医療と適当に折り合いをつける内科医

医師国家試験浪人後の適当な医療を目指す内科医を追います

自転車にまつわる不思議なはなし

2012-02-02 03:25:46 | 日記
用事で京都へ行っていた。JRの駅まで自転車で向かい、近くに停め電車で出かけた。帰ってきたのは翌日朝。ところが停めてあった場所に自転車はない。これは困ったと周辺100mを探しまわるがやはり見つからない。周りに他の自転車は沢山止まっており撤去された形跡もなかったので、これは盗難されたかとあきらめることにした。あきらめると言っても私は今まで携帯をなくし、2週間後に天王寺駅で発見されるなど大事なものが戻ってくる率が高いのでどこからかひょっこり出てくるのではないかという期待もあった。

翌日、昼一応撤去自転車収容所にも行ってみた。予想通りその日はその場所で撤去は行われていないとのことであった。そこで意外な知り合いが働いていることを知った。親切にも、その車種のチャリが入ったら連絡をくれると言ってくれた。一応警察にも行ってみた。残念ながら防犯登録をしておらず、車体番号も控えていなかったのでどうしようもないと言われ警察署を後にした。しかし何故だが自転車がなくなったことに対する残念な気持ちが全く湧いてこない。愛着は十分にある自転車で、中古でも十数万円する街乗りするには良すぎるチャリだ。誰かに持っていかれて転売すればそれなりの小遣いにはなるだろう。盗まれる可能性は十分にある。

さらに翌日は大阪で仕事があった。夕方から出かけるのだが、その日は少し仕事が早く片付いたので何気なくいつもより20分ほど早くタクシーにのって駅へ向かった。そのタクシーは何故か普段通ってくれる最短ルートを通らず素人のルートを通って駅へ向かった。赤信号で止まってふと通り沿いを見ると、なんと自分のチャリらしきものが遠目に見えたのである。すぐさまその脇へタクシーを止めてもらい確認するとまさに自分のものであったのだ。チェーンはかかったまま。おいてあった場所からは少し離れていた。しかも2日前その場所も探した場所だった。その時心のなかではやったという気持ちよりもあぁ、やっぱり、という気持ちが強くわきあがってきたのである。

誰が何の目的でチャリをその場所まで担いで移動し、置いていったのかは全くわからない。ただ感覚としては、私のチャリがどこかから抜けだして道路まで出てきて、おーいタクシーこっちこっちと手を上げてタクシーを止めてくれたような感じ。わざわざ私を迎えに出て来てくれたような。だから、どちらかと言うといなくなったのは自転車ではなく自分であって、自転車の方がわざわざ自分を探しに出歩いていたんじゃないかという。子供を連れてショッピングに夢中になって、子供と離れ離れになって、でも構造上は迷子なのは親みたいな。そういう不思議な感覚にとらわれる事件でした。

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