スティーヴは新たなナンバーを探してトラフィックというバンドを結成、兄マフはプレイヤーではなく、スタッフとしての道を選び、アイランドレーベルのA&Rマンとなった。

残されたデイヴィスは新たなメンバーを補充してバンドを続けたものの、スティーヴ在籍時のような大ヒットは出ず、結局69年にいったん解散している。

さて、「アイム・ア・マン」という曲だが、スティーヴの白人離れした黒いフィーリングを、全面的にフィーチャーしたナンバーに仕上がっている。

筆者はオリジナル・バージョンよりも先にシカゴ(正確にはシカゴ・トランジット・オーソリティ時代)のカバーを聴いてこの曲を知ったのだが、シカゴのメンバーの中でも一番黒っぽさのあるテリー・キャスによるソウルフルな歌声に、グッと来たのを覚えている。

そして後に聴いたオリジナル版も、さらに筆者好みのソウル・チューンであったのは言うまでもない。

歌よし、演奏よし、おまけにルックスよしと三拍子揃った18歳のスティーヴ・ウィンウッド。

栴檀は双葉より芳し、生まれながらのスターとは彼のことだな、うん。

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音曲日誌「一日一曲」#318 ジョン・リー・フッカー「Boogie Chillen’」(Modern)

2024-02-18 08:11:00 | Weblog
2024年2月18日(日)

#318 ジョン・リー・フッカー「Boogie Chillen’」(Modern)





ジョン・リー・フッカーのシングル・ヒット曲。彼自身の作品。バーナード・ベスマンによるプロデュース。

ジョン・リーは1917年、ミシシッピ州クラークスデール生まれのブルースシンガー。

48年、31歳の時に初めて、白人レコードディーラーのベスマンのもとで録音したのが、この曲「ブギ・チレン」なのだ。

やや遅咲きながら、その後は精力的にレコーディングを続け、2001年に83歳で亡くなるまで膨大なレコードを残した。グラミーの栄誉にも輝いている。

そんな彼の、原点と言えるのがこの、エレクトリック・ギター、フットストンプと歌のみのシンプルなソロ演奏曲である。

ワンコードで、歌うというより語りに近いそのボーカルスタイルは、土臭いデルタ・ブルースそのもの。

そして何よりジョン・リーの弾くギターは、ワンアンドオンリーのスタイルで、いわゆる追従者(エピゴーネン)をほとんど持たないユニークなものだ。

テクニックの巧拙よりも、オリジナリティで勝負するタイプ。その独特なリズム感覚は、一聴して「ああ、ジョン・リー」だなと気づかせるものがある。

実際、コピーしてみようとしても、微妙なニュアンスまではなかなか再現しにくいギターだ。

一方、その決して美しいとは言えないドラ声も、一度聴けば忘れられることがない。

それゆえに、ジョン・リーは常に「他のシンガー、ギタリストにはとって代わられない」ポジションを終生保つことが出来たのであろう。

この曲がR&Bチャートで一位を取ったことにより、ジョン・リーは一躍、ブルース界のトップに躍り出ることになった。たったひとりで録音した、ごくごく地味なナンバーが大ヒットするなんてことがあるから、ホント、流行音楽って面白い。

思い切り泥臭いくせに、それまで黒人専門の音楽であった「ブルース」をすっと越えた、普遍的なビート・ミュージック像をこの一曲は提示したのだろう。

何度聴いても飽きることのない、スルメのような味わい。ジョン・リー・フッカーの独演会を堪能してくれ。

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音曲日誌「一日一曲」#317 マディ・ウォーターズ「Mannish Boy」(Chess)

2024-02-17 09:14:00 | Weblog
2024年2月17日(土)

#317 マディ・ウォーターズ「Mannish Boy」(Chess)





#317 マディ・ウォーターズ「Mannish Boy」(Chess)

マディ・ウォーターズのシングル・ヒット曲。1955年リリース。マディ自身、そしてボ・ディドリー、メル・ロンドンの共作。

マディについては過去「一日一枚」「一日一曲」で何度か取り上げているので、今更説明の必要もないだろうが、ブルース史上最重要と思われるアーティストのひとりである。

といいますか、ブルースという音楽をたったひとりの人物で代表させるとしたら、この人をおいて他にいない、そのぐらいの巨大な存在であることは間違いない(あえて断言)。

そんな「ブルースの巨人」、マディ・ウォーターズの著名曲は「モジョ・ワーキン」「フーチー・クーチー・マン」をはじめとしていくつもあるが、この「マニッシュ・ボーイ」はそれらとは一線を画して「隠れた名曲」的な立ち位置にあると思う。

あまり他のブルースマンにカバーされないので、ブルース・クラシックとはいいづらいが、言い換えるならば「マディ本人が歌わないとサマにならない、極めて属人性の強い曲」だという気がする。

この曲の成り立ちを紹介しよう。

マディのスマッシュ・ヒット「フーチー・クーチー・マン」がリリースされたのが、1954年。

この曲に刺激されて、レーベル・メイトでもあるシンガー、ボ・ディドリーが作ったのが、翌年リリースの「アイム・ア・マン」である。

「フーチー・クーチー・マン」のワンコード部分のリフを借用し、それを延々と繰り返すという構成は、当時ではきわめて斬新な曲想だった。

デビューしたばかりの英国のバンド、ザ・ヤードバーズがさっそくレパートリーにしてライブ録音したことで、そのことは良く分かるだろう。

マディはその「アイム・ア・マン」という、ある意味自分をパロディにしたような曲を聴いて、そのままにはしなかった。さっそく、シャレにはシャレで返したのである。「マニッシュ・ボーイ」の誕生である。

「アイム・ア・マン」のワンコード進行を引き継ぎ、その歌詞、さらには自らの「フーチー・クーチー・マン」の歌詞も引用しつつ、マディ=モテ男、絶倫男としてのイメージをさらに強化した一曲が完成した。

ビルボードのR&Bチャートでは見事5位。その後も、何度となく再演しており、特に有名なのは68年の実験作「エレクトリック・マッド」での再録、そして77年のジョニー・ウインターのプロデュースによるアルバム「ハード・アゲイン」での再々録だろうな。

どのバージョンにしてもマディのドスの効いたボーカル、リフの繰り返しによりほとんどトランス状態を引き起こしているサウンド、従来の3コード12小節進行のブルースにはない無限のグルーヴが、この一曲にはある。

後のファンク、ラップ、ヒップホップにも繋がっていく、先端的なグルーヴ。ブルースの枠を超えたブルース。とても55年製とは思えない。

唯一無二とは、まさにこのことだ。

初めてマディを聴く人も、マディの有名曲なら知っているよという人も、しのごの理屈を言わずに、この一曲で濃ゆーいマディ・ワールドに、どっぷりハマって欲しい。













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音曲日誌「一日一曲」過去原稿再録編一覧

2024-02-16 05:08:00 | Weblog
音曲日誌「一日一曲」過去原稿再録編一覧


2007年6月10日(日)

