特急彗星号のブログ

鉄道を撮って、乗って楽しみたいオジサンのブログです

太宰府観光列車 「旅人 -たびと-」

2015年09月25日 | 乗り鉄 私鉄編


20日ぶりの更新はまたもや西鉄です。
なぜかどっぷりと8000形にハマりました。

前回の遠征で撮影・乗車出来なかった
西鉄の太宰府観光列車「旅人 -たびと-」に会いに行きました。


二日市駅へ入線する「旅人」

朝、急行として福岡・天神から大宰府へ向かう列車が大宰府到着後からは
大宰府~二日市間往復の運用に就きます。
と言っても僅か2.4km、途中駅は1駅という短い路線なんです。






「旅人」の車内です。
運転席後ろの2+2席、3列は言わずと知れた8000形の特等席ですが
この部分のシートだけは専用モケットに貼り替えられています。

また、車内化粧板も各号車とも違っていて6種の開運テーマの文様が施されています。


ちなみに他のシートはこの様なモケットで普通の8000形と同仕様です。
背ずりや座布団は厚さたっぷりでその掛け心地は一昔前と言った感じです。
料金不要と言う事でシートピッチは(恐らく)900mm程度、シート幅も
2,700mm以下という西鉄車両の狭い車体が災いして狭目ですが
最前列を確保出来ればその素晴らしい眺望でそんな事も気にならなくなりそうです。


「旅人」ならではの設備、太宰府のお土産などを展示する特別カウンターです。


こちらはカウンターの向かいに設置された旅の記念用の記念スタンプを設置。
ただの普通の電車とは違う旅の特別感を演出してくれます。

噂では2年後の2017年に全廃と言われる8000形ですがこの「旅人」に続いて
「水都」という観光列車が10月4日に登場します。

同様のコンセプトで車内外の改装を受けますがこちらは柳川観光をイメージした
ものとなり新たな魅力を創出してくれそうです。

今回が最後の機会か?と思いつつ一ヶ月の間に2回遠征しましたが
イメージしていた8000形の記録写真(こちらについては主鉄写日記を参照下さい)を
撮れませんでしたしこの「水都」も見る事は出来ませんでした。
(実は筑紫車庫での留置は見たのですが…)

もう今年は時間的にも金銭的にも無理ですが来年はもう一度だけ
自分なりの8000形惜別ツアーを実現したいと思います。


九州私鉄の雄、西鉄に乗ってきました。《後編》

2015年09月06日 | 乗り鉄 私鉄編
2日目に予定していたのは8000形を特別に仕立てた『旅人』への乗車です。
『旅人 -たびと-』とは大宰府観光列車として8051編成の内外装に専用の装飾を施した観光列車です。

朝、天神駅から大宰府に直通する急行で運用がスタートしその後は夕方まで
大宰府線の二日市と大宰府間でのピストン運行に就きます。

天神駅9時46分発なのでどうせならしっかり乗車口に並んで先頭の特等席を狙おうと
8時15分頃には天神駅に着いたのですが何やら妙な雰囲気が駅コンコースに漂っています。


2駅隣の平尾駅で人身事故が発生し運転見合わせ中でした。
暫く駅員による案内に耳を傾けていると9時半頃には運転再開の見込みとの事でしたが
恐らく運転再開後もダイヤは大幅に乱れているでしょうし『旅人』の運行も
怪しい状況となりました。駅員に確認しても『旅人』の運行に関しては分からないとの事でした。

こうなれば今回は『旅人』の乗車は諦めて昨日とは違う場所で8000形を狙う事にしました。
昨日に続いてこの日も曇りのち雨という予報だったので雨が降らない内に移動しなければ・・・。
一応、前日の8000形乗車時にどこか良い撮影ポイントがないかな?とチェックしており
撮れそうな場所を見つけていたのです。


京阪電鉄の車両でお馴染みの“川崎重工”の銘板が妻面に付いた5000系急行に乗車し先を急ぎます。

目指す場所は普通しか停まらない駅から歩きとなりますので普通への乗り換えの為に
西鉄小郡で下車です。本来はこの駅で普通と接続らしいのですが遅れた急行を見捨てて先発したようです。
ダイヤ回復のために予定を変えたり運転を間引いたりしているのでしょうが
こんな時の運転指令は大変でしょうね
まだまだダイヤが乱れておりいつ電車が来るか分からない状況でした。
しばらくすると約15分程遅れて運行中とのアナウンスがホームに流れました。
遠くに青白い閃光が見えました。どうやら3000形普通電車のようです。

僅かな乗車客も次に入線する急行に乗り換えるようで3000形の車内はほぼ無人となりました。
これ幸いと私は車内の撮影を始めました。








ドア間に転換クロスシート、車端部にロングシートを配置した3ドア車ですが
クロスシートは全て転換可能でドア付近とは仕切り板が設けられています。
転換クロスシートを見ると肘掛部がどこか見覚えの有る様な・・・、これってひょっとして
JR西日本の223系のと同じものではないでしょうか?

