アメリカで働く臨床栄養士のブログ

内科ICU栄養士。食が大好きな一男一女のママ。日本と異なる医療・栄養事情、過去に書いた情報は既に古いことも…あしからず。

患者さんの体重の幅が凄かった

2010年10月31日 | お仕事
*念のため日記を投稿する日を随分ずらしています。

いや~昨日の患者さんのBMIも幅がすごかった。最初にみた患者さんはBMIが55、2番目の患者さんはBMI63、3番目の患者さんが18.5、そして4番目の患者さんが15。まるで作られたストーリみたい…。さてここで問題、医師から栄養アセスメントのコンサルト依頼があったのはどの患者さんでしょう。。。

答えは3番目と4番目の患者さん。多分日本だったら逆なはず。。。大きな人は見慣れていてあんまりなんとも感じないけど、痩せ型の人がくると”大パニック”。なんかね~。

BMIが50以上とかになると(まあ40以上でも)、これは食習慣の話のみではなくなると思っています。他の何らかの理由による、食べ物への依存があると感じています。依存という言葉の使い方が正しいかは分かりませんが、患者さんから「食べる以外に他にする事がない」とか「落ち着く・気が休まる(comfort)」とかそういう言葉が聞かれることもあります。精神科医のところに行っている人などもいました。まあそうはいっても、栄養面も大切。BMI55の患者さんは、「くるみは体にいいと思っていたので頻繁に大量に食べていた」とのこと…。

BMI18.5の患者さんは、体重が増えないようには気にしているけど、私からするとよっぼど健康的な食生活。日本なら結構目にする体系。普段は、運動もしっかりしているし若くて元気にみえるんだけど。。。検査値もまあ良好。ドクターとしては、単なる普通のダイエットか摂食障害なのかが気になるところ。

BMI15の患者さんは、最近急に100キロ落ちてしまったケース。もともとは「ジャンクフード」ばかりを40年いくらい食べていたと家族も認める人。検査値が物凄く興味深い。

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2 コメント

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Unknown (レイ)
2010-11-03 07:59:02
4番目の患者さんはBariatric Surgeryの患者さんでしょうか?以前受け持った患者さんが10年ほど前にGastric bypassをやった人だったんですが、malnutritionで入院していました。本人は高齢で多少の脱水状態だったものの、全く健康だったのですが、BMIが低めというだけで、ドクターが勝手にTPNをオーダーしていました…。
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レイさんへ (あき)
2010-11-04 00:49:45
Bariatric Surgeryの患者さんではないんです。Bariatricにはすごく減量効果がありますけど、やっぱり合併症とか、レイさんのケースのように、低栄養になる場合とかも見られますよね…。合併症は割合はそう高くないようですが、壮絶なケースを何度かみたことがあります。

それにしても、ドクター、おいおいって感じですね。必要のないTPNをオーダーするドクター、栄養学を理解してない上に、コストも気にしてないんでしょうね。たしかTPNって一日少なくても7~8万円くらいしますよね。
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