どもども、続きです。
2014年6月10日~ブログ直接投稿 「妖精の結婚式」 その131
起きてた方が・・様子も分かるしな
妖精は重そうに頭を上げて 囲い地を見つめた
さやかさんの手を押す 妖精の手は冷たかった
お前の心は しけってトゲだらけだが
吹く“風”は熱いぜ ・・悪くない
<つづき>
石鉢の人影は 左手を横に差しのべた
薄蒼く光る人影が現れた
妖精たちは歓声を上げ 飛び回った
女王! 我ラガ女王おーな!
ふたつの人影の下 蒼い光が広がった
薄蒼い人影は 時折姿がかすれるものの
光の中で きらきらと輝いていた
流れる青い衣装に 清流のような蒼い髪
広がる 輝く蒼い池のような光の上に
白い両手をついて 無表情にひざまずいていた
暗い人影は 薄蒼い人影を立ち上がらせた
やはり羽のないその姿は 気高く優美だった
薄蒼い人影は静かに 手を暗い人影の手に預けた
蒼い光は消え 淡い光がふたりを包んだ
並んで立つふたりに また歓声が上がった
我ガ民ヨ 暗い人影が腕を広げた
深い声は 耳でなく身体の裡から聴こえた
魂まで掴むような響きに さやかさんは揺れた
一瞬 中を窺うための集中が切れる
息を整えて また囲い地の中を視た
威風豊かな 深い森を思わせる声だった
雨を含む苔の匂い・・溢れかえる緑の呼吸
草木は土に還り・・水を伝わる深い滋味
鳥は喜び虫は飛び きのこは奇妙な音階を歌う
妖精たちはうっとりと 宙を漂った
我ガ地ノ民 光ノ民ヨ
囲い地に 声と緑の気配があふれ出た
今最モ強キ光ノ刻ガ ヤッテクル
・・・解放 セヨ
ぶん・・と 二つの人影がぶれて崩れた
<つづく>

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※修正のご報告:2016年1月10日
ふたりの人影の下 蒼い光が広がった → ふたつの人影の下 ~
白い両手をついて 無表情にひざまづいていた → ~ 無表情にひざまずいていた
羽はなくても優美な姿は 気高さがあった →やはり羽のないその姿は 気高く優美だった
2014年6月10日~ブログ直接投稿 「妖精の結婚式」 その131
起きてた方が・・様子も分かるしな
妖精は重そうに頭を上げて 囲い地を見つめた
さやかさんの手を押す 妖精の手は冷たかった
お前の心は しけってトゲだらけだが
吹く“風”は熱いぜ ・・悪くない
<つづき>
石鉢の人影は 左手を横に差しのべた
薄蒼く光る人影が現れた
妖精たちは歓声を上げ 飛び回った
女王! 我ラガ女王おーな!
ふたつの人影の下 蒼い光が広がった
薄蒼い人影は 時折姿がかすれるものの
光の中で きらきらと輝いていた
流れる青い衣装に 清流のような蒼い髪
広がる 輝く蒼い池のような光の上に
白い両手をついて 無表情にひざまずいていた
暗い人影は 薄蒼い人影を立ち上がらせた
やはり羽のないその姿は 気高く優美だった
薄蒼い人影は静かに 手を暗い人影の手に預けた
蒼い光は消え 淡い光がふたりを包んだ
並んで立つふたりに また歓声が上がった
我ガ民ヨ 暗い人影が腕を広げた
深い声は 耳でなく身体の裡から聴こえた
魂まで掴むような響きに さやかさんは揺れた
一瞬 中を窺うための集中が切れる
息を整えて また囲い地の中を視た
威風豊かな 深い森を思わせる声だった
雨を含む苔の匂い・・溢れかえる緑の呼吸
草木は土に還り・・水を伝わる深い滋味
鳥は喜び虫は飛び きのこは奇妙な音階を歌う
妖精たちはうっとりと 宙を漂った
我ガ地ノ民 光ノ民ヨ
囲い地に 声と緑の気配があふれ出た
今最モ強キ光ノ刻ガ ヤッテクル
・・・解放 セヨ
ぶん・・と 二つの人影がぶれて崩れた
<つづく>

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※修正のご報告:2016年1月10日
ふたりの人影の下 蒼い光が広がった → ふたつの人影の下 ~
白い両手をついて 無表情にひざまづいていた → ~ 無表情にひざまずいていた
羽はなくても優美な姿は 気高さがあった →やはり羽のないその姿は 気高く優美だった