毎日新聞【時代の風】
「人道外れる死刑制度」~人の痛み、我が身重ねよ
元世界銀行副総裁・西水美恵子
今朝の毎日新聞に掲載された元世界銀行・西水美恵子さんの寄稿をご覧になりましたか?
まだでしたら、ぜひ読んでください。
寄稿の最初と最後の箇所を引文します。
◇人の痛み、我が身重ねよ
There,but for the grace of God,go I.「神の恩寵(おんちょう)がなければ、そこを行くのはこの自分だ」と訳すのだろう。死刑判決のニュースがあると心をよぎる言葉で、人の痛みに我が身を重ねろと叱られるように思う。
(中略)
日本にもさまざまな壁があろう。しかし、我が国には、世界にまれな史実がある。弘仁9(818)年、嵯峨天皇が死刑を廃止し、廃止令は、その後約3世紀半もの間、存続した。このような歴史を誇る国のこと、いつの日か必ず廃止に行き着くと、確信する。
その時、夫のように母国の品格を疑いたくないと、心底願う。バージン諸島の長老のように「命は差別なく尊いのだ」と、子孫に伝え続ける民の国であってほしい……。
嵯峨天皇が死刑を廃止し、廃止令、その後約3世紀半の間、存続していたのですね。
不勉強で、知りませんでした。
ウィキベディアによりますと、
弘仁格を発布して死刑制度を廃止し、以後、保元の乱(1156年)まで347年間中央政界における死刑の廃止が続いたそうです。
西水さんの全文は、下記でご覧になれます。
↓
http://mainichi.jp/opinion/news/20120610ddm002070180000c.html