りぶろぐ

a weblog on librarianship

県境を越え,72図書館が連携

2006-08-30 23:19:17 | ニュース
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200608300013.html

広島市を中心に、三原から柳井地域まで「広島広域都市圏」を形成する広島、山口両県の十一市十二町の全住民を対象に、圏域内の市立と町立の七十二図書館が九月一日から、図書の貸し出しを始める。日本図書館協会(東京都中央区)によると「都道府県境を越えたサービスの連携は珍しい」という。

こうやって連携ネットワークを作るときに(特にコンピュータシステムにおいて)発生する障害にはどういうものがあるんだろう?

全国の公共図書館に ID をふって,全国的全ての利用者がカード ID で完全に管理できるようにして……,という(最終的なコストが安上がりになりそうな)方法は取らないんだろうか? 図書館業界にはこういう総背番号的なやりくちに反発するひとが多そうだけど(あくまで想像).

三重大学附属図書館 任期付き正職員募集!

2006-08-28 23:31:41 | 求人情報
われわれの館より.

任期つきとは言え正職員なので給料はそれなりに貰えるんでしょうか.
通勤時間に条件があるけど……,別に下宿すればいいんじゃないの?

気になる人はとりあえず電話を!

* * *

【No: 7215】 ★急募!任期付き正職員募集!
【Date】 06/08/28(Mon) 15:16
【Name】 三重大学附属図書館
【Mail】 lib-kikaku@ab.mie-u.ac.jp
【Url】 http://www.lib.mie-u.ac.jp/
【Info】

募集人員:1名
応募資格:司書有資格者で、正確に仕事をこなせる方
     通勤時間1時間以内
採用期間:平成18年10月2日~平成20年3月31日まで
職務内容:図書館業務全般
勤務時間:月~金曜日 8時30分~17時15分(祝祭日、年末年始等は除く)
給  与:経験年数、年齢等により決定
諸手当 :あり
加入保険:健康保険、厚生年金、雇用保険等
応募方法:電話連絡のうえ、履歴書(写真貼付、電話連絡先明示)を送付してください。書類選考のうえ面接日時等を連絡します。なお、応募に関する秘密は厳守しますが、履歴書の返却はいたしません。
その他 :採用者決定次第、応募を締め切ります。
     提出書類等の個人情報は、選考及び採用以外の目的には使用いたしません。詳細についてはお問い合わせください。

問い合わせ先・書類提出先
     三重大学附属図書館 
       学術情報部情報図書館チーム
          総務担当 太田
       〒514-8507 津市栗真町屋町1577
       電話 059-231-9083(直通)

現代の図書館 44(2)

2006-08-28 22:46:16 | 紹介―雑誌
http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/car/index.php?p=2146

今年度の「現代の図書館」は発行が遅れてるねえ(毎年のことなんだろうか?).
3,6,9,12月と年4回発行されるんだけど,このたび6月号がようやく,らしい.

今回の特集はシンプルに Open ときた.いいねえ.中でも

大学図書館員の能力開発とオープン化
大埜浩一


なんて面白そうじゃないか.早く図書館に入らんかな.

臨時職員に雇用危機 加古川市立中央図書館

2006-08-27 10:11:15 | ニュース
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000097356.shtml

公共施設の管理運営を多様化する「指定管理者制度」の導入で、加古川市立中央図書館(同市平岡町)の運営が今年四月、従来の外郭団体から市直営に変わり、図書館に勤務していた臨時職員(臨職)が来春には図書館で働けない事態になっている。臨職七人は独自の労働組合を結成。うち六人は司書資格を持ち、勤続二十年のベテランもいることから、「図書館で働き続けたい」と交渉を始めた。指定管理者制度導入に伴う雇用問題は、民間企業が新たに管理者となった場合に起こることが多く、今回は珍しいケース。

ニュース見出しからてっきり図書館に指定管理者制度が導入されて,というはなしかと思った.そうではなくて逆に市直営に移行することによって発生した問題らしい.上で「珍しい」と言っているのは(管理者が営利企業ということではなく)このことを指しているのかな.