#1 アルバート・キング「Call It Stormy Monday」(BUES AT SUNSET/STAX)

2007年6月16日(土)

#2 ザ・マーク・マイケル・バンド「Emerald Ace」(Steppin' Stone/Note)

2007年6月24日(日)

#3 ザ・ジェフ・ヒーリー・バンド「Badge」(Cover to Cover/Arista)

2007年6月30日(土)

#4 ザ・スウィート「My Generation」(Hot and Slow/Silver Sounds)

2007年7月8日(日)

#5 フィリップ・ウォーカー「Happy Man Blues」(Going Back Home/Delta Groove Productions)

2007年7月15日(日)

#6 シェンカー・パティスン・サミット「The Hunter」(Endless Jam/Mascot)

2007年8月5日(日)

#7 スタン・ウェッブ「Strange Situations」(Webb/Indigo)

2007年8月11日(土)

#8 ザ・バンド featuring ボビー・チャールズ「Down South In Neworleans」(The Last Waltz/Warner Bros.)

2007年8月18日(土)

#9 スティーヴン・スティルス「Love The One You're With」(Stephen Stills/Atlantic)

2007年9月2日(日)

#10 ロイ・ブキャナン「After Hours」(Second Album/Polydor)

2007年9月8日(土)

#11 エスター・フィリップス「Use Me」(Anthology/Import)

2007年9月15日(土)

#12 シェメキア・コープランド&ロバート・クレイ「I Pity The Fool」(Lightining In A Bottle-Original Soundtrack/Columbia)

2007年9月23日(日)

#13 チャールズ・ブラウン「I Stepped In Quicksand」(A Life In The Blues/Rounder)

2007年9月30日(日)

#14 アイク&ティナ・ターナー「Reconsider Baby」(Outta Season/Blue Thumb)

2007年10月21日(日)

#15 ハウリン・ウルフ「The Red Rooster」(The London Howlin' Wolf Sessions/Chess)

2007年11月18日(日)

#16 アイズリー・ブラザーズ「Between The Sheets」(Between The Sheets/T Neck)

2007年11月24日(土)

#17 ゲイリー・ムーア「Long Grey Mare」(Blues For Greeny/Charisma)

2007年12月23日(日)

#18 レッズ・ツェッぺリン「Winter Sun」(Lez Zeppelin/Emanation)

2008年1月5日(土)

#19 ハニー・コーン「Want Ads」(Sweet Replies/Hot Wax)

2008年1月20日(日)

#20 サンタナ「Well All Right」(Inner Secrets/Columbia)

2008年1月27日(日)

#21 J.B.ルノアー「Give Me One More Shot」(Rhythm & Booze: 25 Shots of Vintage R&B/STATESIDE)

2008年2月3日(日)

#22 バディ・ガイ「This Is The End」(Blue On Blues/Fuel)

2008年2月17日(日)

#23 ロバート・ウォード「Toehold」(Black Bottom/Black Top)

2008年2月24日(日)

#24 メアリー・ウェルズ「In The Midnight Hour」(Two Sides Of Mary Wells/DBK Works)

2008年3月2日(日)

#25 ホームシック・ジェイムズ「The Cloud Is Crying(alt.)」(Windy City Blues/Stax)

2008年3月9日(日)

#26 ジョン・プライマー「Knocking At Your Door」(Knocking At Your Door/Telarc)

2008年3月23日(日)

#27 ジェフ・ヒーリー「Sittin' On Top Of The World」(Mess Of Blues/Ruf)

2008年3月30日(日)

#28 W・C・クラーク「That's Where It's At」(Texas Soul/Black Top)

2008年4月6日(日)

#29 デイヴ・メイスン「Don't It Make You Wonder」(Mariposa de Oro/One Way)

2008年4月19日(土)

#30 マジック・スリム「I'm A Bluesman」(Anything Can Happen/Blind Pig)

2008年4月27日(日)

#31 ポール・マッカートニー「All Shook Up」(Run Devil Run/EMI)

2008年5月6日(火)

#32 ジョー・ボナマッサ「Had To Cry Today」(Had To Cry Today/Premier Artists)

2008年5月11日(日)

#33 サニー・テリー&ブラウニー・マギー「Carolina Blues」(The Blues Box/Metro Triples/Union Square)

2008年5月18日(日)

#34 R・L・バーンサイド「Too Many Ups」(Wish I Was in Heaven Sitting Down/Fat Possum)

2008年5月25日(日)

#35 クリス・ファーロウ「Baby Make It Soon」(Paint It Farlow/Immediate)

2008年6月1日(日)

#36 マディ・ウォーターズ、ジョニー・ウィンター&ジェイムズ・コットン「Rocket 88」(Breakin' It Up & Breakin' It Down/Epic/Legacy)

2008年6月8日(日)

#37 アレクシス・コーナーズ・ブルース・インコーポレイテッド「I Thought I Heard That Train Whistle Blow」(R&B from the Marquee/Ace Of Clubs)

2008年6月15日(日)

#38 グレアム・ボンド・オーガナイゼーション「Only Sixteen」(Solid Bond/Warner Bros.)

2008年6月22日(日)

#39 ジョン・メイオール・アンド・ブルースブレイカーズ「Dead City」( Blues for the Lost Days/Jive)

2008年6月29日(日)

#40 ジョニー・テイラー「Gotta Get the Groove Back」(Gotta Get the Groove Back/Malaco)

2008年7月6日(日)

#41 ビッグ・モジョ・エルム「Move On Out Of Town」(Sweet Home Chicago/Delmark)

2008年7月13日(日)

#42 ウィリー・ニックス&ジェイムズ・コットン「Baker Shop Boogie」(Blow, Brother, Blow!/Charly)

2008年7月20日(日)

#43 ザ・バー・ケイズ「Attitudes」(The Best Of Bar-Kays/Mercury)

2008年7月27日(日)

#44 ジャッキー・ウィルスン「A Women, A Lover, A Friend」(The Ultimate Jackie Wilson/Brunswick)

2008年8月10日(日)

#45 デニース・ウィリアムズ「Free」(This Is Niecy/Columbia)

2008年8月17日(日)

#46 ロベン・フォード&ザ・ブルー・ライン「Good Thing」(Handful Of Blues/Blue Thumb)

2008年8月24日(日)

#47 ミシシッピ・ジョン・ハート「Hot Time In The Old Town Tonight」(The Best Of Mississippi John Hurt/Aim)

2008年8月31日(日)

#48 パーシー・スレッジ「You're Pouring Water On A Drowning Man」(When a Man Loves a Woman/Collectables)

