かけら補足資料「Life (Single Version)」

【 changed the way of Life 】 「ライフ（Life）」のエンディングでエルヴィスが歌詞を歌い終えたあとに「Uhh-Uhh」と加えたハミングやマイクをスタンドに戻す音なのか？？カチャカチャと入ったノイズが、LP「Love Letters From Elvis」のステレオバージョンでは聞こえるのですが、今回かけら化の対象となるUS Single「Life / Only Believe」のモノラルバージョンではカットされています。 「Life」に限らずLP「Love Letters From Elvis」のミックスは、やたらと「キラキラした」と言うか、管楽器や弦楽器等のオーバーダブが目立つものになっていましたので、おそらくこのステレオLPバージョンが「手を加えたもの」と思っていたのですけど、アンダブドを始め様々なミックスのマスターテイク(20)をチェックしましたところ、それら全てでハミングやノイズが確認できました。つまり「手を加えたもの」の見方で言えば、モノラル・シングルバージョンの方がそれに当たることが分かったのです。 また、ステレオバージョンをモノラルにダブダウンして、モノラル・シングルバージョンと聴き比べると、ヴィブラスラップ（”与作”）などが他の音に埋もれてしまうことが分かりましたが、まあ、全体のレベルに対して、ヴィブラスラップが入った右チャンネルが「2分の1」のレベルでミックスされるわけですから当然と言えば当然なんです。でも1960年代のナッシュビル録音におけるビル・ポーター技師のミックスだったら、また違った結果になっていただろうなと思ったりもします 【 something stirred 】 この9月になって海賊盤「Unedited Masters - Life」で、これまで未発表だった「Life (Take17-Take18-Take19)」が発表されましたが、「Take17 FS & LFS」の「LFS」の直前で「take eighteen」のアナウンスが聞こえたりしてまして、現在、Keith んとこなどで 　　Take17 FS & LFS, Take18 LFS, Take19 LFS と考えられているものの、今後 　　Take17 FS, Take18 LFS & LFS, Take19 LFS と情報が変わる可能性があるのかと。 また「Unedited Masters」シリーズでは過去に、海賊盤「Unedited Masters- Nashville 1970 Revisited」の隠しトラックに別ミックスマスターが収録されたり、DVD「Tearing 'Em Up! - The King In Motion Volume 3」のボーナスCDとして発表された「Unedited Masters - The Next Generation」に「別ミックスとは別ミックス」のマスターが収録されたりしましたが、これら2つの別ミックス・ステレオバージョンをモノラルにダブダウンして、左右に割り振ったサンプルを作りましたところ、「左右がほぼ一緒」になるのを確認しました。つまり無理矢理ミックスを変えたバージョンを作っても、元になるテープが同一なので、こんなことが起きるのではないのかと。 【 broke the curse of nothingness 】 「Keith んとこ」で、海賊盤「Rough Cut Diamonds」や海賊盤「Pure Diamonds」シリーズに収録されたバージョンは、「ステレオアセテート盤音源の左チャンネル」であるとの情報を得ていても、今回の「Life」に関してもまたまた「そうじゃない」のがわかりました。2017年に発表されたFTD Book「His Songs Of Praise Volume 2」収録のアンダブド・マスターと海賊盤「Rough Cut Diamonds」収録バージョンを左右に割り振ったサンプルを作りましたところ、左右に違いは見つかりませんでした。つまり海賊盤「Rough Cut Diamonds」収録バージョンは、「ステレオの左チャンネルのみ」ではなく「モノラルアセテート盤そのもの」を音源にしていたようなのです そうそう、FTD「Love Letters From Elvis」では、 テイク10を歌い出す前に聞こえていた（↑） "This goddamn thing is as long as life, men, you know it?" てなエルヴィスのボヤキが、海賊盤「Unedited Masters - Life」ではテイク19の前で聞こえていて、これもいずれは 「言葉のかけら」ページのセッション情報に反映させないといけません。