「来春には図書館で働けない」という点については,

さらに、市は地方公務員法に基づき、「一年以上の継続雇用はできない」と通告。雇用を更新しても、図書館と関係ない部署に配属するとした。

という事情のようだ.根拠としているのは

第22条 臨時的任用又は非常勤職員の任用の場合を除き、職員の採用は、すべて条件附のものとし、その職員がその職において6月を勤務し、その間その職務を良好な成績で遂行したときに正式採用になるものとする。この場合において、人事委員会は、条件附採用の期間を1年に至るまで延長することができる。

のことかな? そりゃ臨時職員というものの本来の在り方からすればまっとうな言い分かもしれないが……

こういうケースでは何を武器にして戦ったらいいんだろう?

「この本はあの図書館に」――Googleブック検索に新機能

2006-08-26 18:18:15 | ニュース
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0608/26/news005.html

米Googleの書籍検索サービス「Google Book Search」に新機能「Library Catalog Search」が加わった。オフィシャルブログで8月24日に発表した。

Google Book Searchは、キーワードで書籍の検索ができるうえ、キーワードの含まれるページが閲覧できるサービス。今回追加された新機能で、検索結果の書籍を、どの図書館が所有しているかが分かるようになった。

たとえば、Google Book Searchで「Da Vinci Code」と入力すると、これらのキーワードを含む書籍のリストが画面に現れるほか、「Da Vinci Code」という書名の本のリストも現れる。「Find Libraries」のリンクをたどり、市や地域を指定すると、この本を所有している図書館が分かる仕組み。ただし、現在日本語には未対応。

画面左上のロゴには Find in a Library with WorldCat とある.そういうことか.

東京都教育委員会「都立図書館改革の具体的方策」についてのメモ

2006-08-26 02:10:21 | 雑感
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/press/pr060824a/gutaihou.pdf

ちょっと長いけど,読んでくれたら嬉しい.



合計で60ページ程度のドキュメントで,以下のように3部構成になっている:
第1部 都立図書館改革の基本的考え方
第2部 都立図書館改革の具体的な取組み
第3部 都立図書館改革の基盤づくり

だいたい,
第1部……概要
第2部……サービス改革
第3部……経営改革
といったところだろうか.

2005年8月の「都立図書館改革の基本的方向」に書いてある改革の内容を具体化したもの,という位置づけらしい.
コンテクストとしては当然「行財政改革」の一部なんだろう,
例えば「新たに生み出される富みに限りがある中で」というあたりの表現に現実を感じる.

2009年度中に改革を実現させることを目標とする,と一応のタイムリミットを設定しているところに期待したい.

これらのプランが都立図書館改革として適当かどうかは,事情をまったく知らないわたしには分からない.
わたしは日比谷図書館をいちど覗いたことがあるだけという程度なので.



大きな改革点として次の4つを挙げている.
(1)都民ニーズの高い分野に重点を置いた情報サービスの提供
都市に関する情報に重点を置く.課題解決.
(2)電子資料の活用と情報化への対応
(3)「待ち」の姿勢から積極的な情報発信へ
(4)都立図書館と区市町村立図書館との役割分担の明確化


より具体的には「取組方針」として以下の6点を挙げている.

うち(1)~(5)については第2部の第1章~第5章,(6)については第3部で詳説しているので,
気になる改革案があったら資料を読んでみて欲しい.


(1)図書館サービスの新たな展開
 経済,健康・医療,法律などニーズの高い分野に重点を置く.
 東京に関する情報.
 東京マガジンバンク.

(2)利便性の高いサービスの実施
 ICタグの導入.
 中央図書館フロア構成の見直し(総合レファレンスカウンタを1階に,など).

