波士敦謾録

岩倉使節団ヨリ百三十余年ヲ経テ

釣り合いの取れた報道とは (其の一)

2005-07-20 01:27:38 | メディア
 此処に或る国Xで活動している二つ政党A,政党Bがあるとする.両党の代表者が,それぞれ与えられた百の争点について意見を述べた.述べられた意見について,どちらの政党にも属さない・関係がない識者が事実関係その他を確認したところ,政党Aの場合,10%(10点)について,事実誤認・曲解等が発見され,一方,政党Bについては,40%(40点)だった.此処では,話を簡単にするため,当該百の争点各々の重要性は皆同じと設定しておく.
 このように,誤解・曲解率が両者間で非対称になっている場合,より高い精度の報道を標榜する非宣伝系の営利目的報道媒体は,どの様に結果を受け手に伝えるべきであろうか.また,報道の公正性という点からの判断はどうなるだろうか.
 更に,以上の状況設定(状況設定Mとする)に,次の設定が追加されたとする:
 
 追加条件1:誤解・曲解率が高かった政党Bは,現在,政権党(与党)である.
 追加条件2:政党A,政党Bが活動している国Xは,現在,准戦時下にある.

この新たな状況設定を状況設定Nと呼ぶことにして,前設定と同様の質問が非宣伝系の営利目的報道機関に突きつけられた場合,どのような選択を取るべきだろうか.

以下,(其の二)に続く

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