着物で文化人気取り

諸事情により最近は着物を着る機会が減り、
ネタも様変わり
日々感じたこと、本、映画など
思うままに書き綴っています

テレプシコーラ

2009-05-20 00:03:52 | 
山岸涼子さん
私が小学校1年生の頃には既に活躍されていたと思う
怖い話を書かせたら、天下一品
夢に出てきそうなので、その手の本は手元に置かないことにしている

だから、そのほとんどはかえると、かえるのいとこに借りて読んだっけ

この人ったら、
怪奇物も怖いけど
人間の業(ごう)とか、
深層心理に潜む澱(おり)のようなものとか、
そんなどろどろした人間模様を描かせても
ぞっとするほど怖い

高校生の頃は「日出処の天子」にかなりハマって、揃えてたなぁ
古代史物ではあるけれど、これも怖かった。(聖徳太子がね)

で、最近かえるがブログで紹介していたのが「テレプシコーラ」


先日会った時も、この作品の面白さを語っていた。

バレエ(踊る方)ものです。
山岸涼子さんはバレエもの、多いですね。
代表作は「アラベスク」。
かなり古い作品だけど

で、私も読み始めました。
浦沢直樹に続く漫画週間

かえるがハマるのも解る。
面白っ。

ストーリーはかえるが詳しく紹介しているので(←飛びます)割愛します。

これねぇ、
単にバレリーナの女の子が成長していくだけの話じゃないよ
ものすごぉく、現実的

海外のように政府の援助が無い日本で、バレエ教室を運営していくことの
資金面での難しさ、
実際にバレエを踊れる一流の振り付け師が育ちにくいこと、
才能をどうやって育てていくかという、先生達の葛藤

あとこれは、他のアスリートにも言えることだけど、
才能と関係なく突然襲いかかる不運とか、
体の成長による演技の変化とか、
本番で実力が発揮できないメンタル面の弱さとか・・・・。

私の大好きなフィギアスケートの現場でも
こういった事は時折耳にしたり、目にしたり。

これ読んでいると、日本のスポーツ界の抱える様々な問題が見えてくる

ともかくも、
これも一気に第一部全10巻を読み終えました。

私ね、
千花(ちか)ちゃんは天才型では無いと思う。
身体的にはものすごく恵まれているけど、
さらにその恩恵を活かすための努力を惜しまない、
ものすごい努力型の人だと思う。

どちらかというと、
身体的な欠点を持ちながらも、人には無い才能に恵まれているのは
六花(ゆき)ちゃんの方じゃないかな。
「ガラスの仮面」に例えると、
千花ちゃんはあゆみさん、六花ちゃんが北島マヤ、ってところでしょうか

そしてもう一人、たぐいまれなる才能に恵まれているのが、
途中で転校してしまう、空美(くみ)ちゃん。

この漫画、空美ちゃんが転校してくるところから物語が始まるし、
準主役とも言うべき存在感があったのだけど、
急にどっかに行っちゃうんだよね

きっと六花ちゃんの最大のライバルとして再登場してくれるものだと、期待します

物語は第2部へ突入。
私はまだ読んでいません

ある程度、巻が揃ってまとめて読んだ方が楽しめるかな~と思っています。

でも
本屋の前を通るたび、
誘惑に負けそうにもなっています。

久々にヒットの作品に巡り会いました

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2 コメント

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バレエ (かえる)
2009-05-22 05:12:20
山岸さんのマンガは、あまり失敗がないので大好きな作家さんです。
長編も読み応えがありますね☆さすがです。
ほんと、くりくりさんがいうように、山岸さんの一番の特徴って「人間の業、澱」の部分だと。
記事を読んで思わず「そのとおりっ!!」と手を打ちました!
わくわくする少女マンガに久しぶりに出会った感じがします。

空美ちゃん、気になりますよねー。
2部、はやく続きがよみたいです!!
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かえるへ (くりくり)
2009-05-24 22:56:30
本当に、彼女の作品は短編も長編も、
どんなジャンルを読んでもハズレが無いよね 
怖いヤツは本当に怖いし・・・ 
それも現象が怖い、というより
この世に残した情念の怖さ・・・っちゅーか・・・ 

テレプシコーラでも人の心の脆さや怖さが
随所に感じるよね 
山岸さんの他の作品も再度読みたくなっちゃった
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