結婚式前日、
朝、開店前に待ち合わせ、料理長と食材の買い物。
大手の食品卸スーパーで、段取り良い料理長の指示のもと
次々とカートに入れる。
ダンボール、いくつあったか覚えていない。
事前に料理長が準備してくれていたものもあった。
店からはは別行動。
暴風の中 (なぜって、やっぱり台風が来た)、
必要物品を積んで料理長はすぐに現地に向かった。
ワタシは他の荷物も積み込み、遅れて現地に向かうことになっていた。
昼前には
忘れ物がないか点検し、
ひとり、運転して松江を出発した。
徐々に風雨が強くなる。
山あいに入ると、打ちつける雨で見通しも悪く、
看板が飛んできたり、
木が折れていたり、
落下物で道が狭くなっていたりした。
こわかった。
でも
いよいよ明日!
アドレナリンの放出のためか、道を突き進むことが出来た。
現地では料理長が調理場で物品の点検を済ませ
煮込み料理を開始していた。
今夜、泊り込んで準備してくれることになっていた。
素人でも出来る下準備を(料理長も素人なのだが)
松江の友人に託された。
帰りに持っていってお願いしてほしいということだった。
準備の進む中、台風は容赦なく私たちに向かって突き進んできた。
外の状況は最悪。
建設し終わったばかりの教会が心配だった。
ブルーシートで全体を覆い、
まだ乾ききっていない教会のシンボル、泥壁の無事を祈った。
心配してもしかたない。
最善の策で守り、信じて、準備をしていた。
夕方、新潟から来てくれることになっていた友人の一家が
車で松江に到着したと携帯に連絡が入った。
電波が通りにくい環境なので、話も途切れ途切れ。
遠方から見ず知らずの松江まで
しかも暴風雨の中、ほんとに大変だったと思う。
感謝の気持ちでいっぱいだった。
出来る限りの準備を済ませ、
いくらか雨も小降りになってきた(←希望的観測)真っ暗な空を見ながら、
帰りは彼の運転で、松江に戻った。
当然、翌日の天気が気になっていた。
悪天候だった場合の段取りもきちんとしていたが
前日の台風直撃ということで、雨天の確実性が増し、
雨天用の最終打ち合わせも済ませてから現地を後にしていた。
準備は万全との自信があったためか、
不思議と
“天候は天に任せる”気持ちの余裕があった。
その夜、
やっと
誓約書を
準備した。
前夜になってもまだ出来上がってなかった。
どんな言葉で誓約しようか、考える間もなくいろんな準備に追われていたと思う。
考えると、うまくいえない。
ありきたりでは、もちろんダメ。
ホントの気持ちを言葉にしたい。
誓約書の用紙だけ作成して、
遅くに眠りについた。
当日、
空は、
晴れていた。
快晴とは言いがたいが、雨は降ってない。
よしっ!
ふたり一緒に早朝、
現地に向かった。
向かう車の中で、今日の、今の気持ちで誓約の言葉を考えた。
現地では、泊り込みの料理長と友人達が当然準備に追われていた。
今まで協力してくれていた友人達が教会の周りで本番の作業を始めてくれていた。
あわただしく、みんなに挨拶を終え、
教会の確認。
OK!
そして、
ワタシ、花嫁は
信頼している友人にヘアスタイリング、メイクをしてもらった。
ドレスを着た。
もう一人の信頼おける友人は、その横で司会の内容確認をしてくれていた。
彼女の度胸で、きっとうまくいくと信じていた。
新郎はまだ、外でブルーシートをはずしたり、バージンロードを敷いたり、
式の段取りの連絡をしていた。
支度の合間に、
誓約の言葉を、震える手を平常心で押さえながら、
記した。
その頃になると、
新郎も支度を終え、
両家の親族も到着し、
出席者がそろってきていた。
さあ、
とうとう、
本番を迎えました。
ワタシは父とバージンロードに向かいました。
彼が、みんなが、教会で温かく見守ってくれていました。
~~~書ききれない思いと、感謝をこめて~~~