コヤマリンスタジアムまで徒歩15分

完全終了しました!!
記事もすこしずつ消していきます。
マリーンズファンは辞めてませんし、辞めませんよ♪

いまさら箱根駅伝2010♪

2010年01月06日 23時30分00秒 | その他スポーツ

新年6日になって、いまさら箱根駅伝についての感想と5区山登り問題について、相変わらず文章構成や結論などを先に考えず、つらつらと無駄に長く述べてみたいと思います。
私は元々(完全なる三流ですが♪)陸上長距離選手でもあり、カミさんも昔からかなり興味があり、正月、箱根駅伝をテレビで観ていました。 さすがに2日間ともスタートからゴールまでずっと、なんてことはありませんけどね。 2日は千葉マリンでの初投げにも行きましたし(但し、道中、音声はラジオ、映像はテレビという状態で見ていましたが)。



最初に感想の総括を・・・

ひとことで感想を申し上げるのであれば、”駅伝競走”としてみたら非常につまらないレースでした。
レース後の監督会議でも話題になったようですが、往路は1~4区は関係なしに、実質5区だけで順位が決定。 復路では、優勝争いもシード権争いも、さらには学連選抜がシード圏内に入るかどうかさえ、復路の序盤にはほぼ決定してしまった。 5区だけで全てが決まったレースになってしまった。



柏原くんの快走と5区問題・・・

昨年も思っていたことであるのですが、5区が10区間中の最長距離に変更になったことにより、異常なほどの山登り偏重になってしまった。
今年も5区だけで決まるんだろうな、と思いながら1~4区を観ていたのですが、案の定そうなった。 5区自体は、千葉マリンでキャッチボールしていたので全くリアルタイムで映像を観ていなかったのですが、幕張メッセの駐車場に戻ってテレビを点け結果をしった時、全くの予想通りの結果になっていた。 
マスコミ的には、元々目玉としていた柏原くんが圧倒的な走りでドラマを作ってくれたからいいでしょうけど(実際には、箱根駅伝くらいしか長距離レースや駅伝を観ない、という人にとっては楽しいレースだったでしょう。 Yahoo!のアンケートをみても、そういう結果になっているようですし。)

別に、東洋大学の柏原くんの走りに何一つ難癖付けるつもりはありません。 それどころか、諸手を挙げて称賛すべき走りでした。 一言でいえば、化け物レベルですね、彼の山登りの走りは。
ダイジェスト映像とはいえ、夜にBS日テレで再放送していたのを観ましたが、後ろから追いかけ、追いついた途端に並走させることなく一気に抜き去り、コーナーを曲がることに抜かれた選手の姿が消えていく。 少なくとも山登りに関しては、いかなる選手と比べても圧倒的な「適性の差」がある。 前日のニューイヤー駅伝でも走っていた今井も、学生時代は山登りで圧倒的な適性を発揮し、他選手の追随を許さない選手でした。 過去にも「山の神」とマスコミに名づけられた選手は何人もいた。 でも、おそらく歴代の「山の神」と比較しても、柏原くんの山登り適性は一番ではないかと思う。


箱根駅伝で「世界に通用する選手を作る」だと???

話を戻すと、5区山登り区間を最長区間に変更した理由として、マラソンで世界に通用する選手を育てるため、ということだった。
 また、その煽りを受けて最短区間となった4区は、トラックを中心としたスピードのある中長距離選手育成のため、ということ名目になっている。 でも、23.4kmでマラソン選手育成?。 18.6kmで中長距離選手育成?
関東陸連会長は何を寝言言っているのでしょうか? 2.5km走行距離を伸ばしたからといって、なぜ42.195kmの育成になる? 標高差864mもあるマラソン大会がある? 現在の「超スピード時代」の男子マラソン界で、山登りで鍛えて圧倒的な記録や強さを生んだ選手がたくさんいるとでもいうのだろうか? もし、本当に「超スピード時代のマラソン」に対応するために箱根駅伝として考えるのだったら、比較的高低差が小さい区間を30km前後にでも伸ばす方が効果あるでしょう。 ハーフマラソンクラスのスピードを維持しながら30kmまで走りきれる走力をつける必要がある。 前半から5km14分30~40秒で飛ばす「超ハイペース」時代なのですから、学生だからそのタイムは難しいとはいえ、14分40~50秒程度で30kmを走破できる選手を輩出するくらいでないと、現在の世界男子マラソンに対抗しようというのは困難でしょう。
中長距離選手を育成するのなら、同様に18.6kmなんかではなく10~12kmくらいまで短くした方がよいでしょう。 実際に、出雲駅伝や全日本大学駅伝ではそういった距離設定があるわけです。 実業団のニューイヤー駅伝でも同様です。 区間賞を獲る選手は28分を切るくらいで、かつ複数の選手が28分30秒以内で次々と駆け抜けるくらいのスピード区間を作る。 世界で通用するためには、速さ(≒タイム)だけでなく、「強さ(≒駆け引き)」+「スピード」を兼ね備えていないと厳しいのですから。