2008年9月7日(日)

#49 エリック・クラプトン「Hey Hey」(Unplugged/Reprise)

2008年9月15日(月)

#50 ボビー・パーカー「Shine Me Up」(Shine Me Up/Black Top)

2008年9月21日(日)

#51 アン・ピーブルズ「I Feel Like Breaking up Somebody's Home」(The Best of Ann Peebles: The Hi Records Years/The Right Stuff)

2008年9月28日(日)

#52 デトロイト・ジュニア「Anybody Can Have the Blues」(Turn Up the Heat/Blue Suit)

2008年10月5日(日)

#53 ダブル・トラブル「Say One Thing」(Been A Long Time/Tone-Cool)

2008年10月18日(土)

#54 フェントン・ロビンスン「Slow Walking」(Night Flight/Alligator)

2008年10月25日(土)

#55 ジョニー・ギター・ワトスン「Cuttin' In」(The Very Best Of Johnny Guitar Watson/Rhino)

2008年11月3日(月)

#56 ゲイリー・ムーア「Walkin' By Myself」(Still Got The Blues/Virgin)

2008年11月9日(日)

#57 セントルイス・ジミー「Dog House Blues」(Goin' Down Slow/P-Vine Japan)

2008年11月16日(日)

#58 ルーズヴェルト・サイクス「Sweet Old Chicago」(Blues by Roosevelt "The Honey-Dripper" Sykes/Smithsonian Folkways)

2008年11月30日(月)

#59 フレディ・キング「Feelin' Alright」(Live At Liberty Hall/Blue Moon)

2008年12月7日(日)

#60 ブリトニー・スピアーズ「(I Can't Get No)Satisfaction」(Ooos!...I Did It Again/Jive)

2008年12月29日(日)

#61 ザ・ヤードバーズ「Boom Boom」(Collection/Castle)

2009年1月4日(日)

#62 ビッグ・ジョー・ターナー「TV Mama」(The Very Best Of Big Joe Turner/Rhino)

2009年1月18日(日)

#63 ボー・カーター「Banana In Your Fruit Basket」(The Essential/Classic Blues)

2009年1月25日(日)

#64 ジョニー・ウィンター「Mother-In-Law Blues」(Raisin' Cain/Blue Sky)

2009年2月14日(土)

#65 ビッグ・ジョー・ウィリアムズ「Wild Cow Moan」(Big Joe Williams and the Stars of Mississippi Blues/JSP)

2009年2月21日(土)

#66 meg「GROOVE TUBE」(room girl/ワーナーミュージックジャパン)

2009年3月1日(日)

#67 ジュニア・ウェルズ「Everybody's Gettin' Them Some」(Everybody's Gettin' Some/Telarc)

2009年3月8日(日)

#68 ビッグ・ジャック・ジョンスン「Dust My Broom」(The Memphis Barbecue Sessions/M.C.)

2009年3月15日(日)

#69 ピーター・グリーン「Born Under a Bad Sign」(Blues For Dhyana/Culture Press)

2009年3月22日(日)

#70 B・B・キング&アルバート・コリンズ「Stormy Monday」(Blues Summit/MCA)

2009年3月29日(日)

#71 Aice5「Get Back」(Aice5 Final Party LAST Aice5/スターチャイルド)

2009年4月5日(日)

#72 THE BAWDIES「EMOTION POTION」(THIS IS MY STORY/Getting Better)

2009年4月12日(日)

#73 ロビン・トロワー「Looking For A True Love」(Someday Blues/V-12)

2009年4月19日(日)

#74 アル・キング「Reconsider Baby」(Blues Master the Complete Sahara & Shirley Recordings/Forever More)

2009年4月26日(日)

#75 オーシャン「Put Your Hand In The Hand」(The Buddah Box/Essex)

2009年5月6日(水)

#76 イヴァン・リンス「Bandeira Do Divino」(Best Of Ivan Lins/Disky)

2009年5月10日(日)

#77 Sphere(スフィア)「Future Stream」(GloryHeaven-ランティス)

2009年5月17日(日)

#78 J.B. ハットー「I Feel So Good」(Atlantic Blues: Chicago/Atlantic)

2009年5月24日(日)

#79 ジュニア・キンブロウ「Nobody But You」(All Night Long/Fat Possum)

2009年5月31日(日)

#80 ローウェル・フルスン「Blue Shadows」(Chess Blues/Chess)

2009年6月7日(日)

#81 ロバート・ナイトホーク「Sweet Black Angel」(Drop Down Mama/Chess)

2009年6月21日(日)

#82 レイジー・レスター「If You Think I've Lost You」(I'm a Lover Not a Fighter/Ace)

2009年7月19日(日)

#83 レッドベリー「Leaving Blues」(Leadbelly/Virgin)

2009年7月26日(日)

#84 中島愛「天使の絵の具」(ノスタルジア/flying DOG)

2009年8月2日(日)

#85 ココ・テイラー「I Cried Like a Baby」(Queen of the Blues/Alligator)

2009年8月9日(日)

#86 リロイ・カー「How Long-How Long Blues」(Whiskey Is My Habit, Women Is All I Crave: The Best of Leroy Carr/Columbia-Legacy)

2009年8月16日(日)

#87 リトル・ミルトン「A Juke Joint in My House」(Feel It/Malaco)

2009年8月23日(日)

#88 ミシシッピ・フレッド・マクダウェル「All the Way from East St. Louis」(Mississippi Fred McDowell/Rounder)

2009年8月30日(日)

#89 エイモス・ミルバーン「Chicken Shack Boogie」(Chicken Shack Boogie Man/Proper)

2009年9月6日(日)

#90 マット・ギター・マーフィ「J.F.A.」(Lucky Chram/Roesch)

2009年9月13日(日)

#91 カール・ウェザズビー「Come To Papa」(Come To Papa/Evidence)

2009年9月20日(日)

#92 ロニー・ブルックス「Figure Head」(Authentic Blues/Fuel 2000)

2009年9月27日(日)

#93 ミッキー・ベイカー「Midnight Midnight」(Atlantic Blues: Guitar/Atlantic)

2009年10月10日(土)

#94 ピー・ウィー・クレイトン「Blues in the Ghetto」(Essential Recordings/Cleopatra)

2009年10月17日(土)

#95 レバランド・ゲイリー・デイヴィス「Candy Man」(Heroes of the Blues: The Very Best of Rev. Gary Davis/Shout!)

