常なる忠誠

LEATHERNECK FAN別館または史跡巡りな話

桜谷古墳群

2010-10-22 23:33:53 | 古墳(高岡市)
 魚津市の海岸通りで、熊が散歩。更に魚津駅近くでも。もしかすると富山地方鉄道を利用したのかもしれない。
 LWHにインターセプター、M1ヘルメットにM1955の組み合わせのどちらがいいだろうか悩んでいるこの頃。ふと、富山県内では古墳として案内されていないような場所が続いているのな、と思ったので、桜谷古墳(撮影は6月)。
 桜谷古墳群は、1918年に7基の円墳と2基の前方後円墳が発見された。残念ながら、円墳7基は戦時中の食糧増産政策により畑地にされて消失。また、前方後円墳一基(2号墳)も、前方部が破壊されている。1号、2号とも未調査(構築は5世紀初頭と見られ、当時の有力者のものと推測されている)。後に県道(現国道415号線)構築の際に発見された3号からは、石棺2基が発見された。
 古墳群からは、内行花文鏡1、管玉13他が発見されている。
 案内図の絵を見ると、前方後円墳ではなく、前方後方墳のように見えるのだけれど。




 駐車場側から撮影した1号墳。桜谷古墳群で、唯一、元の形状をとどめている前方後円墳で、全長62m、前方部幅30m、高さ5.45m。後円部は幅35m、高さ7m。



 南側からの1号墳。



 東側には民家があるが、その隙間から。



 北側から。一見すると低い位置にあるように見えるが、海岸沿いの台地の上に築かれているので、実際には見晴らしのいい場所にある。



 前方部から、後円部を望む。古墳は、どちらも立ち入り自由。




 後円部から見た前方部。形状がしっかりと保存されている。



 桜谷2号墳。前方部は削られて消失。後円部のみ残存。元は全長50m、後円部径33m、高さ6mと1号墳より若干小さな前方後円墳だった。



 1号墳から見た2号墳。2号墳の方が若干高い位置にある。



 2号墳から見た1号墳。位置の関係からか、2号墳からの方が遙かに眺めがいい。



 2号墳から見た富山湾。



 2号墳横にある駐車場。車を横付けできる古墳だが、国道415号線沿いにもう一つ駐車場がある。




 別角度から。



 削られているとはいえ、2号墳も、形状としてはしっかりと残っている部類だろう。



 本来なら、高架にする必要もないが、高架になっている国道415号線。



 ガード下にある3号墳(円墳)。これが発見されたことで、県道(現国道415号線)のこの部分は高架に設計変更された。なお、説明板には、3号墳のことも記載されているので、知らないと見過ごすというわけでもない(わかりにくいが)。なお、3号墳からは工事の際に行われた調査(昭和50年から52年)で、箱式石棺2基が発見されている。


 現在、公園として整備され、駐車場も二つある。古墳に向かう道路の下に3号墳がある。なお、山一つ越えた先に 越中国府関連遺跡があり、複数の古墳群が発見されている。また、南にある二上山は、尖山ピラミッド説の一部でもあったりする。なお、7月に熊が万葉ラインを歩いているのが発見されたが、毎年恒例の万葉集イベントはきっちり遂行された。

より大きな地図で 桜谷古墳群 を表示