アメリカン・スナイパー
American Sniper
監督 クリント・イーストウッド
脚本 ジェイソン・ホール(英語版)
原作 クリス・カイル『ネイビー・シールズ最強の狙撃手』(原書房)
製作 クリント・イーストウッド
ロバート・ロレンツ
ピーター・モーガン
アンドリュー・ラザール(英語版)
ブラッドリー・クーパー
出演者 ブラッドリー・クーパー
シエナ・ミラー
撮影 トム・スターン
編集 ジョエル・コックス
ゲイリー・D・ローチ(英語版)
製作会社 ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ
マッド・チャンス・プロダクションズ
22nd & Indiana Pictures
マルパソ・プロダクションズ(英語版)
配給 ワーナー・ブラザース
公開 2014年12月25日(限定公開)
2015年1月16日(全国公開)
日本 2015年2月21日
上映時間 132分
製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $58,000,000
興行収入 $307,158,000
日本22.5億円
評価・・・★★★★
主人公のカイル・カイルはテキサス州に生まれ、厳格な父親に狩猟を教わりながら育った。
ある時、いじめられていた弟を暴カで守ったカイルは、
父親から「お前は弱い羊達を守る牧羊犬(シープドッグ)になれ、狼にはなるな」と教わるのだった。
時は経ち、カウボーイに憧れロデオに明け暮れていたカイルは、
1998年にアメリカ大使館爆破事件をテレビで見て愛国心から海軍に志願する。
30歳という年齢ながら厳しいNavy SEALsの選抜訓練を突破して特殊部隊シールズに配属され、
私生活でもバーで出会ったタヤという女性と交際を始めて幸せな生活を送るクリスであったが、
アメリカ同時多発テロ事件を契機に戦争が始まり、
カイルもタヤとの結婚式の場で戦地への派遣が告げられるのだった。
イラク戦争で狙撃兵として類まれな才能を開花させたカイルは、
大きな戦果を挙げたことからいつしか軍内で「伝説(レジェンド)」と称賛されるようになるが、
敵からは「悪魔」と呼ばれ懸賞金をかけられるようになる。
また、後に過激派組織ISILへと変貌するテロ組織を率いるザルカーウィー容疑者を捜索する作戦へと参加したカイルは
1000m級の射撃を行う元射撃オリンピック選手の敵スナイパー「ムスタファ」と遭遇し、
以後何度も死闘を繰り広げる。
繰り返される凄惨な戦いのなかでビグルスは戦傷により視力を失い、
戦争に疑問を感じ始めたマーク・リーは戦死し、
強い兄にあこがれて海兵隊に入隊した弟はイラク派兵で心に深い傷を負って除隊した。
同僚や弟が戦場で傷付き、倒れてゆくさまを目の当たりにして、
徐々にカイルの心はPTSDに蝕ばまれていった。
戦地から帰国するたびに変わっていく夫の姿に苦しみ、
人間らしさを取り戻してほしいと嘆願するタヤの願いもむなしく、
戦地から帰国するたびにカイルと家族との溝は広がっていく。
4度目の派遣でムスタファを倒すという任務を果たしたカイルは海軍を除隊するが、
戦争の記憶に苛まれ一般社会に馴染めない毎日を送っていた。
しかし医師に勧められて始めた傷痍軍人達との交流を続けるうちに、
少しずつ人間の心を取り戻していく。
しかしある日、退役軍人の一人と射撃訓練に出かけた先でその男に殺害される。
俳優としても映画監督としても大好きなクリント・イーストウッドの
実話をベースにした作品で、素晴らしい作品だと思いますが、
映画の感想を述べるのは実に難しい。
私は戦争映画を好んでよく見ます。
戦争が好きだからじゃない。
いつも思うのは、戦争に「正義」はあるのか?