2009年10月24日(土)

#96 ルーファス・トーマス「Did You Ever Love a Woman」(Atlantic Blues/Atlantic)

2009年10月31日(土)

#97 yozuca*「S.S.D!」(Lantis)

2009年11月7日(土)

#98 アイク・アンド・ティナ・ターナー「I Smell Trouble」(Atlantic Blues/Atlantic)

2009年11月14日(土)

#99 ビリー・ボーイ・アーノルド「Get Out of Here」(More Blues on the South Side/Prestige)

2009年11月22日(日)

#100 バイザー・スミス「So Mean To Me」(Hold That Train/Delmark)

2009年11月29日(日)

#101 カサンドラ・ウィルスン「I Can't Stand the Rain」(Blue Light 'Til Dawn/Blue Note)

2009年12月6日(日)

#102 ブラインド・ボーイ・フラー「Georgia Ham Mama」(Remastered 1935-1938/JSP)

2009年12月13日(日)

#103 ヴァン・ヘイレン「Ice Cream Man」(Van Halen/Warner Bros.)

2009年12月27日(日)

#104 大貫妙子・山弦「snow」(note/EMIミュージック・ジャパン)

2010年1月10日(日)

#105 supercell「君の知らない物語」(Sony Music)

2010年1月17日(日)

#106 ギター・スリム「Down Through the Years」(Atco Sessions/Atlantic)

2010年1月24日(日)

#107 ブッカ・ホワイト「The New Frisco Train」(Hellhounds on Their Trail: A History of Blues Guitar 1924-2001/Indigo)

2010年1月31日(日)

#108 amingdon boys school「From Dusk Till Dawn」(ABINGDON ROAD/Epic)

2010年2月7日(日)

#109 タル・ファーロウ「Will You Still Be Mine?」(A Recital By Tal Farlow/Verve)

2010年2月14日(日)

#110 ダイナ ・ワシントン「Begging Mama Blues」(Blues for a Day/Delta Distribution)

2010年2月21日(日)

#111 阿部真央「ふりぃ」(ふりぃ/ポニーキャニオン)

2010年2月28日(日)

#112 ジ・エイシズ「Take a Little Walk With Me」(Devil's Music/TV O.S.T./Sanctuary)

2010年3月7日(日)

#113 fripSide「only my railgun」(RONDO ROBE)

2010年3月14日(日)

#114 ジミー・ウィザースプーン「Trouble in Mind」(Atlantic Blues/Atlantic)

2010年3月21日(日)

#115 ウィッシュボーン・アッシュ「Blind Eye」(Wishbone Ash/MCA)

2010年3月28日(日)

#116 キャンド・ヒート「Got My Mojo Working」(Let's Work Together/Goldies)

2010年4月11日(日)

#117 ロイ・ミルトン「Information Blues」(25 Best: Blues Classics/Madacy Special MKTS)

2010年4月18日(日)

#118 フラワーカンパニーズ「元少年の歌」(Sony Music Associated Records)

2010年4月25日(日)

#119 ピーティ・ウィートストロー「Crazy With The Blues」(Blues Classics/MCA)

2010年5月2日(日)

#120 プロフェッサー・ロングヘア「Rockin' With 'Fess」(Tipitina: The Complete 1949-1957 New Orleans Recordings/Important Artists)

2010年5月8日(土)

#121 テキサス・ジョニー・ブラウン「The Blues Rock」(Atlantic Blues: Guitar/Atlantic)

2010年5月16日(日)

#122 THE BAWDIES「HOT DOG」(Getting Better)

2010年5月22日(土)

#123 リル・サン・ジャクスン「Get High Everybody」(Restless Blues/Document)

2010年6月6日(日)

#124 ビージー・アデール「Fly Me to the Moon」(Swingin' With Sinatra/Green Hill Productions)

2010年6月12日(土)

#125 ジミー・リード「Honest I Do」(I'm Jimmy Reed/Vee Jay)

2010年6月20日(日)

#126 ジミー・ヤンシー「Shake 'Em Dry」(Best of Jimmy Yancey/Blues Forever)

2010年6月27日(日)

#127 オーティス・スパン「I Got Ramling On My Mind #2」(Otis Spann Is The Blues/Candid Records)

2010年7月4日(日)

#128 ジャズ・ジラム「Key To the Highway」(Jazz Gillum: The Essential/Classic Blues)

2010年7月11日(日)

#129 MY LITTLE LOVER「Hello, Again ~昔からある場所~」(evergreen/トイズファクトリー)

2010年7月18日(日)

#130 リッチー・サンボラ「The Wind Cries Mary」(Original Soundtrack Recording:The Adventure of Ford Fairlane/Elektra)

2010年7月24日(土)

#131 ハウンド・ドッグ・テイラー「Giive Me Back My Wig」(Hound Dog Taylor & the Houserockers/Alligator)

2010年7月31日(土)

#132 ザ・フー「Magic Bus」(The Singles/Polydor)

2010年8月7日(土)

#133 キャロル「やりきれない気持」(ゴールデン・ヒッツ/マーキュリー・ミュージックエンタテインメント)

2010年8月14日(土)

#134 憂歌団「ファンキー・モンキー・ベイビー」(ゴールデン☆ベスト/フォーライフミュージックエンタテイメント)

2010年8月22日(日)

#135 サンタナ「Travelin' Blues」(Early Classics/Blumountain Records)

2010年8月29日(日)

#136 タンパ・レッド「So far, So Good」(Great Piano/Guitar Duo 1941-1946/EPM)

2010年9月5日(日)

#137 ラッキー・ピータースン「Nothig But Smoke」(I'm Ready/Verve)

2010年9月12日(日)

#138 ザ・ホームズ・ブラザーズ「Speaking in Tongues」(Speaking in Tongues/Alligator)

2010年9月18日(土)

#139 シカゴ「25 or 6 to 4」(Chicago II/Columbia)

2010年9月25日(土)

#140 バッド・カンパニー「Young Blood」(Run with the Pack/Swan Song)

2010年10月3日(日)

#141 GRANRODEO「We wanna R&R SHOW」(GloryHeaven)

2010年10月9日(土)

#142 チャンピオン・ジャック・デュプリー「Frankie & Johnny」(Blues from the Gutter/Atlantic)

2010年10月17日(日)

#143 マウンテン「Hotel Happiness」(Man's World/Dream Catcher Records)

2010年10月22日(土)

#144 シーファス&ウィギンズ「Trouble In Mind」(Homemade/Alligator Records)

2010年10月30日(土)

#145 シャ・ナ・ナ「Blue Moon」(Grease Original Soundtrack/Polydor)

2010年11月6日(土)

#146 ファッツ・ドミノ「Be My Guest」(Only the Best of Fats Domino/Collectables)

2010年11月13日(土)

#147 ルース・ブラウン「Mambo Baby」(The Platinum Collection/Rhino)

2010年11月20日(土)

#148 チャック・ベリー「Everyday I Have the Blues」(Live at the Fillmore Auditorium/Special Product)

2010年11月28日(日)

#149 マイケル・バークス「Time I Came In Out Of The Rain」(I Smell Smoke/Alligator Records)

