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第2回湖山池ジオ俳句コンテスト表彰式と各入選作品の発表

2012-02-26 | イベント情報

今日の湖山池ジオ俳句コンテスト表彰式には

100人近い方にお集まりいただきました。

こちらは、とっとり総研の新名阿津子先生による

「水上飛行機ものがたり」をテーマにした講演の様子です。

 

表彰式では一人一人名前を呼ばれ、賞状と副賞の贈呈です。

 

その後、各賞の講評が読み上げられました。

 

以下が、この度の湖山池ジオ俳句コンテスト入選作品と

選者の先生による選評です。

 

湖山池大賞
池の葦証書に仕上げ卒業す
選評
池の葦で紙を漉き卒業証書を作った体験を淡々と述べながら、俳句の基本たる定型五七五の口調もしっかりととのって秀句となりました。とくに、下五の季語「卒業す」には貴重な体験をし、素晴らしい卒業証書を手にすることができた喜びの気持ちが力強くこもっています。

ジオパーク大賞
白息の重なりあひぬ石がま漁
選評
厳寒の湖山池で、親類が総出で石がま揚げが行われます。白息が重なり合って魚を追い込む作業が数時間に及ぶのでしょう。湖山池にこその風景です。息のあった人たちの動きの見えるいい句になりました。

湖山池の部 

【一般】
青島賞
伝説の池に鴨来て景動く
選評
深沈として眠るかのような伝説の池が鴨の飛来で俄然生気ををえた情景をさらりとした表現で的確にとらえた。下五の「景動く」が明快でいい。

津生島賞
冬ざれや一音もなき湖山池
選評
見るかぎりじゃくねん寂然と静まり返った湖山池の冬の表情を「一音もなき」ととらえたところ、簡潔至極いかにも適切である。

団子島賞
心地よくカヌーでこぐそばボラが跳ね
選評
水面すれすれに行くカヌーの間近にボラが跳ねたという。思わぬ光景に一瞬おどろき且つ喜んでいる表情が見えそう。臨場感がある。

猫島賞
甥っ子と春の青島デートする
選評
微笑ましい。明るくて明快な一句。甥っ子は小中学生ぐらいか。春のデートと言って見たところ何とも軽妙である。

鳥ヶ島賞
おおみなみ大南風ウサギ跳ばせる湖山池
選評
大南風の強風に白波の立つ湖山池の情景をウサギ跳ぶと見立てたところ、千切れとぶ波形が目に浮かぶ。

【小中学生】
青島賞
湖山池葦に鳥たちいきている
選評
池の葦原を生き生きと飛び交う鳥たちを眺め湖山池の自然のいとなみの中、生き物の息吹きを感じている気分が見える。下五の「生きている」がいい。

津生島賞
どろまみれ証書のために葦を刈る
選評
大変だった葦刈りの体験を、そのままに「どろまみれ」と具体的に述べたところがリアルで面白い。ふりかえれば「どろまみれ」も楽しい思い出。

団子島賞
葦刈って心をこめて証書すく
選評
卒業証書を作るというので、一生懸命に葦を刈り紙を漉き上げたことをそのままに五七五と書いた。そのままがいい。

猫島賞
青島をつなぐ橋から春が来る
選評
「橋から春が来る」というとらえ方が面白い。青島をつなぐ橋の風景の中、早春の感触を得た作者の感性にユニークさを感じる。

鳥ヶ島賞
初日の出湖山長者も見たのかな
講評
初日の出を眺める視野に広がる湖山池。聞き覚えの伝説の連想がふっと脳裏をよぎった呟きのような一句。軽やかである。


ジオパークの部

【一般】
青島賞
青島の秋散りばめる遊歩道
選評
遊歩道に秋が散りばめられているという表現で、青島の径の色が目に浮かぶ句となりました。

津生島賞
父に似た冬の巌や波砕く
選評
厳寒のさなかに冬の海へ行ってみました。大きな岩を波が打った瞬間、その岩が父上の姿に見えました

団子島賞
初凪の浦富の海透きとほり
選評
正月早々の静かな浦富海岸です。1600万年前に拡大してできた日本海の海岸に立って透き通った凪の海を見ることができました。

猫島賞
ボンネットバスを包んで虹かかる
選評
ボンネットのバスは懐かしい光景です。その姿を虹が包むように架かっています。

鳥ヶ島賞
馬の背の頂上に立つ夕焼かな
選評
やっと登って馬の背の上に立ち、ちょうど夕日が沈む場面に間に合った喜びが伝わってきます。

【小中学生】
青島賞
ジオサイトかがやく海は夏模様
選評
ジオパークという言葉がやっと日本語に定着してきましたが、ジオサイトという言葉を使いこなして素晴らしい句になりました。

津生島賞
水たまりカエルがなんでいるのかな
選評
水たまりがあると、オタマジャクシがいたり、蛙がいたり、いったいどこからどうやって来たのだろうと不思議に思います。

団子島賞
かきの実をのこしたままに空青し
選評
木守柿がぽつんと残っている、その柿の実の色が青い空を背景にして輝いています。

猫島賞
どんぐりの実を拾いつつ帰る道
選評
形のいいどんぐりを選んで、ポケットにいっぱい詰め込んでいます。家に帰って、コマを作る楽しみがあります。

鳥ヶ島賞
秋祭り人引きつれてみこし来る
選評
みこしが人を引き連れてくるという観察力がみごとです。秋祭りの賑わいが見える句となりました。

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湖山池の部

 選者 岸本砂郷 先生

ジオパークの部

 選者 尾池和夫 先生

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