半七捕物帳

原作・岡本綺堂
評価・☆☆☆

日本特有の名探偵である捕物帳の嚆矢、半七捕物帳であるが、時代劇がめっきり減り、日本人が愛して病まないはずの永遠のワンパターン、水戸黄門まで消滅が決定した現在、捕物帳といわれても何のことやら判らぬ人も多くなったかもしれない。
容姿も普通、推理以外に並外れた特技もないので近年映像化する事はなくなってしまったが、ほぼすべてが短編という事もあり、また無駄の無いすっきりとした語り口であるので、大正時代に書き始められた作品とは思え無いくらい読みやすい物でした。いまや青空文庫にて全編が無料公開されているので、その点を含めれば三重丸くらいのオススメ作品。

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