駅伝競争と駅伝イベント

ここまで書いて気付いた人もいるかもしれません。
箱根駅伝は、あらゆる駅伝競走の中でもかなりの「特殊」な駅伝です。 10区間もありながら、全てが似たような距離設定。 こういった駅伝はかなり珍しいです。
高校駅伝では、7区間で3~10kmまでバラエティに富んでいますし、実業団のニューイヤー駅伝では8.3~22.3km。 大学生でも、全日本大学駅伝では9.5~19.7kmとなっています。 ほとんどが似たような距離、それも1時間前後という距離を全員が走らなければならないような駅伝は、他にはありません。 特殊性という意味では、富士登山駅伝くらい特殊です。

20年くらい前までならまだしも、近年、箱根駅伝でマスコミの脚光を浴びた(というか「中継の目玉」としてもてはやされた)選手で、実業団に進んでから世界で通用するレベルの選手はほとんど排出されていません。 それどころか、実業団に入った以降、ニューイヤー駅伝のメンバーとして走ることは多いけれども、箱根で見せたような圧倒的な力を魅せるようなことさえあまりありません。 
近年、卒業後、世界で通用した選手といったらアフリカからの留学生くらいです。 彼らにとっては、留学せず母国で走っているようりも圧倒的に良い(食事面なども含めた)環境で練習を行うことができたことにより、高い潜在能力が発揮されたと言えるのでしょう。 

箱根駅伝は、駅伝競走と言うよりも「駅伝イベント」と考えた方がいいと思っています。 「スポーツエンターテイメント」といってもいいでしょう。
別に箱根駅伝の存在自体を批判するつもりはさらさらありません。 冒頭にも書いたように、私はかなり箱根駅伝好きですからね。 ただ、すでに述べたように箱根駅伝は特殊なのですから、「強化目的」なんていう大命題は必要なく、純粋に正月の風物詩としての箱根駅伝、で良い。 早朝からの放送にも関わらず、関東地方では視聴率20%前後という高い注目を浴びます。 日本テレビ系列で生放送するだけでなく、ラジオでも放送しますし、他局でも結果は大々的に報道する。 もちろん、スポーツ紙などのペーパーメディアもこぞって一面を独占する(関西ではどうか知らん♪)

その高い注目を浴びる場を、ある選手は陸上人生の集大成として位置付けてランナーとして最後かつ最高の走りをしようと務める。 ある選手は今後、世界に羽ばたくための足がかりとして最高のアピールをするために走る。 距離適性があまりにも異なる(例えば5000mが得意とか)のであれば、もっとも得意の練習(強化)と異なるのだから、場合によっては出場させない(辞退する)ことだって良いと思う。  


(私的)箱根駅伝のあるべき姿

繰り返しますが、箱根駅伝は特殊な駅伝です。 
たった一つの駅伝で「強化」のための距離変更なんていう意味不明な大命題は必要ありません。 強化するのなら、学生連盟としても強化選手ランクなどを設けて、学校の壁を超え、海外合宿などの合同合宿で徹底強化することが必要なことです。
2005年までの距離に近い形に戻す。 それが最も良い形ではないかと思います。





単なる想像でしかないですが、5区山登り偏重になったのは、マスコミ側の意向、もしくは関東陸連上層部が世間受けを狙ったため、だと思っているんですがね。