戦う相手は「敵」だとしても
こちらが「善」で相手が「悪」などと言う括りは、
ストーリーのスタンスで立場は逆になるわけだから。
悲惨な戦いを繰り返し、街を破壊し、多くの死者を出し
生きて帰ったものも心を壊して苦しみ、愛するものを失くした家族も一生苦しむ。
今日も世界のあちこちでいくつもの戦争が繰り広げられている。
人間ってなんなんでしょうね。
イラク戦争は、
アメリカ合衆国が主体となり2003年3月20日から、
イギリス、オーストラリアと、工兵部隊を派遣したポーランド等が加わる有志連合によって、
イラク武装解除問題の進展義務違反を理由とする『イラクの自由作戦』の名の下に、
イラクへ侵攻したことで始まった軍事介入です。
正規軍同士の戦闘は2003年中に終了し、
同年5月にジョージ・W・ブッシュにより「大規模戦闘終結宣言」が出されましたが
後にイラク国内での治安の悪化が問題となりイラク国内での戦闘は続行。
2010年8月31日にバラク・オバマにより改めて「戦闘終結宣言」と
『イラクの自由作戦』の終了が宣言され、
翌日から米軍撤退後のイラク単独での治安維持に向けた『新しい夜明け作戦』が始まった。
そして2011年12月14日、米軍の完全撤収によって
バラク・オバマがイラク戦争の終結を正式に宣言しました。
「イラクの自由作戦」も「新しい夜明け作戦」も戦争ですよね。
敵側としては、「俺らの国のことだろ、アメリカ何様?」ってなりますよね。
「戦争」に必要なのは「大義名分」で、
誰のための、本当は何が目的の戦争なのかと思ってしまう。
1番怖いのは「人間」なんだろうな。
「平和」という言葉が、どこか空々しく感じてしまうのは私だけでしょうか?
映画のキャッチコピーは、
「米軍史上最多、160人を射殺した、ひとりの優しい父親」
この映画にはアメリカ内でも色んな論議を呼んでいるようです。
「遠くの敵ならよく見える」
本当の「敵」は、実は近いところにいるのかも。
色々と考えさせられる映画です。
みんな愛する人と、笑って楽しく日々の生活を送りたいはず。
「戦争」で幸せになる人なんて1人もいないのは確か。
それにしてもクリントイーストウッドは、年を重ねても素敵ですね。
American Sniper
監督 クリント・イーストウッド
脚本 ジェイソン・ホール(英語版)
原作 クリス・カイル『ネイビー・シールズ最強の狙撃手』(原書房)
製作 クリント・イーストウッド
ロバート・ロレンツ
ピーター・モーガン
アンドリュー・ラザール(英語版)
ブラッドリー・クーパー
出演者 ブラッドリー・クーパー
シエナ・ミラー
撮影 トム・スターン
編集 ジョエル・コックス
ゲイリー・D・ローチ(英語版)
製作会社 ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ
マッド・チャンス・プロダクションズ
22nd & Indiana Pictures
マルパソ・プロダクションズ(英語版)
配給 ワーナー・ブラザース
公開 2014年12月25日(限定公開)
2015年1月16日(全国公開)
日本 2015年2月21日
上映時間 132分
製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $58,000,000
興行収入 $307,158,000
日本22.5億円
評価・・・★★★★
主人公のカイル・カイルはテキサス州に生まれ、厳格な父親に狩猟を教わりながら育った。
ある時、いじめられていた弟を暴カで守ったカイルは、
父親から「お前は弱い羊達を守る牧羊犬(シープドッグ)になれ、狼にはなるな」と教わるのだった。
時は経ち、カウボーイに憧れロデオに明け暮れていたカイルは、
1998年にアメリカ大使館爆破事件をテレビで見て愛国心から海軍に志願する。
30歳という年齢ながら厳しいNavy SEALsの選抜訓練を突破して特殊部隊シールズに配属され、
私生活でもバーで出会ったタヤという女性と交際を始めて幸せな生活を送るクリスであったが、
