静かな場所

音楽を聴きつつ自分のため家族のために「今、できることをする」日々を重ねていきたいと願っています。

思い出したこと

2014年02月07日 23時58分43秒 | Dialy
 今朝、出勤前の僅かな時間、またまた観てしまいました・・・・例の事件関連のWショウを。
 千住明氏の話は、まあまあ共感して聞きました。

 で、妻が例の「企画書」を観て私に聞きました。
「あんなのは誰でも書ける?」
オイラ「ある程度、音楽や作曲家のことを知ってたら誰でも書ける。たとえば・・・・『全体は50分程度にしてください。4楽章構成で、第1楽章の序奏は3分くらいの重く引きずるような低弦の、まるでR.シュトラウスの<変容>みたいな響きでお願いします。3分ほど経ったところで唐突に金管のコラールを、まるで天上からの呼びかけのように、最初は<道>のトランペットのように、次第に楽器を重ねて音量は増していきますが、同時に調性は崩壊へと導いて下さい。アイヴズやブルックナーのスコアからそのまんま拝借した断片を無茶苦茶にまき散らして聴き手を混乱させ思いっきり乱して下さい。その狂気の時間が突然消えるとppで空五度の持続音とバスドラムのトレモロが残り・・・』とかな。」
 そんなテキトウな文に図面をつけりゃ、まあ、なんとなく形になるでしょ。程度の違いを抜きに言えば、ですが。

 この「企画書」を見て思い出したことが二つあります。

 一つは、子どものころ、マンガ家になりたいと漠然と思っていた自分が、せっせと書いていた「架空のマンガ本」です。
 だれでもやったことがあるのではないでしょうか。
 文具店で買った模造紙を折って綴じて、表紙を描いて、タイトルも描いて、何本かの「連載漫画」を描いて、コラムや次号予告なんかも書いたりして、そして誰にも見せずに引き出しに仕舞ってた「マンガ本」です。
 「なりきりモードの密かな妄想遊び」単なるごっこ遊びをちょっと超えた夢想行為。
 それと、どこか似ていると感じたのでした。

 もう一つ思い出したのは、ある男性のこと。
 彼は、私よりも随分若く、ここ10年以上は音信途絶えていますが、一時は頻繁に電話がありました。
 その内容は「俺、今、東京に住んでて、○○○○(有名なJ-ポップ作曲家、プロデューサー)の弟子になってるんよ。まあ、なかなかレッスンは厳しいんやけど勉強になるんよ。そのうち、俺もデビューさせてもらえるみたいやけど・・・」と、延々と近況報告が続くのですが、これが(たぶん)全部「嘘」。
 同内容の電話を小学校時代の恩師宅にもかけたり、母校を突然訪れて職員室の先生方に語ったりもしてました。
 で、その恩師先生から「これって、どうなんよ?」と相談を受けたこともありました。
 私への電話ではなかったのですが、その恩師先生への電話では、受話器の向こうでギターを弾きながら歌も歌ったようですが、その歌を聴いた先生も、どうも「?」と思ったとのこと。とてもプロデビューなんてものには思えなかったらしいです。
それに、「東京に住んでいる」はずが、地元でバイトしてるのを目撃されたり・・・・。
 私や恩師先生や、ほかに彼の近況を知る人からの話を総合すると、やっぱり言ってることは「嘘」のようでした。
 いや、「ウソ」と言うよりも、私には、彼が、まるでそれが現実であるかのように、虚実の区別がつかずに語っているように思えました。
 もっと言えば彼の脳内では「事実」だったのではないかと・・・。聞いていて、ちょっと怖くなったのも事実です。
 詳しくは分かりませんが「妄想癖」とでも言うのでしょうか。「嘘をつく」のは意図的ですが「妄想」は当人にとっては「事実」であり、自然な語りとして口から出ます。

 いずれも、今話題になっているS氏のケースとは違うお話ですが、どこか通じるものを感じて思い出した次第です。

 特にネタもなかったし、こんなことで3回も記事を書いちゃいましたが、もうやめときます(たぶん)。

 R.シュトラウスのヴァイオリン・ソナタとシューベルトのピアノ三重奏第1番、ピアノ・ソナタ13番を聴いてるうちに雪が降りだしています。


 明日は一日、家でカンヅメか?


最新の画像もっと見る

コメントを投稿