手話通訳者のブログ

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宮本武蔵と手話通訳者

2015-01-18 04:31:35 | 日記
かつて、萬屋錦之介(よろずや きんのすけ)という名優がいた。
錦之介が演じる宮本武蔵、めっぽうカッコよかった。
武蔵は多くの俳優が演じているが、錦之介に並ぶ人はいない、と思っている。
武蔵が将軍家光に謁見するシーンが、強烈に印象に残っている。

「武蔵の師は誰か」
師について剣を学んだことは、ございませぬ。
「・・・」
敢えて言えば草や木、獣、我以外のすべてを師と心得ております。
「ならば、武蔵の敵とは何か?」
我以外。
「ならば、余も敵か!?」
御意。

カッコいい・・・
時の最高権力者を前に、泰然としている。
それだけではない。
静かに応えた「御意」という言葉と同時に、凄まじい殺気が放たれた。


初対面の手話通訳者同士で会話すると、
「誰に手話を習ったか」
という話題になるが・・・
この時、特定の人名は出てこない。
師はいない。
敢えて言えば、地元のろう者たちに育ててもらった。
この話題になると、必ず、武蔵を想起する。




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