さて
女子シングルについては、得点も順位もまあ、妥当だったかとは思います。
当初から優勝候補として真央とカロが有力視されていたわけだから、真央が不調に終わった当大会、現在の実力からいって金メダルに最もふさわしいのはカロちゃんでしょう。
今シーズンのカロちゃんはとにかく強かった。3-3ジャンプを抜いたフリーは、必ずしも難易度の高い構成ではなかったけれど、その分全てのエレメンツが美しくまとまっていたし、定評ある伸びやかなスケーティングは曲と相まって観客を引込みました。シーズン初めから多くの試合にエントリーして休むことなく戦い続けた成果が、シーズン締めくくりとなる試合で大きく実を結びましたね。前にも書いたけれど、海外の女子選手の中では一番好きなスケーターなので、結果には素直に喜んでいます。
とかくジュニアばかりが注目されるロシア女子の中で、ベテランのレオノワが銀メダルに輝いたのもよかったと思います。昨年のワールドでも印象に残る演技を披露したレオノワが、モロゾフに師事した今シーズンは演技面でも成長したように思えます。とはいえ、全体的にはまだまだ大味。美姫や真央のような指先まで神経が行き届いた優美さといった点では劣ると感じています。ソトニコワや、トゥクタミシュアといった天才的な若手が追い上げてきてるだろうけど、負けないで欲しいです。
そしてあっこちゃん。
悲願の銅メダル、本当におめでとうございます。そして真央や佳菜子に代わって、元気のない日本にメダルを持ち帰ってくれたことに感謝します。
カロちゃん同様、今シーズンのあっこちゃんも全ての試合で表彰台に乗り、安定感がありました。昨シーズンワールドに行けなかった悔しさをバネに、「このままでは終われない」と、再び輝きを取り戻すための努力を重ねてきた彼女。でもそれは20代半ばを過ぎたあっこちゃんにとって容易なことではなかったはずです。この世界フィギュアの試合中、演技を見て泣けたのはあっこちゃんとゆづだけでした。(真央に関しては違う部分で泣けた)
体力面では一番不利であったろうし、表現面だけで勝負するという選択肢もあったろうけど、年齢を言い訳にすることなく、連続3-3ジャンプに挑み、成功に至りました。何度もコーチとぶつかりながら、自分のスケートを追求してきたあっこちゃん。この銅メダルは他のどの色より輝いたものだと思います。それでも後半のジャンプミスを悔しがり、「満足できる演技ではない」 と言い切った彼女に、さらなる進化を期待してしまうのは罪なことでしょうか?
佳菜子、
本人は舞台裏で悔し涙を流していたけど、総合5位は立派な成績です。
もともとショートが得意の子ではあるけれど、あのSPは特に素晴らしかった。ただそこで2位につけてしまったことで「またやっちゃうかも」と悪い予感は私の中にありました。
案の定・・・です。彼女はフリー、特に後半が鬼門ですな。失敗した瞬間に心が折れ、その後の演技に影響してしまう。ゆづが転倒してもそれを引きずることなく立て直した事と比べると、精神面の違いを感じます。それでも前半は3Tー3Tに成功し、その後のジャンプも高く飛んでいたし、何よりも表現面では先シーズンより格段に良くなっています。正直、シーズン前半の佳菜子を見たときは、昨シーズン、旋風を巻き起こした彼女も、ロシアの天才少女の勢いの前には今後世界のトップにい続けるのは難しいかもしれない、なんて思ったものでした。でもそれはトーシローの見当違いの見解だったと今ははっきりと言えます。佳菜子も進化している。メンタル面さえ強くなればもっと高みを目指せるはず。3回転のコンビネーションも来期は難易度を上げて欲しい。
シズニー
正直、見ているこちらが辛くなるボロボロの演技でした。GPFの時は足の故障もありましたが、全米選手権で調子を取り戻していたから、アシュリーと二人で来シーズン3枠を取り戻すだろうと楽しみでした。
とにかくジャンプが決まらなさすぎた。特にフリーは一つも成功せず転倒ばかりでまさかのディダクション―5。演技途中からジャンプを怖がっているのが見て取れました。
これでアメリカが現状の2枠確保出来るかはアシュリーの肩にかかることに。とてつもない大きなプレッシャーだったと思うけど、彼女はやってくれました。渾身の演技で4位に食い込み、大役を果たしましたね。良かった、素敵なスケーターがたくさん居るアメリカが、カナダのように1枠を争うなんて考えられないもの。
そして最後に・・・
私としてとてもショックな結果に終わった真央について何も述べないままシーズンを終わることはやはりできません。
が・・・・・
それはまた後日。
私も真央ちゃんのファン。
佳菜子ちゃんももちろん日本の選手だし応援していますが、素人目には、真央ちゃんが佳菜子ちゃんの歳だった時のことを思うと、あんまり期待できないというのが正直な感想です(素人考えです。スミマセン。大化けしたら土下座します。)世界フィギアの真央ちゃんについて・・・を楽しみにしていますね~。
こんなつたないブログを読んで頂き嬉しいです
私も真央は別格の存在で、
昨シーズンメディアが、佳菜子に対して、
「真央超えだ」なんて書き立てた時は、内心穏やかではありませんで。
真央がシニアに参戦したのは佳菜子よりさらに若い15歳、最もレベルの高いオリンピックシーズンに当時の世界女王スルツカヤを破ったのだから、佳菜子とは比べものにならないくらいの快挙だったんです。(いえいえ、佳菜ちゃんだって世界に通用するトップスケーターだと思っていますよ)
それに真央はいつだって女子シングル選手の中で最も高難度のプログラムを演じています。だからリスクも大きい。その結果がどうであろうと彼女を信じて応援するだけです。。一緒に応援しましょう