長い下り坂

昨夜の冷たい風がないぶん、今朝は少し楽に感じるが、それでも寒さは厳しくなってきていることを実感する。

寒くなると人恋しくなるというが、家族は別として、どうにかこうにかひとりでここまで歩いて来ることができた。もちろん、厳密に言えばひとりという訳ではないのだが、深いところで何かを共有する、共に歩く人はいなかった。

だが、そろそろ「男おひとりさま」という言葉を実感し、それなりのライフスタイルを築いていった方がいいようだ。コミュニケーション能力の決定的な欠如は、それはそれでうまくコントロールするしかないのだが、いずれ一人になったときに、兄弟に頼るのは申し訳ない。

広く浅く、通り一遍の付き合いをしながら穏やかに過ごし、やがて静かに消えていく。そんな人生を描くのは寂しいが、そんな人生しかないならそれなりの準備が必要だ。