★★★☆ 1962年/メキシコ 監督/ルイス・ブニュエル
ブニュエル初期の痛烈ブラックコメディ。晩餐会を楽しむ貴族たち。なぜか帰る方法を忘れ(!)客間から出られなくなる。罵り合い、マトモな打開策も出せず、死人まで出るのにブルジョワたちは思考停止。笑って見てたけど、現代日本人もこんなもんじゃないのと背筋が寒くなってくる。
警察が屋敷を取り囲むが家には入れない。(ちなみに鍵はかかっていないし、バリケードが張ってあるわけでもありません)そして、貴族が「帰る」という概念を思い出すというシュールすぎるオチ。よくもまあ、こんな話を思いつくもんですわ。さすがブニュエル。