物理学者のブログ

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『天使と悪魔』

2009-10-31 | その他
これもDVDで見てみました。
公開時は小説を読んだ直後だったので
それに満足して映画は見ていませんでした。



世界の科学者が集まるCERN(欧州原子核研究機構)から
巨大なエネルギー源であり、
爆弾にもなりうる反物質が盗まれます。
盗んだのは、宗教を否定し、
科学を至上とする集団イルミナティ。
彼らはさらに4人の枢機卿を誘拐し、
1時間にひとりづつ殺害すると予告します。
バチカン警察とスイス衛兵隊に協力して捜査を行うのが
ロバート・ラングドンが今回負った使命です。

期待したのはCERNのシーン。冒頭、さっそく出てきますが
ほんの数分だけで、その後はぱったり出ません。
さらに小説では重要であったCERNの所長が出てきません。
上映時間は限られているので取捨選択が迫られるわけですが
市場調査でCERNよりも観光名所を多く撮影した方がいいと
結論付けられたのでしょう。残念です。

CERNの次に目を見張るのはバチカンの資料所蔵庫。
何百年も前のガリレオ裁判の記録などが眠っているのですが、
資料保護のために酸素濃度を低くしているとありました。
正倉院などは真似しなくても大丈夫かなと思いました。
近・現代は有害な気体が大気に含まれているので
校倉造りだけでは心配です。
この100年はそれ以前の1000年とは違うので
『この1000年間大丈夫だった』は何の実績にもなりません。

主要な部分も含め、映画は小説と違っており
すっかりそれに気を取られてしまったので
面白かったかどうか分かりませんでした。
この映画を小説とは独立したひとつの作品として見れば
楽しめると思います。

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