2010年12月4日(土)

#150 J・J・ケール&エリック・クラプトン「Danger」(The Road to Escondido/Reprise)

2010年12月11日(土)

#151 流田Project「only my railgun」(流田P/ジェネオンユニバーサルエンタテイメント)

2010年12月19日(日)

#152 エッタ・ジェイムズ「I Want To Ta-Ta You Baby」(Life, Love, & the Blues/Private Music)

2010年12月26日(日)

#153 ジョニー・ラング「Good Morning Little School Girl」(Lie To Me/A&M)

2011年1月2日(日)

#154 ヘンリー・トーマス「Bull Doze Blues」(Ragtime Texas. 1927-1929/Document)

2011年1月9日(日)

#155 ビーディ・アイ「Bring The Light」(Big Brother)

2011年1月16日(日)

#156 ジージー・ヒル「Open House at My House」(Greatest Hits/Malaco)

2011年1月23日(日)

#157 山下智久「はだかんぼー」(Johnny's Entertainment)

2011年1月29日(土)

#158 タブ・ベノワ「Match Box Blues」(Standing on the Bank/Vanguard)

2011年2月6日(日)

#159 ラムゼイ・ルイス「太陽の女神」(Sun Goddess/Columbia)

2011年2月12日(土)

#160 クイーン「アイ・ワズ・ボーン・トゥ・ラヴ・ユー」(Made in Heaven/東芝EMI)

2011年2月19日(土)

#161 クイックシルバー・メッセンジャー・サービス「フレッシュ・エア」(Just For Love/One Way Records)

2011年2月26日(土)

#162 フリートウッド・マック「フォー・ユア・ラブ」(Mystery to Me/Reprise)

2011年3月6日(日)

#163 ポンティアックス「SHINJUKU」(GALAXY HEAD MEETING/SEXY STONES RECORDS)

2011年3月12日(土)

#164 トッド・ラングレン「Counldn't I Just Tell You」(Something/Anything?/Bearsville)

2011年3月19日(土)

#165 クリス・トーマス・キング「Wicked」(Why My Guitar Screams & Moans/21st Century Blues Records)

2011年3月26日(土)

#166 A・C・リード「These Blues Is Killing Me」(I'm In The Wrong Business!/Alligator)

2011年4月2日(土)

#167 ジュニア・ウェルズ「Shaky Ground」(Everybody's Gettin' Some/Telarc)

2011年4月10日(日)

#168 グレイトフル・デッド「Walkin' Blues」(Without a Net/Arista)

2011年4月17日(日)

#169 ビリー・スチュアート「Billy's Blues, Part II」(One More Time: The Chess Years/Chess)

2011年4月24日(日)

#170 ジミー・ドーキンス「Me, My Gitar And The Blues」(Me, My Gitar And The Blues/Ichiban)

2011年5月1日(日)

#171 DEEN「Brand New Wing」(Ariola Japan)

2011年5月7日(土)

#172 ビリー・ジョエル&レイ・チャールズ「Baby Grand」(The Bridge/Columbia)

2011年5月15日(日)

#173 ジョー・ルイス・ウォーカー「Blue Guitar」(Live at Slim's, Vol. 2/Hightone)

2011年5月28日(土)

#174 関ジャニ∞「マイホーム」(インペリアルレコード)

2011年6月5日(日)

#175 ザ・ジョン・アール・ウォーカー・バンド「I Still Got It Bad」(People Are Talkin'/Orchard)

2011年6月11日(土)

#176 リッケ・リー「Get Some」(Wounded Rhymes/Atlantic)

2011年6月19日(日)

#177 Heavenstamp「Stand by you」(ワーナーミュージック・ジャパン)

2011年6月26日(日)

#178 B・B・キング「Second Hand Woman」(Take It Home/MCA)

2011年7月3日(日)

#179 ランディ・クロフォード「Rainy Night In Georgia」(Secret Combination/Warner Bros.)

2011年7月17日(日)

#180 アルヴィン・ヤングブラッド・ハート「Gallows Pole」(Big Mama's Door/Sony Music Distribution)

2011年7月23日(土)

#181 ロニー・ホーキンス「Neighbor, Neighbor」(Red Hot Blues/Castle Music)

2011年7月31日(日)

#182 エース「ハウ・ロング」(Five-A-Side/Anchor Records)

2011年8月14日(日)

#183 アイク・アンド・ティナ・ターナー「プラウド・メアリー」(Proud Mary/Point Productions)

2011年9月13日(火)

#184 ザ・コミットメンツ「グリッツ・エイント・グロッサリーズ」(THE COMMITMENTS VOL.2/MCA)

2011年9月18日(日)

#185 やくしまるえつこメトロオーケストラ「ノルニル」(スターチャイルド)

2011年9月24日(土)

#186 小林麻美「TYPHOON」(CRYPTOGRAPH~愛の暗号/ソニーミュージック)

2011年10月1日(土)

#187 ラリー・カールトン「BLUES FOR TJ」(FRIENDS/MCA)

2011年10月8日(土)

#188 サム・クック「ユー・ガッタ・ムーブ」(Night Beat/RCA)

2011年10月15日(土)

#189 パット・ベネター「I Get Evil」(True Love/Chrysalis Records)

2011年10月23日(日)

#190 トム・ジョーンズ&ジェフ・ベック「Love Letters」(Martin Scorsese: Red White & Blues/HIP-O Records)

2011年10月30日(日)

#191 ARB「ROCK OVER JAPAN」(ROCK OVER JAPAN/ビクターエンタテインメント)

2011年11月5日(土)

#192 the pillows「When You Were Mine」(Swanky Street/キングレコード)

2011年11月20日(日)

#193 ラリー・カールトン&松本孝弘「Room 335」(Live 2010 Take Your Pick at Blue Note Tokyo/335)

2011年11月27日(日)

#194 チャールズ・ブラウン&エイモス・ミルバーン「I Want To Go Home」(ACE)

2011年12月4日(日)

#195 ジェイムズ・コットン「Buried Alive In The Blues」(GIANT/Alligator)

2011年12月11日(日)

#196 ハウリン・ウルフ「Spoonful」(Howlin' Wolf/MCA)

2011年12月25日(日)

#197 ココ・モントーヤ「Am I Losing You」(Gotta Mind to Travel/Blind Pig)

2012年1月8日(日)

#198 エッタ・ジェイムズ・ウィズ・スティーヴ・ウィンウッド「Give It Up」(The Right Time/Elektra)

2012年1月14日(土)

#199 アール・フッカー「The Foxtrot」(Smooth Slidin'/CLP)

2012年1月22日(日)

#200 カーク・フレッチャー「Bad Boy」(Shades of Blue/Delta Groove Productions)

2012年1月29日(日)

