新刊の森

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精神分析の理論家のバリントについての詳しい解説書「バリント入門―その理論と実践」

2018年12月05日 | 新刊書
バリント入門―その理論と実践
ハロルド・スチュワート (著), 細澤 仁 (翻訳), 筒井 亮太 (翻訳)



精神分析の対象関係論の理論家であり実践家として著名なバリントについての解説書が刊行されました。
バリント理論そのものについても、対象関係論のその他の理論家についても学べるよい機会になりそうです。
挑戦してみたい。




単行本(ソフトカバー): 264ページ
出版社: 金剛出版 (2018/12/5)
言語: 日本語
ISBN-10: 4772416625
ISBN-13: 978-4772416627
発売日: 2018/12/5

内容紹介
マイケル・バリントは、クラインやウィニコット、フェアベアン、ビオンと並び称される対象関係論の嚆矢であり、純粋精神分析と応用精神分析の両分野において成し遂げた仕事には再評価の目が向けられている。
本書は、精神分析独立派の代表的論者であるハロルド・スチュワートらによって執筆されたバリントについての解説書である。 第一部では、スチュワートがバリントの主たる四部作および論文「外傷と対象関係」「精神分析訓練と教育分析」を概観し、内外からの批判とその反論を著している。ここでは純粋精神分析についてのバリントの仕事に初めて触れる読者や知識を整理したい中堅に向けて書かれている。とりわけ第六章は、ウィニコットやカーン、サザーランドなどのほかの分析家との対照点や相違点を洗い出し、ボラスのような現代的な臨床家へのつながりを検討しており、この書の白眉と言える論考であろう。第二部では、『6分間対話療法』や『医療における精神療法の技法』などのバリントのほかの書物に触れ、精神分析の他領域での応用を検討している。「日常臨床」への応用場面や一般臨床での訓練についても言及しており、バリントの応用精神分析の仕事についての解説となっている。
バリントの著作を精読してきた訳者らが、丁寧にわかりやすく訳出し、多数の詳細な訳注を付したバリント読解のための最良のガイドと言えよう。




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