独立したピローを備え、座り心地はまずまずですが狭いシートピッチをカバーする為か
背もたれの角度が少し立ち気味ですね。個人的にはもう少し倒れていた方が好みです。
シートと窓割りが全然合っていないのも気になりますがそこまで求めるのは贅沢なのかも?

後続の急行を見送り続いて我が3000形も出発!

VVVFインバーター制御にボルスタレス台車という現代の電車に共通する乗り心地です。
50008000形で感じたヨーイングは軽度ですが逆に柔らかいバウンドを感じます。
例えは悪いのですが抜けたダンパーを持つクルマの様な感じ。
つまり揺れの減衰がピシッと効いていない感じです。
110km/h時にどんな感じなのかは分かりませんがそれでも旧世代の車両よりは静かで快適ですね。

撮影場所の近くの駅で下車。
ドンドンと雲は厚くなり少し暗くなりましたが雨は大丈夫そうな感じです。

ダイヤの乱れで時間はおろか何がどの系列で来るのかすら予測出来ません。
列車の接近は遠くで鳴る踏切の警報機の音が頼りです。


6050形7連の特急。
5000形と同じに見えますが5000形が3ドアに対してこちらは4ドアという違いが有ります。
またこの6050形はこんな古いスタイルですがVVVFインバーター制御なんですね。


こちらが5000形です。
ドア数も違いますし電気連結器が付いてませんのでジャンパー連結器を備えてます。
そのためスカートの形状も少し異なっています。

待望の8000形も撮影出来ました。
こちらの写真は別館ブログ“主鉄写日記”に譲りました。


こちらはユネスコ世界文化遺産登録記念ラッピングを施された8011編成。

もっと粘って撮影したかったのですがダイヤが乱れている為に帰りの新幹線『のぞみ』の発車時間までに
余裕を持って博多駅に向かいたかったのでこの8000形をラストカットに撤収しました。


最期にもう一度8000形を撮れないかと薬院で下車。
一発勝負で一本だけ大牟田行き特急を待ちましたが・・・

残念ながら5000形でした。





無事、西鉄福岡(天神)駅に到着しました。
ここからは地下鉄で博多駅へ向かいます。

残念ながら『旅人』には乗車出来ませんでしたがこれで再出撃の口実が出来ました(笑)。
長年果たせなかった西鉄の乗り鉄&撮り鉄でしたが楽しかったです。

大満足の遠征でした!


九州私鉄の雄、西鉄に乗ってきました。《前編》

2015年09月05日 | 乗り鉄 私鉄編
今年は乗りたかった電車の乗車を幾つか実現してきました。

一畑電車の5000系近江鉄道700系『あかね号』、そして叡山電鉄900系『きらら』


続いて今回は九州で唯一の大手私鉄である西鉄の8000形の初乗車が実現しました。

鉄道がお好きな方はピンと来たと思いますがこれらは2扉の車体に
クロスシートを備えていて、乗車に際して運賃以外に『料金』が不必要なのです。

『料金』を徴収すればそれなりの設備が有って当然なんですが
運賃だけでいかに快適に乗車出来るかが大切なんですね。

幼い頃から京阪旧3000系阪急6300系国鉄117系がデッドヒートを繰り広げていた
土壌に馴染んでいたのでこういう感覚は普通なのかも知れませんが
優等列車専用車も最近はラッシュ時対応や中間駅間利用者の死守の為に
着席よりも乗車率や乗降性に優れた3ドア車にシフトしているのが現状です。

JR西日本は既に221系から225系に至る車種は3ドアクロス車で阪急の9300系も同様です。
京阪もダブル・デッカー車を連結した特急車として8000系が活躍中ですが
3ドアクロスの新3000系も特急運用で活躍中です。