#201 マジック・スリム&ザ・ティアドロップス「Before You Accuse Me」(Rough Dried Woman/Wolf)

2012年2月5日(日)

#202 アーロン・ネヴィル&リンダ・ロンシュタット「Don't Know Much」(Cry Like a Rainstorm - Howl Like the Wind/Rhino/Elektra)

2012年2月12日(日)

#203 ジョニー・ギター・ワトスン「One Room Country Shack」(The Original Gangster of Love: 1953-1959/Jasmine Rocords)

2012年2月19日(日)

#204 ビリー・ボーイ・アーノルド「Shake The Boogie」(Back Where I Belong/Alligator Records)

2012年2月26日(日)

#205 ジョニー・テイラー「Something Is Going Wrong」(Lover Boy/Malaco)

2012年3月4日(日)

#206 ビッグ・ビル・ブルーンジー「Evil Woman Blues」(Evil Woman Blues/Fuel 2000)

2012年3月11日(日)

#207 EGOIST(エゴイスト)「Departures ~あなたにおくるアイの歌~」(Sony Music Records)

2012年3月18日(日)

#208 ブラインド・フェイス「Sleeping In The Ground」(Blind Faith [2000 Deluxe Edition]/Polydor)

2012年3月24日(土)

#209 エリック・クラプトン「Last Night」(No Reason to Cry/PolyGram)

2012年3月31日(土)

#210 フォガット「Honey Hush」(Energized/Bearsville Records)

2012年4月7日(土)

#211 リトル・リバー・バンド「Reminiscing」(Sleeper Catcher/One Way Records)

2012年4月15日(日)

#212 リトル・アル・トーマス「Somebody Changed The Lock On My Door」(South Side Story/Audio Quest Records)

2012年4月22日(日)

#213 ザ・ステイプル・シンガーズ「Solon Bushi(ソーラン・ロック)」(The Ultimate Staple Singers:A Family Afair/Kent/Ace)

2012年4月29日(日)

#214 ゼム「Baby Please Don't Go」(World of Them/Decca)

2012年5月6日(日)

#215 ニール・セダカ「Bad Blood」(The Hungry Years/Varese Sarabande)

2012年5月13日(日)

#216 ジョニー・リヴァース「Secret Agent Man」(Secret Agent Man: The Ultimate Johnny Rivers Anthology/Shout!)

2012年5月20日(日)

#217 クロード・フランソワ「Comme d'habitude」(Best of Claude Francois/WEA)

2012年5月27日(日)

#218 エルヴィス・プレスリー「My Boy」(Good Times/RCA)

2012年6月3日(日)

#219 ズー・ニー・ヴー「ひとりの悲しみ」(ズー・ニー・ヴー ゴールデン☆ベスト/日本コロムビア)

2012年6月9日(土)

#220 ザ・モップス「朝まで待てない」(サイケデリック・サウンド・イン・ジャパン/ビクターエンタテインメント)

2012年6月17日(日)

#221 ビッグ・ジョー・ターナー「The Night Time Is the Right Time」(Jewel Spotlights The Blues, Vol.1/Jewel Records)

2012年6月24日(日)

#222 ボックス・トップス「The Letter」(Best of the Box Tops/Arista)

2012年7月1日(日)

#223 デュラン・デュラン「Thank You」(Thank You/EMI)

2012年7月8日(日)

#224 アレサ・フランクリン「(You Make Me Feel Like) A Natural Woman」(Lady Soul/Atlantic)

2012年7月16日(月)

#225 バークレイ・ジェームズ・ハーヴェスト「Thank You」(Baby James Harvest/Harvest)

2012年7月22日(日)

#226 マイティ・ジョー・ヤング「Bring It On」(Mighty Man/Blind Pig)

2012年7月29日(日)

#2272922 ローリング・ストーンズ「Ain't Too Proud To Beg」(It's Only Rock 'N Roll/Rolling Stones Records)

2012年8月5日(日)

#228 レイ・パーカーJr&レイディオ「Jack And Jill」(ベスト・オブ・レイ・パーカーJr/BGM JAPAN)

2012年8月12日(日)

#229 ハウリン・ウルフ「Down In The Bottle」(Live In Cambridge, MA./New Rose)

2012年8月19日(日)

#230 ジョー・コッカー「You Are So Beautiful」(I Can Stand a Little Rain/A&M)

2012年8月25日(土)

#231 ミスター・ビッグ「30 Days In The Hole」(LIVE/Atlantic)

2012年9月2日(日)

#232 ロスコー・ゴードン「T-Model Boogie」(Rosco's Rhythm/Charley)

2012年9月9日(日)

#233 トミー・マクレナン「Baby Don't You Want To Go」(The Bluebird Recordings 1939-1942./RCA)

2012年9月16日(日)

#234 スタッフ「Signed, Sealed, Delivered I'm Yours」(Live Stuff/Warner Bros.)

2012年9月23日(日)

#235 バディ・ガイ「Let Me Love You Baby」(Damn Right, I've Got The Blues/Silvertone)

2012年10月7日(日)

#236 ロバート・パーマー「Trick Bag」(Riptide/Island)

2012年10月14日(日)

#237 バディ・ホリー「Not Fade Away」(The Best Of Buddy Holly/MCA)

2012年10月21日(日)

#238 レア・アース「Get Ready」(Get Ready/Motown)

2012年10月28日(日)

#239 ライ・クーダー「Smack Dab In The Middle」(Chicken Skin Music/Reprise)

2012年11月3日(日)

#240 ジョニー・ラング「Cherry Red Wine」(Wander This World/A&M)

2012年11月11日(日)

#241 レオン・ラッセル「Hummingbird」(Leon Russell/Shelter)

2012年11月17日(土)

#242 ラリー・デイヴィス「Texas Flood」(Duke)

2012年11月25日(日)

#243 デフ・レパード「Action! Not Words」(Retro Active/Mercury)

2012年12月2日(日)

#244 ザ・フー「Squeeze Box」(The Who by Numbers/Polydor)

2012年12月9日(日)

#245 エルトン・ジョン&レオン・ラッセル「Gone To Siloh」(The Union/Verve)

2012年12月16日(日)

#246 ザ・バンド「Slippin' And Slidin'」(Syria Mosque Legend/Vintage Masters)

2012年12月23日(日)

#247 マイケル・ボルトン「(Sittin' On) The Dock Of The Bay」(Greatest Hits 1985-1995/Columbia)

2012年12月30日(日)

#248 グランド・ファンク・レイルロード「We're an American Band」(We're an American Band/Capitol)

2013年1月6日(日)

#249 リンダ・ロンシュタット「Blue Bayou」(Simple Dreams/Asylum)

2013年1月13日(日)

#250 ブラック・クロウズ「She Gave Good Sunflower」(amorica./American Recordings)