アメリカ同時多発テロ事件を契機に戦争が始まり、
カイルもタヤとの結婚式の場で戦地への派遣が告げられるのだった。
イラク戦争で狙撃兵として類まれな才能を開花させたカイルは、
大きな戦果を挙げたことからいつしか軍内で「伝説(レジェンド)」と称賛されるようになるが、
敵からは「悪魔」と呼ばれ懸賞金をかけられるようになる。
また、後に過激派組織ISILへと変貌するテロ組織を率いるザルカーウィー容疑者を捜索する作戦へと参加したカイルは
1000m級の射撃を行う元射撃オリンピック選手の敵スナイパー「ムスタファ」と遭遇し、
以後何度も死闘を繰り広げる。
繰り返される凄惨な戦いのなかでビグルスは戦傷により視力を失い、
戦争に疑問を感じ始めたマーク・リーは戦死し、
強い兄にあこがれて海兵隊に入隊した弟はイラク派兵で心に深い傷を負って除隊した。
同僚や弟が戦場で傷付き、倒れてゆくさまを目の当たりにして、
徐々にカイルの心はPTSDに蝕ばまれていった。
戦地から帰国するたびに変わっていく夫の姿に苦しみ、
人間らしさを取り戻してほしいと嘆願するタヤの願いもむなしく、
戦地から帰国するたびにカイルと家族との溝は広がっていく。
4度目の派遣でムスタファを倒すという任務を果たしたカイルは海軍を除隊するが、
戦争の記憶に苛まれ一般社会に馴染めない毎日を送っていた。
しかし医師に勧められて始めた傷痍軍人達との交流を続けるうちに、
少しずつ人間の心を取り戻していく。
しかしある日、退役軍人の一人と射撃訓練に出かけた先でその男に殺害される。
俳優としても映画監督としても大好きなクリント・イーストウッドの
実話をベースにした作品で、素晴らしい作品だと思いますが、
映画の感想を述べるのは実に難しい。
私は戦争映画を好んでよく見ます。
戦争が好きだからじゃない。
いつも思うのは、戦争に「正義」はあるのか?
戦う相手は「敵」だとしても
こちらが「善」で相手が「悪」などと言う括りは、
ストーリーのスタンスで立場は逆になるわけだから。
悲惨な戦いを繰り返し、街を破壊し、多くの死者を出し
生きて帰ったものも心を壊して苦しみ、愛するものを失くした家族も一生苦しむ。
今日も世界のあちこちでいくつもの戦争が繰り広げられている。
人間ってなんなんでしょうね。
イラク戦争は、
アメリカ合衆国が主体となり2003年3月20日から、
イギリス、オーストラリアと、工兵部隊を派遣したポーランド等が加わる有志連合によって、
イラク武装解除問題の進展義務違反を理由とする『イラクの自由作戦』の名の下に、
イラクへ侵攻したことで始まった軍事介入です。
正規軍同士の戦闘は2003年中に終了し、
同年5月にジョージ・W・ブッシュにより「大規模戦闘終結宣言」が出されましたが
後にイラク国内での治安の悪化が問題となりイラク国内での戦闘は続行。
2010年8月31日にバラク・オバマにより改めて「戦闘終結宣言」と
『イラクの自由作戦』の終了が宣言され、
翌日から米軍撤退後のイラク単独での治安維持に向けた『新しい夜明け作戦』が始まった。
そして2011年12月14日、米軍の完全撤収によって
バラク・オバマがイラク戦争の終結を正式に宣言しました。
「イラクの自由作戦」も「新しい夜明け作戦」も戦争ですよね。
敵側としては、「俺らの国のことだろ、アメリカ何様?」ってなりますよね。
「戦争」に必要なのは「大義名分」で、
誰のための、本当は何が目的の戦争なのかと思ってしまう。
1番怖いのは「人間」なんだろうな。
「平和」という言葉が、どこか空々しく感じてしまうのは私だけでしょうか?
映画のキャッチコピーは、
「米軍史上最多、160人を射殺した、ひとりの優しい父親」
この映画にはアメリカ内でも色んな論議を呼んでいるようです。
「遠くの敵ならよく見える」
本当の「敵」は、実は近いところにいるのかも。
色々と考えさせられる映画です。
みんな愛する人と、笑って楽しく日々の生活を送りたいはず。
「戦争」で幸せになる人なんて1人もいないのは確か。
それにしてもクリントイーストウッドは、年を重ねても素敵ですね。