川沿いのフェンスも鉄パイプの柵に変わっていた。
パイプを組んだ柵は、その先で、右からくるフェンスと交わっている。

二方向から来たフェンスは、交わって三角形を作っていた。
その下で、二つの川が合流していた。

今まで辿ってきた川は、左にカーブしながら、豊富な水量で合流している。

一方の右から来る川は直線で、全体がコンクリートで造られている。
水は少なく、川底の中心に掘られた細い溝にかろうじて水がある。
地図には、どちらも新河岸川と書かれている。
辿ってきた川は、農業用水路の役割を果たしているようだが、一方の川は排水路のようだった。

川の合流点には、草の切れ端が溜まって浮いていた。
春の用水路には、畔を刈った草が流れているが、それがこの合流点に溜まっている。
川の幅が急に広くなり、流れが向きを変えているので、淀みが出来ているようだ。

その草を見ていると、なにやらうごめくものが見えた。
浮いた草の下から、浮き上がってくる。少なくとも、数匹はいるようだった。
そいつは、大きな口を開け、まるで浮いた草を食べるように、パクパクやっている。
水が濁っていて見難いが、どうやら鯉が餌を食べているらしい。
下流に来るにつれて、生き物の数が増えて来た。
下流側を見ると、直ぐ先に次の橋が見えた。