2013年1月20日(日)

#251 ベン・E・キング「Young Boy Blues」(The Ultimate Collection Ben E. King Stand By Me/Atlantic)

2013年1月27日(日)

#252 ジューダス・プリースト「Johnny B.Goode」(Ram It Down/Epic)

2013年2月3日(日)

#253 アレサ・フランクリン「Won't Be Long」(The Great Aretha Franklin-The First 12 Sides/Columbia)

2013年2月10日(日)

#254 ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス「Manic Depression」(Are You Experienced?/MCA)

2013年2月17日(日)

#255 レッド・ツェッぺリン「We're Gonna Groove」(Coda/Swan Song)

2013年2月24日(日)

#256 ビッグ・ジョー・ターナー「Shake, Rattle and Roll」(The Very Best of Big Joe Turner/Rhino)

2013年3月3日(日)

#257 リック・デリンジャー「Beyond The Universe」(Rock And Roll Hoochie Koo: The Best Of Rick Derringer/Sony Records)

2013年3月10日(日)

#258 T・レックス「Get It On(Bang The Gong)」(Electroc Warrior/Rhino)

2013年3月17日(日)

#259 アルバート・キング「Won't Be Hanging Around」(Door To Door/Chess)

2013年3月24日(日)

#260 スティーリー・ダン「Rikki Don't Lose That Number」(Pretzel Logic/MCA)

2013年3月31日(日)

#261 リッチー・サンボラ「The Wind Cries Mary」(Original Soundtrack Recording The Adventure Of Ford Fairlane/Elektra)

2013年4月7日(日)

#262 ザ・ミーターズ「Come Together」(The Meters Jam/Rounder)

2013年4月14日(日)

#263 マーヴィン・ゲイ&タミー・テレル「You're All I Need to Get By」(Greatst Hits/Motown)

2013年4月21日(日)

#264 トニー・ベネット&レディー・ガガ「The Lady Is A Tramp」(Duets II/Sony Music Entertainment)

2013年4月28日(日)

#265 ロニー・ウッド&ボ・ディドリー「Who Do You Love」(Live At The Ritz/Victory MUsic)

2013年5月5日(日)

#266 エアロスミス「Never Loved A Girl」(Honkin' On Bobo/Columbia)

2013年5月12日(日)

#267 オリ・ナフタリー・バンド「Happy For Good」

2013年5月19日(日)

#268 フリートウッド・マック「Something Inside Of Me」(English Rose/Epic)

2013年5月26日(日)

#269 アナ・ポポビッチ「Can You Stand The Heat」(Can You Stand The Heat/Artistexclusive Records)

2013年6月2日(日)

#270 ウォーカー・ブラザーズ「Land Of 100 Dances」(Take It Easy/Polygram)

2013年6月9日(日)

#271 コレクティブ・ソウル「Shine」(Hints Allegations & Things Left Unsaid/Atlantic)

2013年6月16日(日)

#272 大野えり「Milestones」(Good Question/日本コロムビア)

2013年6月23日(日)

#273 クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル「Night Time Is the Right Time」(Green River/Fantasy)

2013年6月30日(日)

#274 アウター・リミッツ「Just One More Chance」(The Mod Scene/Deram)

2013年7月7日(日)

#275 レイ・チャールズ「That Old Lucky Sun」(Best Of Ray Charles/Victor)

2013年7月14日(日)

#276 アルバート・リー&トニー・コルトン「The Next Milestone」(The Blues Anthology DISC2/Immediate)

2013年7月21日(日)

#277 ジョン・リー・フッカー「I Need Some Money」(The Very Best Of John Lee Hooker/Rhino)

2013年7月28日(日)

#278 ランディ・クロフォード「Cajun Moon」(Naked And True/Bluemoon)

2013年8月4日(日)

#279 ギター・スリム「Things That I Used To Do」(Sufferin' Mind/Specialty)

2013年8月11日(日)

#280 キング・カーティス「Memphis Soul Stew」(Memphis Soul Stew/Atlantic)

2013年8月18日(日)

#281 フレディ・キング「Get Out Of My Life, Woman」(Freddie King Is A Blues Master/Atlantic)

2013年8月25日(日)

#282 ベニー・スペルマン「Fortune Teller」(Fortune Teller: A Singles Collection 1960-67/Spin)

2013年9月1日(日)

#283 クロード・ウィリアムスン「Stella By Starlight」('Round Midnight/Bethlehem)

2013年9月8日(日)

#284 ボビー・ブルー・ブランド「I Smell Trouble」(The Best of Bobby Bland/MCA)

2013年9月15日(日)

#285 キングス・オブ・レオン「Use Somebody」(Only By The Night/Sony Music)

2013年9月22日(日)

#286 ボビー・マクファーリン「Walkin'」(Spontaneous Inventions/Blue Note/b>

2013年9月29日(日)

#287 ザ・パワー・ステーション「Let's Get It On」(Living In Fear/Chrysalis)

2013年10月6日(日)

#288 ビッグ・ママ・ソーントン「Hound Dog」(Hound Dog-Peacock Recordings/MCA)

P>2013年10月13日(日)
#289 デレク・アンド・ドミノス「Key To The Highway」(Live at the Fillmore/Polydor)

2013年10月20日(日)

#290 ネーネーズ「黄金の花」(コザdabasa/Ki/oon Sony)

2013年10月27日(日)

#291 小林万里子「朝起きたら・・・」(ファースト・アルバム/フォーライフ)

2013年11月3日(日)

#292 ジョン・スコフィールド&ドクター・ジョン「Please Send Me Someone To Love」(Live 3 ways(DVD)/Blue Note)

2013年11月9日(土)

#293 ジョン・リー・フッカー&・ヴァン・モリスン「Never Get Out of These Blues Alive」(Never Get Out of These Blues Alive/ABC)

2013年11月16日(土)

#294 セシリア・ノービー「Girl Talk」(Caecilie Norby/Blue Note)

2013年11月23日(土)

#295 ラウル・ミドン「State Of Mind」(State Of Mind/Manhattan Records)

2013年12月1日(日)

#296 ボビー・ウーマック「Lookin' For A Love」(The Best of Bobby Womack/Capitol)

2013年12月7日(土)

#297 ポール・ウェラー「Peacock Suit」(Heavy Soul/GO! Discs)

2013年12月15日(日)

#298 ジョニー・テイラー「Who's Making Love」(Who's Making Love/Stax)

2013年12月22日(日)

#299 エイミー・グラント「The Christmas Song(Chestnuts)」(A Christmas Album/Reunion)

2013年12月29日(日)

#300 サル・サルヴァドール「All The Things You Are」(Frivolous Sal/Bethlehem)

2014年1月4日(土)

#301 エリック・ジョンスン「Shape I'm In」(Live And Beyond/)

2014年1月12日(日)

#302 ロイヤル・サザン・ブラザーフッド「Moonlight Over The Mississippi」(Royal Southern Brotherhood/Ruf Records)

2014年1月19日(日)

#303 ギャラクティック・ウィズ・ウォルター・ウルフマン・ワシントン「I Want To Know」(Jam Cruise)

2014年1月26日(日)

#304 田中良「Jazz Me Blues」(ジャズ・ミー・ブルース/Dreamsville Records)

2014年2月2日(日)

#305 トッド・ラングレン「Two Little Hitlers」(Nearly Human/Warner Bros.)

