http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/car/index.php?p=2044
University of California (UC) が Google の図書館蔵書デジタル化事業 Google Books Library Project への参加を表明.先日参加の「意向」を示したことがニュースになってたもの.
日本の大学図書館でいちばん最初に名乗りをあげるのはどこでしょうね(早稲田や ICU あたり?).
UC は Internet Archive, Microsoft, Yahoo の共同設立による Open Content Alliance (OCA) にも参加してる,というのに引っかかった.何百万冊という蔵書を複数のプロジェクトで別々にスキャニングするというのは(全体から見た)コストの面から言ってどうなんだろうかと思って.
OCA と Google Books の相違点は著作権への対応.OCA はデジタル化の対象を著作権の切れた資料に限定し,Google は著作権が生きてる資料もすべてデジタル化するという方針だ(もちろんそれらの資料の内容がすべて見られるというわけではないんだけど,著作権侵害だと訴訟を起こされている).
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ニュースソースをいくつか見たけど日本語では
CNET Japan のが詳しかった.気になったところを引用すると,
Googleは、スキャンした本のコピーをパートナーの図書館と共有しているが、コピーの利用には制限を加えている。例えば、スキャンした本の検索はGoogleの検索インデックスでは可能だが、ほかの検索エンジンからはできない。
という UC と Google の契約内容に対して,
Internet Archiveの設立者Brewster Kahle氏は、UCが引き続きOCAとの取り組みを続けることに歓迎の意を示す一方で、デジタル化した本の配布、共有にGoogleが制限をかけることにUCが同意したことについては、「図書館システムを私企業のもとに置くものだ」としてUCを非難した。
「UCは事実上、自分たちの図書館を一民間企業に与えたことになる。Googleが設けた制限を公的機関が受け入れることは、図書館を今後もオープンな存在としていくとうえではプラスにならない」とKahle氏は語った。
と書いてあった.うーん.なるほどなあ.
「公的機関」というのは単に UC が州立大学であることを指すのか,それとも大学という組織は公共性が高いという意味なのか……
References:
http://ja.wikipedia.org/wiki/カリフォルニア大学