真夜中の訪問者その１０(12/13更新編)〜怖い夢見ますか〜

　少し変で怖い夢を見た。犬好きな人は絶対に読まないようにです。あくまでも夢でのお話です。

　2Mを優に超える大きなオオカミの様な犬が窓を叩き割って部屋に入ろうとしていた。既に巡査が一人待ち構えてた。今から思うとオオカミだったかも。
　しかしその巡査は､棍棒や銃ではなく､マイナスドライバを持って構えてた。私も咄嗟に近くにあったマイナスドライバを持って､最悪の自体に備えた。

　なぜマイナスドライバなのか､変な感じもしなくはなかったが､相手はヒグマみたいな大きな犬だったから､気が動転してたのもあろうか。

　やがて､その大きく獰猛な犬が窓を突き破って入ってきた。
　まず巡査がその犬に立ち向かった。勿論敵う筈もない。ドライバを持った利き腕はもろに食い千切られ､真っ赤な鮮血が迸った。夢でも色は存在するんですね。

　俺は必死になって､ドライバを犬の喉元に突き刺した。10回ほどであろうか､気が動転してたにも拘らず回数だけは覚えてる。多分犬好きな人は､こんな場面でも冷静にいられるんだろうか。
　勿論､自分も左腕を噛まれたが。致命傷には至らなかった。

　
　すぐに場面が変わった。

　大怪我を負った巡査と私は留置場へ入れられてたのだ。普通ならここら辺で夢かなと感づくのだが。明晰夢じゃないかと。

　理由を尋ねると､殺した犬は既に毒が回ってたようだ。苦しみ悶え､助けを呼ぶ為に窓を叩き壊したらしい。という事で動物を殺した罪で逮捕って言う事。

　嗚呼､ツキのない我が人生と悔やんでると､目が覚めた。勿論汗でジュックリだった。

　犬の喉元にドライバを突き刺した感触が､今でもしっかりと残ってる。最初の一突きが見事に犬の頸動脈を貫いたのだ。

　犬の真っ赤な鮮血が巡査の鮮血よりも､より鮮やかに美しく映った。


　でも何故こういう夢を見たんだろう。
　
　確かに犬というと怖いイメージしかない。小さい頃､近所の犬に下腹を噛まれた事がある。それ以来､不思議と犬には吠えられ捲りだ。因みに私の友人も犬に腕を噛まれ大怪我をした。

　大学生の時､ドーベルマンと遭遇した事がある。5ｍくらい離れてて､太いチェーンに繋がれてたが､とても怖くて膝が震えた。その時､不思議と自分が狼男になる様な錯覚に襲われた。

　そういう私は野生の犬の凶暴なDNAを受け継いでるのだろうか。それとも､犬に噛まれた時に既に？

　映画”ハウリング(1981)”を見た後だったから､狼男が夢に出てきたんだろうか？
　狼に襲われそうになった女性キャスターが狼女になるという展開だが､彼女を救おうとした警官は殉職する。まるで私が見た夢とかなり似通ってはいる。

　映画の1シーンがそのまま夢に出てくるという不可思議な体験。こういった夢はよく見るが､これもまた真夜中の訪問者なのだ。