2014年2月9日(日)

#306 クルセイダーズ・フィーチャリング・ナンシー・ウィルスン「The Way It Goes」(The Good And Bad Times/MCA)

2014年2月16日(日)

#307 ドクター・フィールグッド「Boom Boom」(Down By The Jetty/United Artists)

2014年2月23日(日)

#308 ワンダ・ジャクスン「Riot in Cell Block number 9」(The Ultimate Collection/EMI)

2014年3月2日(日)

#309 エスター・フィリップス「Baby, I'm For Real」(From A Whisper To A Scream/CTI)

2014年3月9日(日)

#310 THE BAWDIES「Shake A Tail Feather」(Going Back Home/Getting Better)

2014年3月16日(日)

#311 サマンサ・フィッシュ「Sucker Born」(Black Wind Howlin'/BSMF Records)

2014年3月23日(日)

#312 ジェフ・ベック&スティング「People Get Ready」(The 25th Anniversary Rock & Roll Hall Of Fame Concerts/Time Life Records)

2014年3月30日(日)

#313 柳ジョージ「When Something Is Wrong With My Baby」(Bourbon Records)

2014年4月6日(日)

#314 リトル・ミルトン「Woman Across The River」(Blues'n Soul/Stax)

2014年4月20日(日)

#315 金子マリ Presents 5th Elements Will「彼女の笑顔」(Pacific Rim Record)

2014年4月27日(日)

#316 ゲイリー・ムーア「Ready For Love」(After The War/Virgin)

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音曲日誌「一日一曲」#316 ゲイリー・ムーア「Ready For Love」(After The War/Virgin)

2024-02-15 05:36:00 | Weblog
2014年4月27日(日)

#316 ゲイリー・ムーア「Ready For Love」(After The War/Virgin)





ゲイリー・ムーア、89年のシングル・ナンバー。彼自身の作品。

ゲイリー・ムーアはすでに2007年11月、2008年11月の2回、当欄で取り上げているが、その後58才の若さで2011年2月に亡くなったことは、皆さんよくご存じだろう。

そしてなぜか最近、冬期オリンピックで羽生結弦選手がショート・プログラムBGMに使用したことにより、「パリの散歩道」(78年録音)がリバイバル・ヒット。死後3年にして再注目を浴びている。本人も、草葉の蔭でビックリだろう。

アイルランド出身のゲイリー・ムーアは、もともとフリートウッド・マックなど英国ブルースバンドの影響を受けてギターを始め、シン・リジィに参加してブレイク、その後はいくつかのバンドで、あるいはソロとして活動。83年にソロで初来日して人気沸騰、ギター・キッズのカリスマとして黄金期を迎えることとなる。本田美奈子とのコラボも86年のことだ。

そんな絶頂期のムーアが89年1月にリリースしたアルバム「After The War」は、今考えてみれば、彼の分岐点だったような気がする。ときにムーア36才。ヘビーメタル、あるいはポップなロックをやるのは少ししんどくなってくる年齢である。

そんな彼がヒットを狙って作ったキャッチーなナンバーが、この「Ready For Love」である。アルバムリリース後にシングルカットされ、プロモーションビデオも制作された。まずはそれをご覧いただこう。

PVではムーアが歌に、ギターソロにと大活躍。まるでポップスターのようなはっちゃけぶりなのだが、これを聴いて、「あれ、なんとなく似た感じの曲、なかったかなぁ? それも日本のバンドで」と思われたかたも多いのではなかろうか。

そう、はっきりいってこの曲は、ほぼ同時期(89年4月)にデビューした日本のスーパー・バンド、コンプレックスのデビュー曲「Be My Baby」にクリソツなのである。

コンプレックスについては2004年8月に「一日一枚」のほうで取り上げたことがあるが、吉川晃司、布袋寅泰の2大ロックスターが組んだユニットである。

2年ほどで解散してしまったが、当時はものすごい人気で、CDが売れまくった。シングルもアルバムもオリコン1位という快挙を成し遂げた。

で、調べてみると「Be My Baby」は4月リリース。1月25日にムーアのアルバムが出て、わずか2か月ぐらいの期間に、「Ready For Love」に強くインスパイアされたその曲を作り、レコーディングしてしまったようだ。何たる早業。

歌詞は吉川、曲は布袋が担当しているので、まず布袋がムーアのアルバムを聴いて「この線で行こう」と考えたのだろうな。

アレンジ的には、ストレートなヘビメタ・サウンドである「Ready For Love」に対して、「Be My Baby」はエレクトロ・ポップ、テクノ的な味付けも加わっていて、個性の違いが感じられるものの、曲のコード進行や構成、ギターソロへの入りかたなどはかなり似ている。露骨なパクりという感じよりは、うまく匂い、ニュアンスを盗んだといえる。「カッコいいパクり」の好例だな。

で、ヒットを狙った結果としては、ムーアはアルバムで全英23位、シングル「Ready For Love」で同じく56位と、イマイチで終わってしまった。日本でバカ売れのコンプレックスとは、大きく明暗を分つこととなってしまったのである。

だから下手をすると、日本のリスナーはヒット出来なかった「Ready For Love」が「Be My Baby」をパクったなどと勘違いするかもしれない。ムーアの名誉のために言っておこう。時系列から考えても、間違いなく「Be My Baby」が「Ready For Love」のクローンなのである。

これは、ゲイリー・ムーアのもつポップ・ロックのセンスが、それだけたしかなものであったという証左ともいえるだろう。ムーアの作曲家としての実力が、この一曲に詰まっているのだ。

このアルバム以後、彼は大きく方向を転換、自分が本来影響を受けてきたブルース、R&Bへの回帰志向を見せるようになる。「Still Got The Blues」(90)に代表される、一連のブルース・アルバムにおいて。

そういう意味では、ゲイリー・ムーア、最後のポップ・チューンともいえる。派手なギタープレイとワイルドなボーカルを、楽しんでくれ。

※音曲日誌「一日一曲」過去原稿の再録編は本日で終了となります。今後は、リアルタイム投稿編を始めます。引き続き、ご愛読のほどよろしくお願いいたします。

なお、明日はお休みをいただきます。ご了承ください。

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