さて、前回をもってひと通り柴又散歩を終えたわけですが、参加してくれた「まちアルキスト」の3人に集ってもらい反省会を開きました。以下はその主なやり取りです。
管理者「みなさん、お疲れさまでした」
A「お疲れさまじゃないよ! 長すぎるよ! この散歩、始まったのが5月だぜ。足かけ3カ月じゃないの!」
管理者「はあ、どうもスミマセン」
B「それでなんなの? あたしたちホント疲れてるんですけど」
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長い長い柴又散歩もいよいよ最後のチェックポイントです。それは「おりつ地蔵」という小さなお地蔵さん。
ではそのお地蔵さんはどこにあるのかというと、この旅の出発点だった柴又駅前広場なのです。正確には駅前広場のすぐ脇というべきかもしれませんが。とにかく駅へ向かいましょう。
広場の真ん中の寅さん像からほんの少し離れたところに「おりつ地蔵」はあります。駅舎に向かって左手です。最初のころ「見物」したベンチ . . . 本文を読む
前回マニアックに寅さん映画の「名場面」の現場を見物しましたが、そこから京成線の線路のすぐ向こう側に柴又の「隠れた名所」(?)があります。
それが柴又の鎮守社「八幡神社」です。
経路は、いったん元の道に戻ってから線路を渡り少し歩いた右手です。前回の地図を参照してください。
ここは賑やかな帝釈天とは打って変わって、ほとんどひと気もなく静かです。時折り横の線路を走る電車の音が一瞬静寂を破りますが、 . . . 本文を読む
前回は帝釈天の玉垣を見物しました。今回は通常の観光旅行では行かないようなマニアックな「名所」を訪ねたいと思います。
それでは引き続き帝釈天の横の道をそのままひたすら直進してください。途中、川魚料理の川千屋を左手に、古刹・真勝院を右手に見ながら、まっすぐ行きます。
やがて、柴又街道にぶつかりますので、そこを渡ってから右手へ曲がってください(つまり、柴又街道を右手=金町方面へ)。少し歩くと、柴又街 . . . 本文を読む
江戸川の土手を降りて再び柴又の町なかへ戻ることとしましょう。ただし、同じ道ではつまらないので、今度は来た時とはべつの道を歩きます。
例の「落書きアート」付近の上から土手を降ります(そこに信号があります)。
土手の上からも見えますが、下に降りたところには有名な川魚料理の「川甚」がありますから、その横を通って直進します。
ちなみに「川甚」は文学作品にたびたび登場する老舗です。一例をあげると、夏目 . . . 本文を読む
いまわたしたちは金町浄水場の近辺の土手にいます。そこから江戸川のほうに目を向けると、妙な形の建物があります。どことなく愛嬌のあるやつじゃありませんか。そうです、これは寅さん映画でおなじみ(?)の「三角塔」です。
これ、正式になんというのか知りませんけど、取水塔とかいうんですかね。ここでは「三角塔」と呼んでおきましょう。
この「三角塔」の手前の土手に寅さんが寝っ転がっているシーンがあったように思 . . . 本文を読む
江戸川の河川敷を堪能した後は、例の「落書きアート」の手前にある階段から再び土手に登りましょう。
このまますぐ町なかへ降りてもいいのですが、せっかくですので、土手を少し北上しましょうか(北上というと大げさですが、要するに土手に上がった右手です)。
ぶらぶら歩いて行くとやがて左手に塔のような円筒形の物体が現れます。そこが「金町浄水場」です。大事な飲み水がここから供給されているわけですね。でも、そう . . . 本文を読む
もし柴又散歩の時間帯が夕方にさしかかるようなら、ぜひ柴又の夕陽を見たいものです。とくにどうということもないのですが、わたしは河川敷から見る柴又の夕景がすっかり気に入りました。
こういう景色のなかにいると、ついハードボイルドな気分になります。なります…なります、よね? なりませんかねえ。まあせいぜいハードボイルドを気取る寅さんみたいなものでしょうけどね。
とにかく、実は、柴又はハードボイルドワン . . . 本文を読む
江戸川河川敷には野球のグラウンドが何面かあります。そこでは休日などに草野球の試合が行われています。しかし、ひょっとすると、ここがプロ野球のグラウンドになっていたかもしれないのです!
話はプロ野球発祥の時期にまで遡ります。大日本東京野球倶楽部(現在の巨人)が発足した際、ここ柴又の河川敷がホームグラウンドの候補の一つとなったのでした。
結局、柴又は選ばれず、千葉県の谷津に決まりましたが、柴又散歩に . . . 本文を読む
前回ちょっとふれたように、対岸の国府台(葛飾)は万葉集にも詠まれています。ひょっとすると今わたしたちが見ている江戸川べりの風景は、古代人が詩情を抱いた風景とそれほど違っていないのかもしれません。そう思うと、なんだか感慨深いものがあります。
リービ英雄が『英語でよむ万葉集』(岩波新書、2004)のなかで次の東歌を取り上げて英訳しています。
葛飾の 真間の浦廻(うらみ)を 漕ぐ船の 船人騒く 波立 . . . 本文を読む