(3)インターネットの活用
 「高度で高品質なオンラインデータベースについては,
     受益者負担の観点から,その利用にあたって費用負担を求めることとします」
 (オンラインデータベースは「図書館資料」ではなく図書館法第17条の無料原則には反しないという考え)
 「民間の情報サービス会社などがインターネット上で
     提供している図書の表紙画像や書評などと,都立図書館のデータベースとのリンクを検討します」
 東京都公式サイトのアーカイヴィング.

(4)都の行政施策との連携
 政策立案支援.
 都立学校との連携協力.

(5)区市町村立図書館との連携・協力
 相互貸借ルールの見直し.
 貸出は都立図書館の役割ではないという理由から,相互貸借した資料は(区市町村立図書)館内での閲覧のみで貸出はしない.
 メーリングリストなどによる協同レファレンスサービス.レファレンス事例の公表.

(6)組織・業務運営の見直しと人材の確保
 中央図書館と多摩図書館の役割を地域分担から機能分担へ.
  うち,多摩は東京マガジンバンクと児童・青少年サービスを担う.
  現在貸し出しサービスを行っている日比谷図書館は千代田区へ移管する方向で.
 業務をブロックにまとめて委託しやすくする(基幹的業務の内容がリストアップされている).
 収蔵スペースの問題(基本的に100年保存.30年をめどに見直し.複本は除籍.書庫棟,新館の建設).
 オンラインデータベースは利用者自ら操作できるように.高度なものについては受益者負担.
 ICタグを導入.資料利用率の調査手段として用いるなど.


わたしは(1)に興味を持った.
特定のテーマに特化・強化することは全ての図書館に必要なことだと思う.


図書館を支えるヒトについて書いてある,
第3部第2章「図書館を支える人材の育成と確保」にはかなり不満が残る.
「専門性の高い司書職員の確保に努めます」「確保していく必要があります」という抽象的なレベルに留まり,
これからを担う若手の採用(試験)をどうしていくつもりなのか,記述がまったくないからだ.

例えば55ページにこんな文章が出てくる.

また,「団塊の世代」の大量退職に伴い,専門職員の確保が必要です.しかし,これからの組織運営にあたっては,少数精鋭主義を徹底することを念頭に進めていかなくてはなりません.このことも踏まえ,司書の役割・担当に応じた能力開発計画を策定し,図書館を支える人材を育成する必要があります.

ここでは「少数精鋭主義」ということばが非常に唐突に感じる(あなたがどう感じるか,実際に資料を読んでみて欲しい).
首の切れない職員を抱え込むのを嫌がっているようにしか思えない.
このへんを指して赤旗は「リストラ」と表現しているんじゃないんだろうか?


56ページに書いてあるが,正規職員の年代別構成が非常にいびつで笑ってしまう.
なんでも,

50代が70%(54歳以下が20%+55歳以上が50%).
40代が10%.
30代が20%.
20代はゼロ(2002年度以降新規採用をしていないらしい).

だって.この分だと5年後には職員数半減? 何考えてるんだろうねえ.



最後に.Windows 95が出た当時ならいざ知らず,
いいかげん「インターネット」と「World Wide Web」が別もんだってことくらい覚えてほしいもんだ.
ついでに「ホームページ」と「Web サイト/ページ」の違いもね.
「インターネットや電子メール」なんて書かれると,
情報化とか電子資料とか言ってても,結局こいつら何も分かってないんだと思ってしまう.

全国の大学図書館報

2006-08-25 16:52:47 | 紹介―web サイト
http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/pub/tojo/link/gate-kanpo.shtml

大学図書館が定期的に発行してる図書館報(の web 版)へのリンク集.

ひとつの図書館のものを時系列に沿ってある程度まとめて読んでみるとなかなか面白い.
それにしてもいろんな名前があるんだねえ.

* * *

国会図書館の月報は「本屋にない本」という「らしい」コーナーが好きだ.

http://www.ndl.go.jp/jp/publication/geppo/index.html