伊藤とし子のひとりごと

佐倉市議会議員4期目
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子どもを見殺しにする文科省、詭弁を弄して前言を翻す

2011-06-30 02:16:10 | 放射能問題
昨日の文教福祉常任委員会で、子どもたちが受ける放射線量を年間1ミリシーベルト以下に抑えるべきと質問した。

この1ミリシーベルトというのは、積算放射線量と考えているし、文科省も20ミリシーベルトを出して非難を受けるまでは積算線量ととらえていたはずである。
参考「福島県内の学校の校舎・校庭等の利用判断における暫定的考え方について」

文科省に福島の暫定基準値は年間20ミリシーベルトとしているが、福島以外では?と聞いたところ、1ミリシーベルトですという回答だった。

教育委員会へ、まず「文科省に千葉県での基準値を確認しているか?」
と聞いたところ、「していない」という答えだった。

しかし6月24日発「放射能を正しく理解するために」には、

「学校において年間1ミリシーベルト」とは、
学校において受ける線量をできる限り減らしていくという「暫定的考え方」に基づき示した目標であり、
1ミリシーベルトを超えてはならないという基準を示したものではなく、
毎時3.8マイクロシーベルト以下であれば、屋外活動に制限も必要ありません。
校庭における空間線量率が毎時1マイクロシーベルト程度の学校であれば、
通常の学校生活で十分達成できると考えられます。

とあるので、問題ないと考える、
という回答だった。

5月27日文科省が年間1ミリシーベルトを目標値とすると認めたと我々は受け取った。
ところが敵はそこに「学校において」という言葉を入れこんで、
詭弁を弄してきた。

6月24日版「放射能を正しく理解するために」には、頭をひねる表現が挟み込んであった。

「暫定的考え方で屋外活動制限の目安となった「毎時3.8マイクロシーベルト」について
毎時3.8マイクロシーベルトの考え方
1年間毎日、校庭に8時間、その上に建つ木造の校舎に16時間居るという
現実的にはありえない安全側に立った仮説に基づき、年間20ミリシーベルトから導きだされた値。

そのあと訳のわからない計算をしているが、
つまり、学校にいる時間は校庭2時間、校舎内5時間、たとえ時間3.8マイクロシーベルトであっても
「学校において受ける線量は」年間1.67ミリシーベルト、
だから大丈夫とくる。

こんな訳のわからない論理をはさみこんで、
文科省が一旦認めたとされた「年間1ミリシーベルトを目指す」をするりとかわして、
やっぱり時間3.8マイクロシーベルトだよ~んと復活させている。

しかも、文科省は、「放射線管理区域」を設定し、放射線量が3カ月1.3ミリシーベルト(時間当たり0.6マイクロシーベルト)を超える場所を定め、厳重に管理するよう定めているにもかかわらず、だ。

この文科省の訳の分からない計算式では、
毎時3.8マイクロシーベルトの校庭の学校で児童生徒が受ける線量は
年間9.99ミリシーベルトと算定している。
放射線管理区域をはるかに超えているが、これについてはどう反論するのだろう。

この間違いだらけの「放射線を正しく理解するために」は4月20日出され、さんざん詭弁を弄し、曲解した内容で安全神話を垂れ流してきたようだ。
内容からして福島県内用。

それを6月24日付で改訂し、各教育委員会に流してきたようだ。

あまりにひどい内容なので、インターネットでは添削版が流れている。

「保護者向け資料」は、心のケアと称し、親が心配しすぎると子どもに
不安障害、分離不安障害、強迫性障害、身体的障害、心身症、睡眠障害、夜尿、PTSDと
ありとあらゆる悪影響を並べ立て、親を脅迫している。

さすがにこれには、大阪の精神科医がブログに、きちんと反論を書いている。

国民を見殺しにする国、文科省。
子どもを守るどころか、見殺しにし、子どもを心配する親を傷つけ、
許しがたい原発事故の責任を転嫁しようとしている。
あまりの身勝手さに、怒りがおさまらない。

7月2日(土)近くの小学校で授業参観と教育ミニ集会、「放射線について知る」という講演会がある。
招待を受けているので、参加する予定。
大体内容は推測できるけど、一縷の望みを抱いて行ってみよう。
甘いか。


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