岐阜の音楽館(石井式リスニングルーム)

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Accuphaseの音色はどんなの?

2023年05月19日 | オーディオ
今日は「オーディオ」

「アキュフェーズのフラッグシップモデル試聴会」に行ってきた。
岐阜のオーディオショップでアキュフェーズを聴けるのは今回がなんと初めてなのだ。
オーディオフェスタでのブースでは、いつもお客様が超満員でじっくりと聴いたことがなかったので楽しみだった。

アキュフェーズからは、設計者1名と営業マンが1名来られた。
セミナーは予約制ではあったが盛況で人数オーバーでの開催であった。
時間は、1時間30分
私は、この日は3時間くらい聴いていた思う。

セミナーは、アキュフェーズが作られた試聴会資料に基づいて進められた。
83名の会社だが、設計が1/3くらいで頭でっかちだそうだ。
なんと言っても、中古で購入し保証期間が切れていても「セカンドユーザー登録」というのがあって故障修理から2年間に保証期間が延長される制度が良い。


今回の試聴システム
プリアンプ C-3900
パワーアンプ A-300
SACDプレーヤー DP-1000とDC-1000
クリーン電源 PS-1250

スピーカーは、B&W 801D4


これが、パワーアンプ A-300
純A級モノ・パワーアンプ 8Ω 125W
価格 (1台1,485,000円) 2台で2,970,000円



今回は、バイワイヤリング接続されていた。

今回使用するスピーカー
B&W 801D4
このスピーカーなら音確認がしやすいと思った。
D3からかなり音が良くなった。


スピーカーのバイワイヤリング接続


プリアンプ C-3900
価格 2,200,000円
アキュフェーズの良い所は、オーディオケーブル(RCA)が付属されている点だ。(長さ1m)

プリアンプはなんと言ってもボリュームが肝心である。
アルミブロックでしっかりした造りになっている。
(この写真のブロックはCー3900のみ)

ボリューム・コントローラ「AAVA」は、信号を抵抗体ではなく電圧-電流変換回路で音量を調節している。
AAVAは、16種類の電圧ー電流変換アンプでCPUが電流スイッチをON/OFFしている。(アキュフェーズの特許)

2020年には、Balanced AAVAが2回路平行駆動になっている。(C-3900のみ)
下位機種のC-2900は1回路である。やはり、高い値段の機種は違うな。
前機種のC-3850も1回路だった。改良されている。

設計者に質問してみた。
こんなハイエンドなプリアンプになぜヘッドホン端子を付けるのですか?
「ヘッドホン・アンプとして使っているユーザーがみえるので付けている。」とのことでした。音もいいらしい。

同じような質問。
セレクターになぜTUNERと印刷しているのですか?LINEではいけませんか?
「TUNERの製造を止めることも検討したが、まだ根強いファンがみえて需要があるためです。」とのこと。

もう一つ質問。
天板を振動対策で固定しないメーカーもあるがなぜ固定しているのですか?
「天板以外にも内部に化粧カバーがあります。それぞれでカバーをすると音が変わることは認識していますが、部品で音質を調整しています。」とのこと。


SACDプレーヤー
DP-1000 トランスポート
DC-1000 デジタル・プロセッサー
価格 それぞれ1,430,000円なので2,860,000円となる。


SACDドライブ
低重心構造。
黒いアルミニウムのボトム・プレートが一体になって強化されている。



クリーン電源 PS-1250が今回は2台使用。
パワーアンプにそれぞれ繋がっている。
価格 880,000円

入力波形が正弦波の山が潰れている。
これが、出力波形にするときれいな山の正弦波になっていた。



ディスプレイの表示は4種類変えられる。

試聴会が終わってから、クリーン電源が有る無しの比較をしてくれた。
結果、クリーン電源が有ると音がハッキリし、膜が1枚剝がれた音質になった。2台使用しているから効果が大きいかもしれない。
これぞ、聴かない方が良かったという話になった。


感想
まず、自分のCDをかけてもらった。
音の印象、柔らかい音質である。
とげとげしたところがないので、聴いていて疲れない。
芯のある太い音がする。モノ・パワーアンプの効果だろうか。
しかし、聴くソースによっては中低音が膨らんで聴こえるのでブーミーになっていた。部屋の影響かスピーカーの影響か分からない?(アキュフェーズさんも認識していた)
ロックやフュージョンのようにベースやバスドラム的な低音が入っているソースでは音が被ってしまっていた。(あくまでも、今回の試聴の場合である)
クラシック音楽には、中低音のふくらみが良い感じには聴こえる。倍音も綺麗だ。

広がり感や奥行き感は、聴いている席にも影響するので分からないが、今回の私的にはもう少し奥行きが欲しいような感じがした。
(※この件については、後日もう一度試聴する機会があったのでじっくりと聴いた結果、クラシックでは各楽器の位置が広がりとして良く分かるし、奥行きも確認することが出来た。)

今回は、初めて聴くセパレートSACDプレーヤーなので、この効果も大きく影響しているのか?各単体機器の音質まで確認のしようがないのも事実だ。

アキュフェーズの音をこれだけしっかりしたリスニングルームで聴いたことなかったので初めて音質が少し分かった気がする。
柔らかい音である。デジタル音源のようなカチットした解像度の良い音とは方向性が違うと感じた。あくまでも、この音質はアキュフェーズの中でも最高級の音では有るからランクを下げると音質が変わってくるとは思う。
設計者は、「A級が柔らかい音質とよく勘違いされているがA級が柔らかく、AB級がハッキリしているということはありません。」と言われた。
A級がきれいな音質でAB級が力強い音質なのだろうか?

A級の熱は、女性がよく使っている足元のヒーターくらいの消費だそうです。
しかし、10畳くらいの部屋で聴いていると部屋が暑くなってくるとのこと。
セミナーの終わりごろアンプを触ってみたが思ったほど熱くなかったので、その話をしたら「慣れてしまったのでは?」と言われた。
A級アンプは、音楽を聴いているときはスピーカー駆動に電気を使っているので聴いていない時の発熱より少ないとも聞いたことがある。

自分としては、今までクッキリした音質を聴いてきたので、アキュフェーズの柔らかい音がこれはこれで良いのだが、自分が求めている音がこれなのか?悩ましい。
アキュフェーズの設計者も言っておられたが、このお店のチューニングは硬めだったのでアキュフェーズのチューニングにさせてもらったとのこと。

生のコンサートを聴いた時は、オーディオ機器で聴くより柔らかいと思ったことがあるのでアキュフェーズの音の方が生音に近いのだろうか?
聴き疲れないが、もう少し張り出しの元気があった方が良いのだろうか?
好みもあるので今決められないのが結論。

全国のオーディオショップからはアキュフェーズを展示していないのは珍しいことだが、今回初めてアキュフェーズの音をしっかり聴かせてもらったので良かったです。

では、また。










1 コメント

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アキュフェーズの音 (アールefu)
2024-03-03 13:19:42
私もオーディオフェアで似たような構成のアキュフェーズを聴きました。
スピーカーはダリのEPIKORE11でしたが(KOREとはかなり劣ります)、A-300の音に疑問を持ちました。
低域の瞬発力や、ピーク時の透明感が今一つで、切り替えて聴いたP-4600に負けていました。低域がやや細身には感じたP-4600ですがアキュフェーズらしさを感じました。何故そうなるのか、クリーン電源との相性なのかとも思い、納得できませんでした。アキュフェーズのA級アンプのイメージが変わってしまいました。
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