そんな中、九州の西鉄においても状況は同様でライバルJR九州を相手に
時期優等車の主力車種となる3000形も3ドアクロス車で登場しました。

現特急車8000形の淘汰についてアナウンスされましたが8000形に続く
特急車の登場について何も発表が無いという事はひょっとしたら
今後は特急専用の車種は登場させず3000形が優等車両として活躍するのかも知れません。

とにかく今年中に2編成、来年に2編成が廃車されて残る2編成(旅人&水都?)も
2017年に廃車という話が有りますので悠長に構えていられません。


9月1日、私は早朝の『のぞみ』に飛び乗り博多へ向かいました。
博多から地下鉄で西鉄のターミナル西鉄福岡こと「天神」に到着。

とりあえず西鉄電車&バスの1日フリーパスを購入し次駅の薬院に向かいました。

近代的な高架駅の薬院。ここで記念すべき初の西鉄電車の撮影開始です。


5000形電車。
過去、雑誌でしか見た事の無かった西鉄電車です。
狭い車体幅は前面スタイルを面長に感じさせて見た目はマイナスイメージですね。
同様の事は名鉄の車両にも言えますが最低でも車体幅は2,800mm位ないと貧相な感じを受けます。
とりあえずその点は置いといてこの5000形のスタイルは中々味わい深いですね。

運転席側は2枚構造のパノラミックウインドウですが反対側は一枚窓です。
恐らく曲面ガラスに掛かるコストがこうさせたのでしょうが
とにかくこの非対称の前面が西鉄の一般型電車のアイデンティティーを感じさせます。


続いて3000形。これからの西鉄を支える主力車種です。
前面デザインですが曲面とブラックアウトされたウインドウ周りから私は
近鉄の『スズメバチ』こと22600系との近似性を感じました。

車体幅も従来車より拡幅されたので前面の面長感はかなり緩和されています。

そして待望の・・・

8000形
特急車らしい赤白のカラーリングに非貫通の前面には大型の2枚窓。
運転席後ろにはこれまた特大の側面窓を備えて特急専用車としての特別感が溢れています。

何枚か撮影した後、待ち切れずに天神に戻り8000形がやって来るのを待ちます。
朝夕のラッシュ時には3・4ドア車が特急運用に入ると聞いていましたが
デイタイムは8000形が特急のメインらしいので何本か待てば遭遇出来るはずです。

鮮やかな発車案内の掲示板には行き先・種別・停車駅に加え、編成数やドア数も
ちゃんと案内されるので『2ドア』の表示が有れば8000形確定です。

先頭車のドア表示位置で待っていると程なく8000形が登場。
一番前で待っていたのですが後から来た小学生に特等席は譲り私は
運転席後部のシートに身を委ねました。










車体幅2,670mmとかなり狭いのですが通路幅を犠牲にしたお陰かシート幅は
まずまずの寸法を確保していました。
ピッチは測定出来ませんでしたが900mmといったところでしょうか?
座面や背もたれ自体は厚みもある造りですが掛け心地はイマイチでした。
少しでも座面の後端が下がっていればお尻の収まり具合も改善されるのでしょうがは
水平に近いので時間と共に前へずれてしまいます。


走り出すと思っていたより飛ばすので驚きました。
抵抗制御&直流モーター135kwというスペックですが4M2T編成の余裕か?
直線区間だけでなく単線の緩曲線区間ですら最高速度の110km/h近くで走ります。
軌道の状態はまずまずですが乗り心地は標準軌の電車としては並以下かな?という感じです。
少々左右のふらつき、ヨーイングを感じました。

しかし前面窓越しの眺望が良いのと力走ぶりが相まって特急に相応しい8000形の魅力を感じました。

今回購入したにしてつ電車・バス共通1日フリー乗車券「FUKUOKA 1DAY PASS」
柳川までしか乗車出来ませんので柳川で下車となります。

柳川まで乗車した8031編成を見送り今度は天神へ向かう特急を待ちます。

先程は制御車の乗車でしたので今度は中間の電動車を味わいます。
やはり左右の揺れを基本としたヨーイングを感じます。
また5000形と共通の通勤車仕様の足回りの為か最高速ではかなり煩いですね。
連結部の幅広い貫通路はドアが無い開放形なので音が容赦無く侵入して来ます。

初めての8000形乗車でしたが古さはさて置いて中々楽しい素晴らしい電車でした。