監督 ルドルフ・マテ
キャスト バーバラ・ラッシュ、ジェームズ・コンドン、メアリー・マーフィ、スチュアート・ホイットマン
1951年 アメリカ
ジャンル:SF
【あらすじ】
ヘンドロン博士は、9ヵ月後に惑星ザイラが地球をかすめて通過した後、親星ベラスが地球と衝突することを突きとめる。博士は国連に対し、ロケットで他の惑星へ避難する案を提出するが、ある天文学者がこの衝突説を否認。国連は何の対策もとらないことを決議する。しかし、ヘンドロン博士は億万長者スタントンの協力でロケットを完成させ、ザイラへと移住する男女数十人を決定。植物の種や家畜を積み、地球脱出の準備を進める。
【感想】
「アルマゲドン」をはじめとする地球の危機シリーズ全てにおける原点だそうで、それを聞いた途端、実はすごい作品だったのだと感激しました。地球が滅びるという内容の映画を初めて見せつけられたら相当なインパクトだったはずです。当時鑑賞した人がうらやましい。
地球に向かって星が2個飛んできて、1個は地球直撃、もう一個は地球をかすめるので選ばれた人間がロケットに乗ってその近くを通過する星の方に移住してしまおうという話。2個飛んでくるという設定そのものが都合が良すぎです。さすがに今の映画でこれをやったらボロボロに叩かれるのは確実だと思います。この時代だからということで寛大になりましょう。都合がいいといいましたが、実際にはそんな所に人間が住めるわけないでしょう。本作ではラッキーなことに大気の成分が全く同じとかで片づけておりました。
人類は全員新しい星に行けるわけがないので選ばれるわけですが、この人選を巡って争いが起こることになります。しかしこのパニック具合の描写は今一つだったように感じました。狂気が足らなかったです。人間が実際にそんな状況に置かれたら殺し合いが起こっていたと思うからです。一人を除いてみんな比較的冷静だったのががっかり。また実際に地球が滅んだのかについて言及されていないのでそっちの方が気になってしまいました。
というわけで内容は全体的に褒められたものではありません。しかし地球の危機シリーズは現在に至るまで矛盾だらけなので「こんなものか」程度でしょう。
全ての原点であるという事実に私は価値を見出しました。
お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆
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