アメリカで働く臨床栄養士のブログ

内科ICU栄養士。食が大好きな一男一女のママ。日本と異なる医療・栄養事情、過去に書いた情報は既に古いことも…あしからず。

勤務先でもカルテの記入方法に変化

2009年05月14日 | お仕事
私の勤務先でも、これまでのカルテ記入(SOAP)にNCP(Nutrition Care Process)を一部組み込んでいくことが今週決まりました。このNCPというスタイルは、単にカルテの書き方だけではなく、栄養士のクリニカルジャッジメントや総合的な栄養ケアを高めるツールだと感じています。ちなみに、ADA(アメリカ栄養士会)は、2012年までに全てのRDがNCPを使用することを目標としているようです。

SOAPだと、(S)では患者さんが~~と言った、(O)では医療行為、診断名、検査値などツラツラ~と書いていきます。(A)はアセスメント、(P)はプランです。

NCPには4つのプロセスがあります。
1)栄養アセスメント:栄養療法に関連する検査値、症状、患者との会話、体重などをズバリアセスメントする。
2)栄養診断:その名の通りアセスメントに基づいた栄養診断を出す(今のところ診断名は60あります)。
3)栄養処方・栄養ケア(英語ではintervention):栄養処方を出し、その栄養ケアの方法を具体的に書く。栄養素だったらカロリー、タンパク量、ビタミン・ミネラルの量をずばり数字で表す。検査値・体重の改善なども、目標をずばり数字で表示する。
4)栄養モニター・評価:これからモニター・評価していく方法、他のコメディカルとの連帯などを決めます(もちろん栄養士もコメディカルです)。

私の病院では、このプロセスの2番目である栄養診断を現在使用しているSOAPの(A:アセスメント)に含むことになりました。NCPは、SOAPの一部に組み込むこともできますが、将来的には4つのプロセスのみに以降していくと思います。