黒砂台鍼灸あん摩治療院

鍼灸院の日常日記

お灸に用いる大事な道具 秤の話

2010-09-18 09:58:04 | 治療院日記
同業の方で鍼灸の勉強会などでお灸の実演等を受けたことの有る方なら経験はあるかも知れません。
講師の先生方にお灸の大きさを聞くと、「大体このぐらい」という大きさの目安を示してくださる場合がほとんどです。

まあこれは、その施術者ごとのお灸の刺激量に差があることや季節や日々の気温、湿度等で微妙に変えているためというのもあるのでしょう。
でも、何十年も経験を持った先人とはちがうので、自分で行うにはちょっと難しいです。
このため、なんどもテストを行って自分なりの刺激に必要なもぐさの量を決めています。

このもぐさの量を測るのに使用するのが電子秤なんですが、あまりにも種類が多く、迷って結局自分で購入に至っていません。
ネットで検索すれば判りますが、お灸に使うようなスケールでも、安いものは数千円から高いものは数万、中には10万を超えるものも。非常に幅が広いです。

点灸は秤を使用しませんし、使うのは塩灸と隔物灸と灸頭鍼。
このため測るのはせいぜい0.5g~10gぐらいの間で、最小計量は0.1gぐらいで十分です。
(今使用している各種もぐさでは塩灸は5g前後、灸頭鍼は1.2gを標準としています)
でも父曰く、「安いのはばらつきが多く、当たり外れがでかいぞ」とのこと。
父は仕事というかボランティア柄というか、結構な数の秤を購入して使用したことがあるので、言葉が重いです。
そこそこ精度の高いものをと考えると結構難しいです。日本の精密機器メーカー製なら良いのでしょうが高価です。
結局父親の持っている格安秤の中でばらつきが少なく精度の良いものを拝借して使用しています。
それがこれ。



これが結構使い勝手がよく、値段も3000円ほど、できたら同じものを購入したいと思っているのですがなかなか機会が有りません。
(父はアキバの露天で購入したとのこと)

実際に使ってみると、本当に精度はいいです。
使用の様子は続きで




一円玉もきっちり1.0gが出ます。



10円玉も4.5gとなります。



500円玉も7.0g

ここまでの精度がでていれば十分にもぐさの計量に使用可能です。
使用する場所のそばには、1円玉と10円玉をおいて定期的に精度のチェックに使用していますが、TAREを利用後に狂ったことはないです。
メーカー名も何も表記のない怪しい秤ですが結構な精度で重宝しています。

ちなみに塩を測るときは

これを使用しています。
写真のとおり、1円玉を乗せても0g表示のまま。あまり軽いものの測定には向きませんが、100g単位の測定には十分です。
ちなみに塩灸の治療の時には煩わしくなるので量を書き込んだ専用のカップで測ります。

小物ですが結構重要なアイテムの1つとして重宝しています。