ダンサー・イン・ザ・ダーク
(★★)
(2001年 デンマーク)
監督・脚本:
ラース・フォン・トリアー
出演:
ビョーク、カトリーヌ・ドヌーブ、
デビッド・モース、
ピーター・ストーメア他
舞台は、60年代アメリカの片田舎。
チェコから移民してきたセルマ(ビョーク)は、
町工場で働き、女手ひとつで息子ジーンを育てている。
セルマは遺伝性の病気を抱えていた。
いずれは失明するという目の疾患である。
そして彼女は、息子も同じ病になることを恐れて、その治療代を貯めるために内職も始める。
移民の理由は、遺伝性の病気を抱えている息子に、アメリカで手術を受けさせたいためだ。
そんな忙しく、つつましい生活の中、彼女はまるで現実逃避するかのように、徐々に視力を失いつつある暗闇の中で、
幻想のミュージカルの世界で、生き生きと踊る。
この瞬間こそが彼女のもっとも輝く時間だった。
しかし、現実の世界は厳しく残酷なものである。
思い切り前方座席で観ててしまい、映画の中で揺れながら、船酔い状態。(初体験)
実はこれ、カメラワークによるもの。
手ぶれの映像はきつい。
おまけに、ラストまで、これでもかこれでもかって感じの、救いようのないサディスティックな展開。
ある意味、嫌悪感を覚えるような映画。
映画の作り方を否定するつもりもないし、ビョークの演技は見事。
ミュージカルも迫力がある。
それにしても実に胸の悪い映画だ。
こんな映画は耐えられない。