この讃美歌の作詞者はイギリス人の元船乗り。
彼に託された仕事は、「奴隷」を船で運ぶことだった。
彼はそれが自分の仕事なので、「上の人の指示」に従っていたのだが、
「人を人とも思わないような扱い」に苦悩していた。
「こんな仕事をして、自分はいったい何をしているのだろう…」
そう思いながらも、迷い続けていた、ある日。
航海中に大きな嵐がきて船が転覆しそうに・・・。
船の中の奴隷は大半が亡くなったが、彼は九死に一生を得た。
その時に、神さまにこう祈った。
「こんなに罪深いことをしていた自分にも…神さまは、ご慈悲をくださった!」
奴隷貿易に携わってきたことを心から悔やみ、
これからは牧師として人を助けるために生きることを誓った。
その想いを歌にしたのが「アメイジンググレイス」だという。
「これって、違うんじゃないかな」と思いつつも、
「長いものに巻かれてしまう」
自分の過ちに気づいて、悔い改めようとしたとき。
天は静かに見守っていてくれる。
間違ったことをしていた自分にも惜しみなく恵みをくださる。
あなたは、何度でもやり直せるのです。
その恩恵に感謝と祈りを捧げる歌なんだ。