数字

僕らの生活は、数字に左右されることがたくさんある。道具だったものにいつしか使われているという感じで、その傾向はコンピューターという次の大物の登場により強まっている。

一昨日、『ちりとてちん』の関東地区の視聴率が、連続テレビ小説史上最低だったという報道があった。受信料によって賄われているとはいえ、ＮＨＫも無関心ではないだろう。
確かに、身近の人と『ちりとてちん』の話題で盛り上がることもないし、僕自身、ＢＳで録画して観ていたのだから、偉そうには言えない。
だが、数字には現れない「何か」を感じるし、番組の掲示板や多くの人たちのブログ、そして、大阪の『繁盛亭』だけでなく、東京の寄席にも人々が集まっていると聞く。すべてが『ちりとてちん』によるものではないだろうが、その影響は少なくないだろう。そして、それをＮＨＫ自身が実感しているからこそ、ファン感謝祭やスピンオフ企画などが実現して、しようとしているのだろうから。

ただ、観ていなかった人が多いのも事実で、そんな人たちにこそ、５月５、６日に放送される『総集編』をぜひ観てほしい。そして、数字など気にならないほど「そ～こ～～抜～け～に～！」しびれる、ちりとてワールドの片鱗を味わってほしい。そして、食後に残る温もりを楽しんでほしい。