ビートたけしの小説『漫才病棟』中の葛飾探訪の第3回目(最終回)
です。
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前回ご紹介したとおり、
主人公たちは、内海師匠の通夜に出席するため、
金町の駅前団地へと向かいましたが、途中、
「駅前の赤提灯」へ立ち寄ることとなりました。
そこで、主人公は、
かつて内海師匠にゴルフに連れて行ってもらったとき
のことを回想します。
ゴルフといっても、場所は「江戸川の河川敷」。
内海師匠が晩年 . . . 本文を読む
前回に引き続き、
ビートたけしの小説『漫才病棟』中の葛飾探訪、第2回目です。
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主人公らは、内海師匠の通夜に出席するため、
金町の駅前団地へと向かいました。
しかし、
とても素面(しらふ)で師匠の顔を見る気がしなかったので、
「団地とは反対側の出口に出て、とりあえず一杯引っかけようと、
駅前の赤提灯」
へ入りました。
そこは
「内海師匠によく奢って貰った店で、なにしろ金町の安酒 . . . 本文を読む
ビートたけしの小説『漫才病棟』の中の葛飾探訪記です。
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この小説は、
浅草の売れない若手漫才師を語り手(主人公)とする
自伝的物語です。
葛飾への言及があるのは、
かつて売れた経験をもつものの、さびしい晩年を過ごした
ベテラン芸人の内海師匠の思い出を語る場面。
該当箇所だけ紹介しますと、
まず、いきなりですが、内海師匠死亡の話から。
ある日、演芸場に、内海師匠が
「金町の駅前団地 . . . 本文を読む
■浅草公会堂
前回で、とりあえずのところ、
ビートたけし『浅草キッド』の散歩はおしまいです。
が、
せっかくここまで来たのですから、
帰る前に、この本以外にも、
あともうちょっとだけ、ビートたけしゆかりの「名所」を
歩いていくこととしましょう。
一つは、浅草公会堂です。
ここの入口横の床には、浅草ゆかりの芸能人の手形が飾られています。
ビートたけしの手形もしっかりあります。
下の写真の . . . 本文を読む
わたしたちの散歩も、
もうそろそろ終わりに近づいてきました。
しかしながら、
ここまで歩いてきて、せっかくの浅草散歩なのに、
何かもの足りなく思いませんか?
そうです、浅草といえば観音様。
肝心の観音様を拝まないで帰ることなどできるでしょうか?
ご安心を。ちゃんとビートたけしも浅草寺に参拝しているのです。
ですので、その場面を紹介しつつ、
わたしたちも散歩のゴールへ向かうこととしましょう . . . 本文を読む
■ビートたけしの住まい
ところで、
浅草時代のビートたけしはどんなところに
住んでいたのでしょうか?
『浅草キッド』には、
当初はフランス座の楽屋に寝泊りしていたが、
やがて師匠のいる「第二松倉荘」というアパートへ引っ越した、
とあります。
ビートたけしによると、
第二松倉荘はモルタル4階建てで、1階には駐車場もあり、
外見は立派。
だが、
「建物の中は壁も階段も朽ちて剥げ落ち、通路も . . . 本文を読む
■ビートたけしの相棒、登場!
ビートたけしの浅草ライフには相棒がいたようだ。
といっても、後の漫才の相方のことではない。
たけしの後からフランス座にやって来た
作家志望の「いのうえ」という若者と仲良くなり、
いつも2人でつるんでいたようなのだ。
毎晩のように、たけしはコントの稽古を終えると、
いのうえを誘って「曙湯」という銭湯に行き、
その後は「さくま」でチュウハイを飲んだ
と『浅草キッド . . . 本文を読む
前回は、芸人ビートたけし誕生の「現場」を歩きました。
今回は、ビートたけしの浅草ライフを
探索してみることとしましょう。
■ビートたけしの食生活
『浅草キッド』にはこんなふうに食生活の一端が明かされています。
「朝はフランス座のななめ前にある「ブロンデイ」という喫茶店に
寄って、二百五十円のモーニングサービスのトーストを食い、昼は
オペラ靴店の裏の「一八」という立ち食いソバ屋の一杯百 . . . 本文を読む
ビートたけしが浅草時代を振り返った自伝『浅草キッド』には
実在する地名、店名がたくさん出てきます。
時代は今から30年以上も前ですが、
当時の浅草の町並みがどれくらい残っているものでしょうか。
そんなささやかな「問題関心」をもって、
本のなかに登場する何ヶ所かを探訪してみましょう。
■いきなり、もうない「松竹演芸場」
ビートたけしは芸人になるため、
昭和47年の夏、浅草にやって来ました . . . 本文を読む