白バイ事故裁判にまつわる高知県警の証拠隠滅の疑いについて、高知検察審査会が不起訴不当の議決を下しました。せっかくの不起訴不当の議決ですが、証拠隠滅罪の時効は3年ですので事故当日を起点とすると、実質1か月ほどしか時間がありません。
●高知地検は時効待ちで逃げ切る不作為作戦高知地検が証拠写真のネガを見るのに1か月もかかるはずがありません。やろうと思えばすぐにでも動けるはずですが、なにもせずに時効待ちに持ち込むはずです。
走行実験による鑑定結果への反論もやらずに放置するのでしょう。そんな態度が予想されることに恥も何も感じないのでしょうが。まさに「恥知らず!」な高知地検ですな。
●偽証罪で提訴は?支援する会の方々に提案したいのですが、県警側の証人を偽証罪で提訴し直すのはどうでしょう。
偽証罪の時効は7年ですから時間的なマージンがあります。
この事件で出回っている資料を見ていると明らかに偽証だろうと思える話があります。
まず、ABSは低速で効かないとした技官の証言。これは実機検証でABSが作動していたことが確認されています。ABSはタイヤの速度と車両速度の差異で作動する仕組みであり、白バイを巻き込んだとしてもABSが作動しなくなることはありません。スリップ痕が付かない車が白バイを巻き込んだらスリップ痕が付くなんてのは、県警の
詭弁ウソにすぎないのです。
もう1つは、前輪のみにスリップ痕が付いたことを「車重が重くなる方がスリップしやすい」と物理的にナンセンスな説明をした技官の証言。
さらに極めつきが「白バイが60km/hで走行していた」と
ウソっぽい話をした白バイ同僚隊員の証言。利害関係がある白バイが偶然に同僚の事故を目撃するのは確率からいっても荒唐無稽な話なのです。
●本当にバス側に過失責任があったか?地裁の判決文を読むと、片岡さんの過失について「接近してくる白バイを発見し、ブレーキをかけるなどして事故を回避する事が可能であった」と決めつけています。つまり、真実と向き合わないカタタ裁判官は「車道に出る時に白バイが見えたはず」と言っている訳です。この点について反証できれば過失責任が無かったことが証明できないでしょうか?
地裁判決文や他の資料から数値的な条件を読むと次のようになっています。
白バイは約60km/hの速度で第2通行帯(右車線)を通行
同僚隊員の証言:白バイとバスを同時に見てから衝突まで3~4秒
バス右方の見通し距離:98.6m(中央分離帯側)168m(歩道側)
バスが衝突地点まで6.5mを進む時間:4~5秒(動画のコマ数から計算)
もし、検察が言うように走っていたバスが6.5m進んだ地点
(f)で白バイと衝突したとします。バスが普通に加速して衝突地点まで進むのに4~5秒かかります。以上の条件で、衝突したとされる地点から逆に追ってみましょう。
こちらも参照
→
白バイは衝突前に何をしていたか?●白バイ速度が100km/hなら過失責任が問えない60km/hで走行する白バイは秒速約17mで進みます。衝突の4~5秒前というと68~85m離れた道路上
(c)で白バイが見えることになります。