セイショウ坊のブログ

埼玉県飯能(はんのう)市 真言宗智山派・円泉寺住職です。
円泉寺ホームページにもブログがございます。

野田市の摩怚利神(摩多利神)またりじん

2021-07-03 07:56:45 | 他の寺社
明治から昭和の初期まで、群馬県・埼玉県・千葉県の利根川沿い地域で、疫病よけに摩多利神(またりじん)を祀りました。

千葉県野田市の関宿地区では、明治30年の洪水により赤痢が大流行したため多くの方が亡くなっています。
そのために、あえてで疫神である摩多利神を祀り、流行病(はやりやまい)の平癒を祈願しました。
この地区は利根川と分流である江戸川に挟まれた細長い地域です。


この地区では摩怚利神と彫られています。「まそりじん」「ましょりじん」あるいは「まそりがみ」と言っているのかもしれません。
疱瘡神も同じように、疫神として祀られているところが、この地区ありました。


富蔵寺 船形


羽黒神社 中里


白山神社 木間ケ瀬


妙楽院 阿部自治会館近く 平成20年の建立(再建?)


JAちば東葛 川間支店近く


他にも民家などで祀られているようです。

利根川流域などでは、御堂を建立し祀った場所も多くあります。


摩多利神(三面大黒天)のイラストです。



大黒天とは思えない、恐ろしい姿をしています。
今は忘れられた神様ですが、新型コロナウイルスの猛威が明治時代にあったとしたら、多くの人々が手を合わせていたと思います。

早くコロナが収まってくれることを願っています。


摩多利神の詳細は、当寺ホームページに記載してあります。摩多利神(またりじん)ー三面大黒天との関連 関東の摩多利神


是非参考にしてください。




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