手話通訳者のブログ

田舎の登録手話通訳者のブログです。

ICレコーダ

2015-03-01 05:33:20 | 日記
手話通訳に行く時はICレコーダを持っていく。
ミスを補うためや。
手話通訳に100%はない。
まして、俺の技術は決して優れているとは言えない。それを自覚しているからや。

スキー連盟主催の講習会に通訳に行った。
直前の通訳依頼だったため、連盟と事前にやりとりすることはできなかった。
当日、会場のスタッフさんに、「講習を録音させてもらっていいですか?」と尋ねたら、「私では判断できませんので・・・」と理事さんを呼んでくれた。
この理事さん、ちょっと怖そうな方であった。

「私たちの最新のノウハウをお教えする講習なんで、録音はお断りしています。そもそも、録音する目的は?」
私は手話通訳者です。
「ほう!」
今日の講習はスキーに関する専門的なお話だと思っています。
「その通り」
正直に言いますが、完璧に通訳する自信がありません。通訳ミスもあると思います。
「・・・」
できれば、録音させてもらい、休憩時間に、直前の話を聞きなおして、依頼者にミスの訂正と補足をさせていただきたいのです。
「そういうことか! わかった。録音を許可しよう。誰かに文句を言われたら、俺の名前を出していい」
ありがとうございます!


「○○連盟」という組織は難しい。
こういう突発的なこと(手話通訳者からの申し出など)があった時、いちいち理事さんたち全員の合意をとることは不可能に近い。
責任を一身に負い、録音を許可してくれた素晴らしい理事さんに、この場を借りて感謝申し上げたい。

当然ながら理事さんの個人名は出せないが、HPで理事さんたちのお名前は公表されている。
http://www.ski-japan.or.jp/wp-content/uploads/saj_boardMember.pdf

こういう骨のある理事さんがいるなら、スキー連盟はこれからも発展していくだろう。